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倉敷屏風祭(2025年10月18日・19日開催) 〜 地元高校生・大学生の作品や、音声ナビゲーションなど新たな取り組みも始まった、秋の風物詩

倉敷とことこ

倉敷屏風祭(2025年10月18日・19日開催) 〜 地元高校生・大学生の作品や、音声ナビゲーションなど新たな取り組みも始まった、秋の風物詩

毎年10月の阿智神社 秋季例大祭の日におこなわれる「倉敷屏風祭」。

今年は2025年10月18日(土)・19日(日)の2日間にわたり開催され、一般公開された町家の室内に屏風が飾られました。

2002年の復活以来、倉敷美観地区秋の風物詩の一つとして定着していますが、今年は例年とは少し異なる取り組みもおこなわれました。

倉敷屏風祭とは

倉敷屏風祭は江戸時代に始まった風習で、かつては春と秋の例大祭の日におこなわれていました。明治時代後期に一度途絶えましたが、2002年に地元のかたがたの尽力で復活しました。

それ以降は、阿智神社の秋季例大祭や素隠居(すいんきょ)などとともに、倉敷の秋祭りの風物詩として親しまれています。

もともとは本町や東町でおこなわれていましたが、現在では倉敷美観地区全体に広がりました。

2025年の屏風祭では、倉敷美観地区内の36軒(38か所)で屏風が展示されました

スマートフォンによる音声ガイドが登場

2025年の屏風祭では、新たな取り組みがスタートしていました。

音声ガイドを読み取る二次元コード

スマートフォンを使った音声ガイドの提供により、各スポットに掲示された二次元コードを読み取ることで、音声ガイドを利用できるようになりました。

音声ガイドのシステム面は、倉敷市のシステム会社「ピープルソフトウェア株式会社」が提供する多言語音声ガイドナビゲーション「MUSENAVI」を活用しています。

また、音声ガイドのナレーションは倉敷青陵高等学校 放送部の生徒が担当したとのことです。

倉敷青陵高等学校 放送部部長の筒井裕貴さんは、今回の取り組みについて以下のように語っていました。

倉敷青陵高等学校 放送部の筒井裕貴さん

筒井(敬称略)──

今回、私たちは屏風に対する音声ガイドのナレーションを担当しました。

急な依頼で原稿も多かったのですが、とくに難しかったのは、収録時に作品の写真がない状態で、どのように気持ちを込めて読めばよいか迷った点です。

このため、どうしても言葉を噛んでしまい、何度も録り直しが必要で時間がかかりました。しかし、実際に会場で自分のナレーションを聞いてみると、解説が頭に入りやすく、作品をより深く理解する手助けになっていると実感しました。

多くの人が関わった共同制作で、一緒に見ると「やっぱり良いな」と感じます。スケジュールは厳しかったですが、良い成果が得られ、このプロジェクトに携われて本当に良かったです。

当日のようす

以降は2025年10月19日に巡った、倉敷屏風祭のようすを写真中心に紹介します。

語らい座 大原本邸
倉敷物語館
倉敷市立美術館
倉敷民藝館
料理旅館 鶴形
阿智神社 秋季例大祭のようす
伊勢屋
くらしき 器 てぬぐい Gocha
永井邸の屏風
永井邸の鎧兜
吉井旅館
はしまや
阿智神社(能舞台)

倉敷青陵高等学校 生徒の作品

倉敷青陵高等学校 生徒の作品

倉敷公民館では、倉敷青陵高等学校の美術部・書道部のコラボレーション作品が展示されていました。

ここでは、ピープルソフトウェア株式会社と岡山大学工学部 中澤研究室の研究成果である、ロボットと生成AIを組み合わせた「鑑賞ファシリテートシステム」も展示されていました。

鑑賞ファシリテートシステム用ロボット

美術部の國代春菜さんに屏風制作をおこなった、感想を聞きました。

倉敷青陵高等学校 美術部の國代春菜さん

國代(敬称略)──

今回、書道部とのコラボレーションで屏風を制作しましたが、ベニヤ板に絵を描くのは私たちにとって初めての挑戦でした。

とくに大変だったのは、絵を描き始める前の準備作業です。
もらったフレームに合わせてベニヤ板を切る作業やヤスリがけがすごく大変でした。紙とは異なり、板は切りにくいため、多くの人手が必要でした。

制作中は、下書きをして、現寸大の用紙に書いて配置を確認するなど、試行錯誤しながら作りました。

色の表現には日本画の材料である顔彩(がんさい)を使っています。
最初はあまり色を付けない仕上がりになると思っていましたが、実際に顔彩で塗ってみると、とても良い作品に仕上がりました。本当に満足しています。

また、最初は枠から外して板の状態で描いていたため、「板に描いている」という感覚でしたが、実際に作品が展示されているのを目にして、「屏風を描いていたんだ」と実感できました。

倉敷芸術科学大学 学生の作品

平塚壮さん《二つ巴》
左:藤原桜さん《澄むまなざし》 右:角田沙雪さん《幻想へようこそ》

さらに、ジャズ喫茶アヴェニュウ・上島提灯では、倉敷芸術科学大学 芸術学部 日本画ゼミの作品が展示されていました。

制作中のようすを取材した学生3名も、自分の作品を前に、訪れた人へ説明をしていたので、感想を聞きました。

──今回、屏風制作で一番大変だったことは何でしょうか?

藤原(敬称略)──

屏風というのは今まで制作したことがなく、私たちは平面の絵しか描いてこなかったんです。そのため、「畳む」ということを考えただけで、これまでの作品とはまったく考えることが違いました。

とくに、屏風の折り目の部分を意識して描かなければならなかったのが大変でした。平面として描いていても、斜めから見られることも考慮に入れる必要があり、今までとは異なる視点が必要だったんです。

──制作を終えて、今後挑戦したい表現やテーマはありますか?

藤原──

私は試行錯誤をするうちに、つい西洋画や油絵のように色を重ねていく表現になりがちなので、今後は日本画の古典的な描き方や筆の動きを意識した表現にも挑戦したいと思っています。

角田(敬称略)──

今回は、抽象的な雰囲気を取り入れた風景画を描かせていただきましたが、もし次の機会があれば、風景画ではなく静物画や動物とかを描くことにも挑戦してみたいです。

平塚(敬称略)──

次の機会があれば、枠の部分にももう少しこだわってみたいです。

おわりに

2002年の復活以来、秋の風物詩として定着していますが、若い世代の作品が展示されたり、新しいサービスが導入されたりと、変化も感じられました。

来年以降も倉敷屏風祭はきっと続きます。
変わらない部分を大切にしつつ、少しずつ新しいものが加わり、調和しながら続いていく倉敷屏風祭を、来年も楽しみにしています。

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