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西武ライオンズに現れた脅威の成長曲線を描く増田達至の後継者候補とは!?【プロ野球ブレイク候補2024】

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西武ライオンズに現れた脅威の成長曲線を描く増田達至の後継者候補とは!?【プロ野球ブレイク候補2024】

ホップ率の高いの~びのびの直球で憧れの増田の後継者候補に急成長!

︎西武ライオンズ
豆田泰志

入団は、まさかの育成下位指名

打者では中村剛也(175cm)や渡部健人(176cm)、投手では平良海馬(173cm)ら、西武には“このくらいのサイズ”の選手が活躍する土壌(風土?)があるようで、来年のブレイク候補選手紹介の先陣を切るのも、173cm(88kg)という西武的サイズのこの選手。
名前は「豆田泰志」と書いて「まめだたいし」。由来はクラーク博士の『少年よ、大志を抱け』という豆田は西武のお膝元・埼玉県の越谷出身。その投げっぷりとホップ率の高い、の~びのびのストレートが、並み居る投手ひしめくパ・リーグでも目立つ注目株である。

小柄な体を目一杯使ったフォームといえば力投型のようだが、下半身主導で理にかなった投法から繰り出される真っ直ぐの質は浦和実業時代からスカウトの間でも高校生としてはトップクラスの高評価(当時の最速は147キロ)。2020年ドラフトでは「4位あたりの指名はあるのでは」という見方もあったが、フタを開けてみれば「本指名」ではなく「育成枠」。それも上位ではなく育成としては下位にあたる「4位」。理由は右投手としてはサイズがなかったからでは…とか、はたまた高品質な直球を活かすための変化球にこれといった武器がなかったから…といったことが推察されたのだがそれにしても…の指名順位だった。

持ち味は真っ直ぐの強さ。これからも自分らしく

そんなこんなのプロ入りではあったのだが選手個々の特長・特性&個性を見極め、いいところを伸ばしていく西武の育成風土は豆田にピッタリだったのか、2年目の昨季はイースタンで10先発を含む18試合に登板し、3勝6敗1S、防御率3.76。選出された7月のフレッシュオールスターでは7回に登板し、渡部遼人(オリックス)を二ゴロ、福元悠真(中日)を三ゴロ、正木智也(ソフトバンク)を中飛で打ち取り3者凡退と結果を残したのだが、豆田らしいのが前出の3人に投じた全11球のうち10球がストレートだったことだ。

「試合前からストレートで基本、押していくという話をしていた。そのなかでストレートで勝負できたのはよかったと思います。自分の持ち味は真っ直ぐの強さ。これからも自分らしく強気なピッチングができるように晩張っていきたい」という試合後のコメントも頼もしいものであった。

「遊び半分」の試みで、夢の扉が開いちゃいました。

3年目にあたる今季もシーズン序盤の主戦場はイースタン。最速150キロを超えるようになった真っ直ぐは着実に成長を遂げてはいたものの、制球力に課題を残した内容は今ひとつ。

そんな状態からの大きな転機となったのは5月の下旬。3軍での練習中のこと。オリックスの山本由伸のようなクイックのフォームを「遊び半分で」(豆田)ブルペンで投げてみたところ、これがハマった。そこから“由伸流フォーム”を本格導入するとそれまでイースタンで7回2/3を7失点、9四球、9奪三振だった成績が、その後は投球回数20回で1失点、5四球、26奪三振と好転。自慢のストレートに加え、制球力が大幅に上がったのだ。普通、シーズン中の大幅なフォーム変更は、ほぼほぼ御法度。それでも豆田いわく「怖いよりも“試してみたい”が大きかったです」というから、マウンド上での投球スタイル同様、度胸もあり、思い切りもいいのだろう。6月中旬には「(今年は)勝負の1年です。(支配下登録期限となる)7月末までもう時間がないので1試合1試合大事にしてアピールしていきたいです」と言うように今季に期する思いも相当なものがあったようだ。

育成から、3年目で1軍のマウンドを堂々と…

そして7月21日。フォーム変更による一気追い込みアピールにより支配下選手契約をたぐり寄せた豆田は念願の2桁背番号「70」を手に入れる。そして同月28日の楽天戦、8回裏にプロ初登板。辰巳を146キロのホップする直球で詰まらせて左飛に打ち取ると、続く炭谷も146キロの直球でこれまた左飛に。そして西川遥輝にはカウント2ー2からの6球目、147キロの高めの直球で空振り三振に切ってとる上々のデビューを果たしたのだ。これには松井稼頭央監督も「素晴らしかった。球速以上に威力を感じた。育成から3年目で1軍のマウンドを堂々と踏んでいたね」とニヤリ。

その後も豆田は、豆田らしい投球を披露して8月15日楽天戦では1ー1同点の7回に登板して3者凡退に抑える好投で初ホールドを記録、シーズン最終戦となった10月3日のロッテ戦では3点のリードで迎えた9回裏に登板し、プロ初セーブも記録した。シーズンを3桁の背番号で迎えた育成選手が、後半戦には1軍の勝ちパターンに組み込まれ、同年最終戦にはセーブを記録したのである。

今季は一発長打を秘めた未完の長距離砲を「ロマン砲」として取り上げられることがままあったが、三振を奪える真っ直ぐでパ・リーグの強打者に対峙する豆田はさしずめ「ロマン投」といったところか。

 

この、脅威の成長曲線をみせつけた豆田に、要注目だ。

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