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【面白ストリートビュー】玉名にある九州オルガン針が〇〇〇すぎる問題

肥後ジャーナル

【面白ストリートビュー】玉名にある九州オルガン針が〇〇〇すぎる問題

突然ですがストリートビューって見てますか? 私、暇なときや取材先探しなど結構な頻度で見ているんですが、ある日こんなものを発見してしまいました。

これね、自販機かなと思ってアップにしてみたんです。

違いました。でもこれ会社内に入ってないか?と思いマウスを動かしてみたところ

えっ

あら!こんなストリートビュー初めて見た!!そして生真面目! とても気になったので行ってきました。

九州オルガン針 生真面目すぎる

ということでやってきました。 玉名郡玉東町にある九州オルガン針株式会社。私、普段まったく裁縫しないんですがそれでもこの「オルガン針」という名前だけはなぜか知っています。なんでだろう。

いよいよ敷地内に入っていきます。 気分はもうグーグルマップの撮影係です。

「肥後ジャーナルと申します!」

真面目!!!ストリートビューで見た画像と同じ角度で真面目!!!!早速お話を伺ってみましょう。

九州オルガン針株式会社 取締役生産本部長 早野守さん

「今日はどういった...?」

「最初にお伝えします。経済紙のようにしっかりとした企業案内とかそういったことで伺った訳ではないんですよ。ただ...」

「ただ?」

衝撃だなと思いまして。

「3年前(2019年)にブランディングやリクルート対策のためにやってみました。いや!すみません!正直に言うと初めてこれ見ました!あははははは

「正直者!」

オルガン針株式会社の歴史は古く、大正9年に長野県で蓄音機の針を製造する会社として設立されました。 そして時を経て昭和45年、県の企業誘致で玉東町に九州オルガン針株式会社設立。 世界トップシェアのミシン針をはじめ、電気メスの針やカテーテルのガイド針といった医療用の針、エアコンコンプレッサーの感知センサーで使用される精密機器の針など多岐に渡って生産されている企業なんです。

「医療用まで...絶対にミスれませんね。私ならプレッシャーに負けてすごすごと辞めます」

「機械とはいえ、絶対に不具合がないとは言えませんからね。最後は人の目視で確認しますけど、外観検査員の力量は3ケ月に1度くらいの定期的な見逃し訓練で確認しています」

「なんですか、その鬼の所業」

てっきり「適正がない!」と肩をたたかれる地獄の検査なのかと思っていましたが、どちらかと言えば社員のケアがメインなんだとか。 どうしても目をよく使うので疲れたりなどしていないか?などを確認しているんですって。

「せっかく一緒に働く仲間ですからね。できれば長く働いて欲しいですし。そのためには体調面から無理をさせないことが重要だと思っています」

オリジナル商品がなんだかすごい

今までの人生において「針」について深く考えたことがなかったのですが、確かに一番身近な工業用品ですよね。 精密機械を作る時だって針が上下しながら作業しているんですから、その針に不具合なんてあったら...もう考えるだけで恐ろしい。そら生真面目にもなりますよ。むしろ針作っている企業がウェイウェイってパリピな訳がないんです。

「当社は創業以来、ミシン針製造に専念しているのですが精密部品卸事業で受注型(OEM)も展開しているので、相談いただければお客様のニーズにあった内容でもご提案は可能です」

「知らない世界すぎて謎なんですが、針のOEMって具体的にどんな感じなんですか?」

「針の種類って5000種類ほどあるんですよ。用途に応じた大きさであったり先端の角度であったり制作できるので結構細かなニーズまで対応できるのが特徴ですね。現在、8(ミシン針):2(精密部品)の割合です。15年前に精密部品部門が九州オルガンに移管されたので、それらの制作はすべてうちが行ってますね。」 なんでんしとらす。

「あと弊社独自の商品も展開しているんですよ」

これは九州オルガン針オリジナル商品「針真弧(はりまこ)」。 元々は遺跡発掘の実測のため使用される「真弧」というものがあるのですが、素材が竹なのでどうしても細かい部分がとれなかったり経年劣化で割れたりなどしていたのだそう。そこで竹よりも細かく実測ができ尚且つ耐久性がある「針真弧(はりまこ)」を開発、販売されています。

こんな感じで複雑な形のものまで、ぐにゅーっと押し込んでいけば詳細な型が取れる優れもの。

やってみたんですが、そんなに力もいらないんですよ。 スーッと入っていくのにピシャリ実測できる。これはすごい。

「そうでしょ。我々も思ってもみない使い方をされる方も多いんですよ。義足の計測とか。これメリヤス針が230本使われているんで本当に細かく測れますね。日本の商社やフランスからお問い合わせいただいたこともあります!」

「え?針が230本?刺さりそう」

「大丈夫です!針の先端がR形状やけん!安全!!」 R形状とは針の先端が丸くなってるものみたいです。ひとつ賢くなりました。

まとめ

昨年50周年を迎えられた九州オルガン針株式会社。 マスクしかりお洋服しかり。日常に必要なものって考えてみれば全部、針から作られているんですよね。まさに縁の下の力持ち。それが熊本の玉名で作られているだなんて、もう自慢でしかありません。 今後は針を見るたびに「オルガン針かな」ってチェックされてみてくださいね。きっとその針は社員の汗と努力で作られた大事な1本ですから。

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