【高知移住ファミリーのリアルライフ 舞子の夜ごはん編】捌きたての新鮮なお刺身にきゅうりが丸ごと一本入った「ちくきゅう」など高知の恵みが詰まったリアルな食卓
高知の豊かな食と文化、美しい自然、明るくて人懐っこい高知の人たちに惹かれて、2024年に家族で大阪から高知へ移住した小塚舞子です。夫と、小学一年生の娘の三人家族。関西を中心に、タレントやライターとして活動しています。
今回は、高知県民になった私のリアルな夜ごはんをご紹介します。
我が家の火曜日の食卓がこちら。
火曜日と金曜日は贅沢になりがち。品数が多いように見えますが、切っただけのものがほとんどです。
献立は、本ヨコ(クロマグロ)、ケンサキイカ、まぐろのすき身、空芯菜と肉味噌の炒めもの、白うりの塩昆布あえ、ちくきゅう、いちじくモッツァレラです。
あとはジャケ買いした日本酒を。
安芸虎のうすにごりは、しゅわしゅわでおいしかった!
高知の日本酒は辛口が多く、お料理とのペアリングが楽しいです。
お刺身の日は、夫とよく家飲みしています。栗焼酎も好き。
火曜と金曜はお魚の日!
朝ごはん編でも少しご紹介しましたが、旧鏡村の農家の直売所「鏡むらの店 万々店」。
火曜日と金曜日の午後は、宿毛から「力丸水産」の朝どれ鮮魚が届きます。
我が家の野菜と魚は、ほとんどこちらのもの。
朝にお店のインスタグラムをのぞいてみると、その日届くお魚がわかるので、お店に電話したり、野菜を買いに行くついでに足を運んで予約をしています。
予約なしでも買えるのですが、とても人気なので、目当ての魚が売り切れてしまうことも。
知らないお魚も多く、いつも特徴や食べ方を教わっています。
「赤ヤガラ」や「イギス」「セイメイ」といった、今までだったら見かけなかったし、見かけたとしてもどうやって食べたらいいのかわからなかったお魚にも挑戦できます。
赤ヤガラの煮付けは子供も大好き!
お魚は、お刺身用や三枚おろしに大将がさばいてくれます。
惚れ惚れするような手さばきは、居合わせたお客さんと一緒に見入ってしまうほど。
高知県民になったら、魚をさばけるようになるのが目標でしたが、すっかりやる気をなくしました。
ただ、毎週のように見ているので、さばける気分ではあります。
包丁は重めのものがいいそう。
二週連続で買うことができず、やっとゲットしたケンサキイカは550円。本ヨコは半身で600円。
「よかったら食べてね〜」と、まぐろのすき身とお腹の部分は、サービスでいただいちゃいました。なので、写っている全部で1150円。
高知にきて、スーパーで買えるお刺身のおいしさにも感動していましたが、どんどん舌が肥えてきています…(とくに娘)。
イカとまぐろは食べきれず、翌日もいただきました。
以前、高知のヘアメイクさんが「高知のごはんが一番おいしいから、旅行にいってもグルメは二の次になってしまう…。」と話されていたのですが、本当にその通り。
料理の腕がなくても、家のごはんが最高においしくなる高知の食材。
添えてある大葉やみょうが、酢みかんも高知産です。
ネットよりも、隣の人に聞く!高知流の生活の知恵
「鏡むらの店」では魚だけではなく、野菜や果物も知らない顔が並んでいます。
そして「なんやこれ…」と棚の前で立ち止まっていると、お店の人がいつもどんな食材かを教えてくれます。
ネットもAIも使わず、誰かの知恵と知識で生きていけるのが高知の魅力。
この日のはじめましては「ポポー」でした。
お店の人には「あけびみたいな感じ」とか「バナナっぽくもある」と教わりましたが、あけびは食べたことがないし、この見た目からバナナって…。ポポーを前にあれこれ話していると、近くにいたおばあちゃんも「揚げてもおいしいよ!それこそバナナみたいに!」と会話に参戦。
高知にきてから「家族以外と、誰とも話さなかったなあ、、」という日はなくなりました。
知らない果物を揚げる勇気が出ず、結局ナツメを買いました。
ドライなつめは食べたことがありますが、生ははじめて。ちなみにお店の人の宣伝文句は「カスカスのりんご」で、おばあちゃんには「これは一回食べてみたらえい。二回は買わんと思う」と言われました。
まったくすすめられていませんが、ポポーよりはイメージできるなあと。茶色くなった方がおいしいそうなので、熟れるのを待っています。
カスカスのりんご、楽しみ。
炒めものに使った空芯菜や、塩昆布とあえた白うりも、鏡村産。
白うりが想像以上においしくてハマりました。
お米やお味噌、お茶もよく買います。
高知はお米もおいしいです。しかも新米が出るのが早い。
米みそも、本当に「こじゃんと」うまい!
はじめましてシリーズをもうひとつ。
猫がよろこぶ、またたび。
高級だったので手に取りませんでしたが、気になる…。
日曜市だけじゃない!街路市で新鮮なお買い物を
新鮮なお野菜は、街路市でも。
お店の数は多くありませんが、上町では火曜日に街路市が開かれています。
水路の上に板を渡して、その上にお店を出しているので、車道も歩道も広いまま。
お客さんは地元の方が多く、のんびりと買い物を楽しむことができます。
そのほか、県庁の南では「木曜市」が、愛宕のJR高架下では「金曜市」が開かれます。
午前中に時間ができたら、自転車で買い物にでかけるのが好きです。
こちらでは玉ねぎとたくあんを買いました。
たくあんは一番小さい100円のものにしたのですが、コリッとした食感としょっぱすぎない味付けですぐになくなってしまったので、大きいものを買い足したいところ。
おはぎの隣に並んでいたいちじくは、3個入ってなんと200円!
写真を撮っている間にどんどん売れていったので慌てて買いました。
モッツァレラチーズとオリーブオイル、塩とレモンであえものに。
高知は野菜が安いので、そのほかの調味料などにちょっと贅沢なものを使えるようになりました。
なす、オクラ、ヘベスを買って300円。
へべスは、スダチやかぼすのようなもの。高知では「酢みかん」と呼んでいて、たくさんの種類があります。へべスとブシュカンの違いはわかりませんが、お魚に絞ったり、サワーにしたりすると、爽やかな香りで、きゅっと幸せな気持ちになります。
さんまの塩焼きに添えてみたら、娘は握りつぶさんばかりに絞りまくっていました。
高知で学んだ、おいしい比率
最後に、高知で教わった「ちくきゅう」を。
高知のちくきゅうは、きゅうりを丸ごと入れます。
はじめて「ひろめ市場」で目撃したときは驚きましたが、慣れてしまえばもう細いきゅうりを入れることなんて、物足りなくてできません。
ちくわのしょっぱさが、きゅうりの瑞々しい甘さを引き立ててくれる、最高のおつまみです。
おなじみ、「サニーマート」で買ったちくわときゅうり。
きゅうりが二袋なのは、もともと冷蔵庫に入っていた右のきゅうりだと、ちくわに詰める自信がなく細いものを買い足したから。
高知のちくわは穴が大きいのですが、きゅうりの方もとびきり大きく育つので、やぶれてしまうことが。
とくに真夏のきゅうりは、ひとめで入らないと判断するほど極太です。暑さが落ち着いてきてようやく、ほどよいきゅうりを発見。
なんとか詰め込んだところ。きゅうりを回しながら詰めるとやぶれることが少ないことを学びました。
切ってみると、右側は守りに入った気がして悔しかったです。左の方の弾けそうなほどパンパンにきゅうりが詰まっているちくきゅうこそ、高知流!
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リアルな高知県民の食卓は、いかがでしたか?
移住して一年になりますが、どの季節にもこじゃんとおいしいものがあって、もともと好きだった”食べること”を、よりいっそう楽しめるようになりました。
高知は広いので、場所によってとれる食材もさまざま。
これからも、高知中を旅してたくさんのおいしいものを食卓に並べていきたいです。