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MANKAI STAGE『A3!』ACT3! ~SPRING & SUMMER 2026~“皇 天馬役インタビュー” バトンを介した菊池修司&陳内 将がそれぞれの夏組を語る

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(左から)陳内 将、菊池修司

初演から7年間にわたって夏組リーダーの皇 天馬を演じてきた陳内 将が、2025年春に上演されたMANKAI STAGE『A3!』ACT3! 2025にて同役を“卒業”。先般、2026年4月に幕を開けるMANKAI STAGE『A3!』ACT3! ~SPRING & SUMMER 2026~より菊池修司がその任を引き継ぐことが発表された。そして今回、公演に向けたインタビュー現場にて、貴重なツーショットが実現! それぞれが胸に抱く『エーステ』について、夏組について、皇 天馬というキャラクターについて、心のままに語ってもらった。

(左から)陳内 将、菊池修司


菊池修司 インタビュー

ーー皇 天馬を引き継ぐことが決まった時のお気持ちは?

長年愛されてる作品の仲間入りができるという嬉しさはあったんですけど、ちゃんじんさん(陳内さんの愛称)とは長い知り合いでもあり大好きな先輩で、ずっと天馬を大事に演じてこられたことも知っていましたし、この作品のスケールの大きさみたいなのを冷静に考えたときにやはり「自分にできるだろうか」という不安のほうが本当に大きくて…プレッシャーは相当感じました。でもMANKAI STAGE『A3!』(以下、『エーステ』)の演劇を題材にしているところは触れれば触れるほど「好きだなぁ」と思いますし、役柄的にもこういうキャラクターは久しくやっていなかったので、ここでまた新たな自分を見つけられる作品にもなるんじゃないかなとも感じられて、そこからはすごく楽しみになりました。

ーー菊池さんが演じる“現代に生きる等身大の青年”、確かに久しぶりかもしれませんね。

そうなんです。特に近年は結構クセが強い役をやることが多くて、天馬のような役に“再会”し、なんだか数年前までの自分を思い起こしてもいます。なので、「今できる自分の皇 天馬を演じる」ことに、非常にワクワクしています。僕、『エーステ』は初演の春夏(~SPRING && SUMMER 2018~)のゲネプロを観てるんですよ。もちろん当時は自分が将来天馬をやるとも思ってなかったですし、タイミングも僕が演劇をやり始めた矢先の舞台化だったので……。

菊池修司

ーー強く響いた。

衝撃を受けました。(松崎)史也さんの演出の素敵さももちろんながら、俳優として駆け出し中の駆け出しだった身には「うわっ。そうそう。こういう悩み、あるある!」とか、「この壁にぶつかるんだよな」とか、「こうやって支え、支えられるよね」って、どの感情もすごく実感があったし、そこにさらに風のような爽快感があって、すごくグッとくるお話がたくさん散りばめられていた。初演は特にみんなの気持ちがバラバラだったところからギュッとひとつに集まっていくあの気持ち良さ! ピースがどんどんはまっていく清々しさに感動したことをすごく鮮明に覚えています。

ーー天馬は等身大の青年とはいえ、演劇初心者も多いMANAKAIカンパニーの中、子役から活躍し、突出した演技力を誇る実力者です。役へのイメージは…

実際の『エーステ』カンパニーは手練れた人たち揃いなので、自分は途中参加とはいえ、天馬としては最初からそのさらに上をいかなきゃいけない。でも僕、無駄な自信があるので(笑)、…と言いつつ、自分は本当は強い人間ではないというか、その自信もすぐほころびてしまうようなところもある。そこもまた天馬が抱えている気持ちとも似ていて、彼も表では強さを見せているけど、意外と他人には見せない弱いところもたくさんあるんです。しかも仲間の前ではそんな自分をちゃんと認めて、そしてがむしゃらに頑張ろうとしていて——その姿勢はまさしく僕らが演劇をやっていく中で、また、生きていく上で必要なことだなっていう思いもあります。実際の僕も俳優をやる中でいろんな壁にぶつかっているので、そういった経験や心情も役へ乗せて演じられたらいいです。

菊池修司

ーー夏組のみなさんとの交流も始まっているとお聞きしました。

夏組メンバーって、本当に心を許し、親友のようにいながら、でも依存しすぎることもなくちゃんとそれぞれが相手にリスペクトを持って接している。あの空気感はなかなか簡単にはできないものだなって思いますね。やはり初演から積み上げてるものがそうさせてるんだろうなと思いますし、そういった場に自分も入れるのか心配でしたけど、みなさん最初から変な壁みたいなものなんて一個もなくて、すごく優しく迎え入れてもらいました。だからこそ僕も精一杯チームに貢献したいです。

ーーちなみに夏組の過去作でお気に入りなどありますか?

沢山あるんですけど、まず思い浮かぶのは新生夏組第六回公演『花の王子さま』。特に「お前は王子になりたいのに、周りがいくらほめてもお前自身が王子になる自分を信じられないから」みたいな天馬の言葉がすごく刺さって。(向坂 椋役の野口)準くんのお芝居もそうですし、ちゃんじんさんの伝え方も、なんか「ここぞ」ってときにリーダーがガッて言って、そこからどんどん空気が変わっていく様にはとても引き込まれますし、やっぱりこの夏組の中心にいてくれるのは天馬だなって感じました。前回の公演(ACT3! 2025)も良かったですよね! 天馬が骨折しちゃって、夏組のみんながおもしろおかしくお見舞いに行って、ギプスにみんなのメッセージが書かれている。でもみんなが帰った後に天馬がふと弱みを見せるんですけど、それを(瑠璃川)幸はちゃんと気づいてて、声をかける…。普段は口喧嘩もするけど、そういう細かな描写から伝わるお互いの愛情深さ、尊敬しあっている自然なやりとりにグッときてしまう。それってきっとこの二人だけじゃなく他のキャラクターたちも全員、それぞれがそれぞれに思いあっているし、それは他の組もそうなのかもしれないんですが、僕は夏組が大好きなので、あの場面でよりそういう絆を感じました。

菊池修司

ーーでは、夏組の一員となっている自分を想像すると?

「夏組と言ったらコメディ」みたいなところがありますけど、僕、結構変人なので(笑)、そこもすごく楽しみなんです。先日会った時に(斑鳩三角役の本田)礼生くんも言ってたんですけど、ボケとかツッコミとか、なんとなく今までの6人でそれぞれのポジションみたいなものが確立していたけど、今回僕と(瑠璃川 幸役の高梨)怜ちゃんが入ることで、また新しい夏組のコンビネーションができるよねって。きっとまた担当がちょっと変わって混ざり合って、このメンバーでの夏組のこともきっと好きになってもらえる。そういう化学反応みたいなものは僕ら自身も楽しみたいところですし、監督にもたくさん楽しんで好きになってもらえたら嬉しいです。天馬として陳内 将くんが作り上げた7年間をリスペクトしつつ、自分のやれることを精いっぱいやって、とにかくどれだけ自分がこのカンパニーに貢献できるか。自分の持ってる武器だったり、自分の感覚をどれだけ提供できるかが、僕が新たに加わる意味のひとつでもあるなと思うので。それはキャストだけじゃなく、史也さんにも。「ああ、修司が入ったから新しい空気感が生まれてるな」ってなってくれたら一番嬉しいので…そのために自分ももっと頑張んなきゃなと思います。とはいえ、最初は苦しいこともたくさんあるかもしれない。でも心にちゃんと余裕を持って、自分から率先して楽しむ時間にしていきたいと思います。

ーーまずはお稽古、そして本番。公演に向け、着々と準備は進んでいきます。

結局は、僕が天馬として板の上に立ったときが全て。お客さま…監督が感じ取ったものが全て。今はまだ僕に代わったことで「どうなるの??」って、みなさんが思っているのは事実です。でもそういう気持ちを跳ね除けるぐらいの自信はあるし、準備も怠りません。これまでの7年間分の積み重ねに向き合い、勉強し、一生懸命に向き合う。今の自分にはそれしかできないなっていう気持ちですし、観ていただき、いつか認めてくれたら嬉しいなっていう思いの中、ひたすらに頑張ります! 僕にはこの6人で新しい夏組を作れる未来がすごく見えているので…入ったばかりですし、今はまだ支えてもらう立場かもしれないですけど、いつか支えられるように、いつか夏組をしっかりと引っ張っていけるように、かっこいい皇 天馬を演じていきたい。いや、もちろんこの公演もかっこよく自信を持って届けるんですけど、もっともっとその先のいつかの未来、「このメンバーでやれてよかったね」「修司の天馬と怜くんの幸、いいね」って言ってもらえるように精いっぱい務めます。新たなメンバーでの新生夏組、どうぞご期待ください。劇場でお会いしましょう!

陳内さんとのツーショットに緊張するとおっしゃっていた菊池さん

撮影を和ませてくれた陳内さんのおかげですごく素敵な雰囲気に!



≫陳内 将へのインタビュー


陳内 将 インタビュー

陳内 将

ーー陳内さんにとって『エーステ』で過ごした日々を言葉であらわすとしたら?

「たいよう」です。太陽と聞くと、晴れ渡る空や、ひまわり、紙ヒコーキ、縫い糸や衣裳、猫、海賊、△、野球、雲、忍者、真っ白なキャンバス、花、王子様、と挙げきれないほどに記憶が蘇ってしまいます。そして太陽は我々を日々照らしてくれる存在ですが、「たいよう」という響きは、僕の願望の末尾に現れてもくれます。「少し休憩し”たいよう"」とか、「あの映画観”たいよう”」とか、「まだまだみんなと一緒に芝居をし"たいよう"」…とかね。ひまわりを照らす太陽のように、太陽を向いて咲き続けるひまわりのように、演技に、芸能に、人間に真っ直ぐな皇 天馬くん。これまでも、これからも役者として尊敬しますし、ライバルです。いつか、その時が来たら、エアーでもいいのでハグしましょう。その未来で、「今よりさらに分かり合い”たいよう"」です。

ーーでは、皇 天馬というキャラクターにはどんな思いを込めて演じてきたのでしょうか?

命を懸けて、演じさせていただきました。初めはリーダーとして、おこがましくも「みんなを引っ張るんだ」という気概が強過ぎたと思います。それからみんなが主演公演を担っていく中で、引っ張るのではなく見守ったり支える立場にならないとな、というのは、正しくストーリーの通りに僕も学ばせていただいたことでした。

陳内 将

ーーかけがえのない役との出会い、演じた日々。バトンを渡した今、改めて感じている『エーステ』という作品の魅力をお聞かせください。

監督が、温かな気持ちで観て、聴いて、笑って、一緒にそんな感情を得られる作品であることではないでしょうか。暗いニュースも、寂しい感情も、情けなさや虚しさなど、挙げればキリのないネガティブな感情を取り払ってくれる。そんな作品だと思います。その感情を抱いたまま、キャストもスタッフも監督も帰ることが出来たら素敵だなぁと思っています。

ーーそんな思いを引き継いだ菊池さんへエールの言葉もぜひ!

僕は菊池修司という役者が大好きです。普段は周りの人々へおちゃらけてみせてくれる修司だけど、あなたが誰よりも真面目に、誠実に作品に向き合い、自分に厳しく過ごしていることを知っているつもりです。そして、夏組の彼らは、そんなこと知ってようが知らなかろうが、関係なくあなたを巻き込みに来てくれます。戸惑うこともあるかもしれませんが、その時はご相談下さい。僕はとても嬉しく微笑ましく、みなさまの姿を想像していることと思います。

陳内 将

ーー最後に改めて監督へのメッセージをお願いします。

僕は夏組が、MANKAIカンパニーが、『エーステ』が、そして菊池修司が大好きです。これからもみんなのことを大好きでいてくださったら嬉しいです。太陽の方を向けない日がどうしたってあるかもしれません。そんな時、僕たちが少しでも夏組らしく照らせるようにしたい。あなたが我々にとっての太陽なのですから。

(左から)陳内 将、菊池修司



ヘアメイク:齊藤沙織
スタイリスト:小田優士

■菊池修司
カバーオール 参考商品(MUZE GALLERY)
チェックシャツ ¥29,700円(MAYO/phenomenal)
スウェットパンツ ¥30,800円(bloomyard/phenomenal)

■陳内 将
ノーカラージャケット 参考商品(MUZE GALLERY)
チェックシャツ ¥27,500円(Iroquois/Karaln)
レザーパンツ ¥35,200円(bloomyard/phenomenal)

取材・文=横澤由香    撮影=奥野 倫

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