感染症に備え合同訓練 平塚市民病院で初実施〈平塚市〉
感染症等の発生時における医療機関の連携を強化するため、「新興・再興感染症等発生時対応訓練」が12月16日、平塚市民病院(南原)で初めて実施された。市民病院主催。平塚共済病院・湘南大磯病院共催。
平塚市、大磯町、二宮町の保健医療機関を中心に、平塚市医師会や中郡医師会など29団体の約80人が参加した訓練。8グループに分かれ、原因不明の感染症発生を想定した診療や感染症の特定、情報伝達などをシミュレーションした。
訓練後の振り返りでは、「受け入れ先に電話がつながらない場合や報道への対応をどうするか」「保健所への通報をもっと早い段階で行うべきだった」などさまざまな課題を抽出した。
実施にあたっては先行事例を持つ川崎市や川崎市健康安全研究所の職員らが参加し、サポートを務めた。
同研究所の岡部信彦所長は「関係機関が実際に会って顔見知りになるというのも大切。新型コロナの経験を生かし、認識のズレなどを調整して連携を深めていってもらいたい」と話した。
訓練に立ち会った市民病院の厚川和裕副病院長は「コロナ対応の際、平塚市では搬送困難例は少なかったのでは。地域の連携の力でどんな感染症も克服していきたい」と思いを語った。