旭川に広がる酒米田んぼ…高校生たちが田植え 毎年「一等米評価」の丁寧な作り方
「北海の灘」と呼ばれていた北海道旭川市。
日本酒文化を未来につなげ、地域特産品として盛り上げていくことを目指して、地元・旭川農業高校の生徒たちが大人たちと力を合わせて「旭農高日本酒プロジェクト」に取り組んでいます。
5月末には田植えが行われ、生育も進んでいます。初夏の旭農高日本酒プロジェクトをたっぷりご紹介します!
「稲はどう育つ?」農業改良普及センターの人に聞いてみよう!
6月24日午後、旭川農業高校では熱の入った授業が行われていました。
先生は上川農業改良普及センターの普及職員、大原萌未さんです。
普及センターは全道に14の本所と30の支所があります。スタッフが調査、巡回をしながら作物の分析や研修会を行い、農家の活躍をサポートする機関です。
大原さんは生徒たちに「この日本酒プロジェクトは色々な人にすごいと言われます」と熱く語りだしました。
「なぜかというとみんなが日本酒ができるまでのすべての立場、各工程の主人公になれるし、その側には企業の方たちがいます。みなさんがプロジェクトに取り組むことで旭川が注目されて、旭川に貢献することになる、それぞれの立場の主人公を存分に生かしてほしい」
農業を中心に様々な人が関わって地域が発展してほしいと語る大原さんの言葉に、生徒たちも熱いまなざしで応えます。
その姿に、連日旭川の辛いニュース取材が続いていた私の心も癒されました。
大原さんからは今年の生育状況の説明や、田んぼに水を張る理由、そしてドローンなど最新の技術の説明がありました。
基本的な講習が終わった後は、座学ばっかりじゃつまらないよね、ということで、みんなで田んぼへ。田んぼに入りながら稲について学びました。
酒米は「きたしずく」 毎年一等米評価獲得の丁寧なコメ作り
酒米「きたしずく」の苗は生徒たちが播種の後からビニールハウスの中で、先生たちのサポートを受けながら一生懸命育てて立派に成長し、5月25日に田植えを迎えました。
青空で少し汗ばむ陽気でしたが、田植え機班と手植え班に分かれて、田植えを行いました。今年は従来型で育てる田んぼと、乾かした酒粕を混ぜ込んだ循環型の田んぼ、2つの田んぼで酒米を育てます。
田植え機班は2年生が中心で、苗を丁寧に機械にセットして植えました。
手植え班は3年生が中心で、プロジェクト参加企業の大人たちも参加して、にぎやかに、丁寧に苗を等間隔に植えていきます。
楽しく一緒に体を動かすことで一体感も高まります。
地域の米作りのプロ集団のサポートと生徒たちの徹底した品質管理で、これまでの5シーズンは一等米評価を受けている旭農高日本酒プロジェクトの酒米、今シーズンも一等米を目指します。
田んぼに水を張る理由? 成長はどうやって確認するの?
田植えから約1か月、従来型で育てている田んぼも、酒粕をまいて育てている田んぼも、どちらも生育は順調そうです。
生徒たちは大原さんと一緒に田んぼに入って幼穂(ようすい)を確認します。
幼穂は茎の中にある小さな穂の赤ちゃんです。
これが既定の大きさまで育っているかを確認しました。
今年は田植えから1カ月たっておらず、まだ幼穂形成期に入っていませんでしたが、成長は問題ないそうです。
幼穂形成期に入ると稲を冷害から守り、きちんと成長させるために田んぼの水の管理をさらに丁寧に行う必要があります。
去年は7月後半の気温が高く、管理が大変だったといいますが、今年の天気はどうでしょうか?
幼穂はとても小さくてなかなかわからないのですが、大原さんが手取り足取り丁寧に教えて、生徒たちは確認を進めていました。
そして1時間ほどが経過し、この日はこれで授業は終わり?と思いましたが、生徒たちが盛り上がったのはここからでした。
一番の楽しみ 独創的なアイデアで売れる商品を
始まったのは写真撮影!
旭農高日本酒プロジェクトでは甘酒も作っているのですが、甘酒のラベルにはプロジェクトに参加する生徒の姿が様々なポーズで描かれています。
撮影している写真はそのポーズのもとになる写真です。
格好つける、走る、みんなで文字を作る…各々考えたポーズで盛り上がりました。
どんなデザインになるのか、ぜひお楽しみに。
プロジェクトメンバー紹介
佐藤大夏さん(3年)旭川出身
祖父母がやっていた農業を継ぎたいと思って入学。
少子高齢化と言われる中で受け継ぐことを大事にしたいと話し、この日も一番しっかりメモを取っていた熱いメンバーです。
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取材・文:HBC報道部 にゃま
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は取材時(2026年5月~6月)の情報に基づきます。