【鎌倉 観光スポットレポ】高野の切通 - 古色蒼然たる歴史街道を地元ライターが完全ガイド
鎌倉で切通(きりどおし)と言えば、鎌倉七口が有名ですよね。しかし他にも、鎌倉には魅力的な切通があります。
そこで今回は、大船地域にある高野(たかの)の切通を紹介。皆さんが鎌倉散策を楽しむ参考になれば嬉しいです。
高野の切通について
伝承によると、高野の切通は相模国鎌倉郡山内荘(鎌倉市大船地域)と武蔵国久良岐郡六浦荘(横浜市金沢区)を結んでいた尾根道の一部だった、と伝えられています。
住宅開発によって多くが姿を消したものの、その一部が今日まで残りました。1999年(平成11年)にはかまくら景観百選に選定され、地元民や観光客に親しまれています。
高野の切通を実際に歩いてみた!
高野の切通の魅力を知るには、実際に歩いてみるのが一番でしょう。というわけで、筆者が実際に歩いてみた様子をレポートいたします。
高野の切通は4ヶ所の出入口があり、今回は仮にA~Dとしました。
A:ふもとの末端。大船(地名)の住宅街から出入りB:切通しの途中。高野台自治会館そばの駐車場わきから出入りC:切通しの途中。高野公園から出入りD:高台の末端。高野(地名)の住宅街から出入り
Aは高台のふもと、B ~ Dは高台の上にあります。どこからでも出入り自由なので、散策ルートやスケジュールに合わせて、組み込んでみてください。
それではさっそく歩いてみましょう。
BからAへ|張り切ってスタート!
駐車場の片隅に細い出入り口があるので、ここから入っていきます。土地勘がないと、なかなかこの奥に入っていこうとは思いませんよね。
入るとすぐに道が左右に分かれているので、まずは左に曲がっていきましょう。
するとたちまち、むき出しの地肌がお出迎え。ここから切通が始まります。
竹林からの落ち葉が路面を覆い尽くしていて、乾いていても滑りやすいので注意しながら歩きましょう。
古色蒼然という言葉がぴったりな、苔色の地肌が両面に迫ってきます。
両面の壁が高さを増し、周囲の音を遮ったかのような静けさです。
歩いて5分もしないうちに、終点が見えてきました。
ここがふもとの末端(A)です。疲れた方は、このまま大船駅方面へ戻っていってもいいでしょう。
ちなみに左の道を進んでいくと高野公園へ入り、後で紹介するC出入口に行けます。
AからBへ|トンボ返りで上る!
今度は今下りてきた切通を逆に進みます。上り坂ですが、頑張っていきましょう。
向きを変えると、同じ道でもガラリと印象が変わるものです。
当日は好天でしたが、雨上がりなど地面が濡れていると滑るので注意しましょう。
空を見上げると、こんな感じでした。
さっきの竹林まで戻ってきたようです。
最初の出入口(B)まで戻ってきました。B ~ D間は、今までとは大きく雰囲気が違うので、それぞれ散策してみましょう。
BからC経由でDへ|鬱蒼とした緑の小径
それではさっきと逆方向へ向かいます。さっそく草生していて、冒険に臨む高揚感を高めてくれます。
ときおり竹林が出現し、足元の土に柔らかな落ち葉を敷き詰めていました。
左手に見える階段を下りていくと、高野公園へ下りられます。
高野公園では、子供たちが遊んでいました。お邪魔しても申し訳ないので、先へ進みましょう。
鬱蒼とした林を歩いていると、隣接している人家から飼い犬が吠えてきます。お邪魔してすみません。
この辺りの茂みから、2羽の小綬鶏(コジュケイ)が飛び出しました。遠くへは逃げず、復路でも遭遇したため、たぶん近くに巣があるか、ヒナやタマゴを置いていけないのでしょう。
高台の末端(D)はもう目の前です。
ゴール!これで皆さんは、高野の切通を制覇しました。
DからBへ|秘密の抜け穴感がたまらない!
それでは気が済んだところで、元の出入口(B)へ戻りましょう。パッと見、この先に道があるとは思いませんよね。
先ほどの小綬鶏スポット。再び大騒ぎでした。お騒がせしてごめんなさい。
まぶしい先に人家があり、やはり飼い犬が吠えてきます(どのお家かは不明)。ごめんってば。
ふと足元を見ると、散り積もった落ち葉が柔らかな絨毯のようになっていました。
先ほどのB ~ A間より若干ゆるめですが、こちらB ~ D間もしっかり切通になっていますね。
そして元の出入口(B)に戻ってきました。これで今回の切通ツアーは完了です。お疲れ様でした。
高野の切通を楽しむポイント
写真はB出入口地点からの眺望。向こうに小さく、観音様が見えますか?
高野の切通を無理なく楽しむためには、いくつかのポイントがあります。ここで予習しておきましょう。
所用時間の目安は?
今回、時間を計りながら歩いてみましたが、成人男性の足(のんびり歩き)でA ~ B間5分弱、B ~ D間5分弱でした。
子供連れなら1区間10 ~ 15分で合計20 ~ 30分ほどみれば、余裕をもって冒険気分を味わえるのではないでしょうか。
その他のポイントは?
路面が滑りやすいので、転ばないよう注意しましょう。道幅が狭いので、他の方と譲り合って通るようにしましょう。崩れるかもしれないので、壁面に触ったり登ったりしないようにしましょう。人家のそばを通るので、静かに散策しましょう。野鳥など野生動物がいても、いじめないようにしましょう。とってよいのは写真だけ、動植物の採取はやめましょう。ゴミは持ち帰るようにしましょう。
高野の切通を楽しむモデルコース
写真は大高坂(おおこうざか。大船高校の坂)から見た大船の街並み。いい景色でしょう?カーブ地点まで進むと、さらに違った景色が楽しめますよ。
高野の切通だけを目的に訪問するのもいいですが、周辺の自然や史跡などを一緒に楽しむことで、より有意義な時間が過ごせるかもしれません。
ここでは高野の切通を楽しむ一例として、以下のモデルコースを紹介します。
自然散策コース
大船駅からバス移動、六国見山森林公園でハイキングと昼食を楽しんだ後に、高野の切通経由でふもとに下りて大船方面へ
史跡探索コース
大船駅から徒歩移動、常楽寺→多聞院・熊野神社→Aから高野の切通に入ってDまで制覇。そして大高坂で街を一望してふもとに下り、大船方面へ
他にもいろいろアレンジできるので、お気に入りのスポットを加えてみると楽しいですね。
まとめ
今回は高野の切通を紹介しました。切通ファンの方はもちろんのこと、今まであまり切通に興味がなかった方でも、住宅街のすぐそばに広がる別世界を楽しめるのではないでしょうか。
地元民でも知らない方が多いこちらの穴場スポットを、ぜひ体験してほしいと思います。
高野の切通
写真はD出入口付近からの眺望。向こうにポツンと大船観音が拝めます。
通行時間
24時間
※ただし照明がないため、夜間の通行は危険です。
アクセス
所在地:神奈川県鎌倉市高野周辺
大船駅からバス停「大船高校」下車、徒歩4分(350m)
駐車場:なし(公共交通機関のご利用がおすすめです)
連絡先
鎌倉市 都市整備部 道路河川管理課
TEL:0467-23-3000(代表)
メール:rosei@city.kamakura.kanagawa.jp
外部リンク
鎌倉市/高野の切通