釣り好きに一度はやって欲しい自由研究テーマ:堤防でポイ捨てされているゴミを調査
堤防に落ちている「ゴミ」は、必ず拾って片付けると決めていますが、拾ったゴミを観察すると、「色んなジャンル」のゴミがあり、よく目にする「可燃ゴミ」から「特別な処理が必要なゴミ」まで多種多様に放置されています。そこで今回は、「捨てられているゴミ」を採取して、「数の多いもの」をジャンルと品名でランキングした結果をまとめ、「なぜ捨ててしまうのか?」と動機や理由も考察した自由研究のテーマを提案したいと思います。
清掃活動する場所の選出
「ファミリーフィッシングに最適と紹介されている漁港」や「フェリー乗り場があり、利用者が多いと予想される港」を活動場所として選出します。
また、比較として利用者が限定される「漁港」も加えると結果が異なり、研究内容が充実するのでおすすめです。
採取したゴミの分別
採取したゴミは、そのまま袋に入れず、分別を行います。ランキングの結果に「資源ゴミ」、「不燃ゴミ」、「可燃ゴミ」と表記することで、環境負荷の大きさや、捨てるゴミの傾向が見えてくるため、「分別」は大切です。
ゴミの処理方法の確認
持ち帰る場合は、自身の住む地域の処理方法に準じた「指定袋」に入れて収集日に出すと良いのですが、実施した地域の処理施設に廃棄をお願いする場合は、事前に処理方法を確認する必要があります。
数の多い順にランキング
採取したゴミを「数の多い順に」ランキングし、「ベスト5」を作成し、「特別な処理が必要なゴミ」は番外編として特記し、研究資料に明記するとインパクトが強くなるのでおすすめです。
特別な処理の必要なゴミ
テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン(室外機含む)は「家電四品目」と呼ばれ、「リサイクル券」の購入が必要となり、処理できる施設も限定されます。
万が一採取した場合(破損した部品の一部でも)は、地域の町・村役場、市役所へ連絡をして、「不法投棄」として受け渡しを依頼します。
処理費用として、高いものは「5千円程」かかる場合もあります。個人負担をする必要はないので、安心してご連絡をお願いします。
準備するもの
処理場所に適した指定袋3種類(「資源ゴミ」、「可燃ゴミ」、「不燃ゴミ」など)、ゴミ拾い用のトング、軍手
取り扱い注意なゴミ
ここからは、取り扱いに注意が必要なゴミについて説明していきます。
ペットボトル
「飲み残し」の入ったままのペットボトルは、取り扱いに注意が必要です。感染症の観点からも無理に資源ゴミにせず、可燃ゴミとしましょう。
また、日光に当たり変色したペットボトルは、変質しているため、リサイクルの対象から外れてしまいます。
「釣り針」の付いた釣り糸とそのパッケージ
「釣り針付きの釣り糸」は、針が「鉄製」のため、針先を切って「不燃ゴミ」として処理するイメージが強いと思います。
しかし「不燃ゴミ」として処理する場合、廃棄物を処理する作業者が「怪我」をしてしまう恐れもあるため、処理方法は確認が必要です。
焼却炉施設を有する地域の場合は、「釣り針付きの釣り糸」はそのまま「可燃ゴミ」として受け入れたりもします。
熊本県の阿蘇では、「可燃ゴミ」はエネルギー循環の観点から「固形燃料」へリサイクルするため、釣り針は危険のない状態にして「不燃ゴミ」として廃棄するなど、地域で細かなルールがありますので、注意が必要です。
釣りのマナーを学ぶことにつながる
コロナ禍の影響で、「釣り人口」が大幅に増加したことから、「釣り場マナー」も浸透しないまま、環境だけが犠牲になった印象です。
しかし、「ゴミの放置」をクローズアップした夏休みの自由研究は、そうした事実に大きな訴えかけになると思います。難しいテーマですが、ぜひ取り組んでみてほしいと思います。
<松永一幸/TSURINEWSライター>