市内で果樹品評会 優勝2園決まる
市内の果樹園が梨とぶどうの品質を競い合う果樹持寄品評会が今月20日、イトーヨーカドー湘南台店で開催された。梨では遠藤の「いさわ果樹園」、ぶどうでは高倉の「Aoki果樹園」が優等賞に輝いた。
いさわ果樹園では「幸水」を出品した。幸水は甘みが多く酸味が控えめで、みずみずしい食感が特徴の品種。同園では毎年、実の大きさにこだわって栽培しているという。伊澤昇平さん(35)は「梨は大きくしても大味にはならず、甘い部分が増える。お客さんには700グラム以上特大サイズのものが毎年好評を得ている」と話す。
品評会では形や色にむらがないことも評価された。「有機肥料の活用や土づくりを工夫したほか、収穫のタイミングを細かく見極めた」。初の優等賞となり「家族の支えに感謝している。今後もお客さんによろこんでもらえる梨を作りたい」と決意を新たにした。
Aoki果樹園は、藤沢発祥の「藤稔」を出品した。大粒で甘みや香りに優れた同品種を、開発当時から栽培している。ぶどうでは、初めての優勝。品評会では粒はりの良さ、ブルーム(実の皮に付着する白い粉のような天然成分)がよく付いていることなどが評価されたという。
同園の青木拓磨さん(36)は「粒を大きくしても、ゲリラ豪雨などですぐに割れてしまう繊細な品種。栽培が難しい分、優勝できてうれしい」と笑顔で語った。
現在、いさわ果樹園では今年の幸水は店頭販売残りわずか。Aoki果樹園では藤稔の販売はほぼ終了している。