【高山なおみの台所通信 じゃがいも大好き】北欧風じゃがいものお焼き
神戸・六甲山の麓に暮らす高山さん。『きょうの料理』に不定期連載中の「高山なおみの台所通信」では、季節の移ろいとともに高山さんのひとり暮らしの日々のなかで生まれた、「気取らないいつものごはん」をお届けしています。
第7回を迎えた『きょうの料理』4月号でのテーマは「じゃがいも大好き」。高山さんが愛してやまないじゃがいもの料理を紹介します。
じゃがいもは皮ごとゆっくりゆでるのがおいしさの秘けつ
【レシピ】北欧風じゃがいものお焼き
口に入れると、しっとり、ほっくり。ディルがふんわり香ります。
冷めるとまとめにくくなるので、温かいうちに丸めてください。
1 じゃがいもはよく洗って皮付きのまま丸ごとゆでる(下記参照)。竹串がスッと通るくらいに柔らかくなったら取り出し、指先を水で冷やしながら熱いうちに皮をむき(やけどに注意)、ボウルに入れる。すりこ木でなめらかになるまでつぶす。
※じゃがいもは重ならないようにして鍋に入れ、たっぷりの水を注いで中火にかける。小さな泡がフツフツと出てきたら弱火にし、煮立たせないように注意しながら約1時間かけてじっくりゆでる。湯が減ってきたら水適宜を足し、じゃがいもが湯をかぶっている状態を保つ。
2 1にクリームチーズを加えて木べらで混ぜ、塩小さじ1/2、小麦粉大さじ2をふり入れてさらに混ぜる。ディルを加え、ザックリと混ぜる。
3 温かいうちに2を12等分にし、手のひらにオリーブ油を薄く塗って、約1cm厚さの小判形に丸める。小麦粉適量をふったバットに並べ、表面に小麦粉適量をまぶす。
4 フライパンにオリーブ油大さじ1を弱めの中火で熱し、3の半量を間隔をあけて並べる。片面がこんがりと焼けたら上下を返し、両面が焼けたら器に盛る。残りも同様にし、粗塩少々、黒こしょう適量をふる。
保存のしかた
3の状態で、ラップを敷いたバットに間隔をあけて並べ、さらにラップで覆って冷凍庫に一晩(約8時間)おく。完全に凍ったら冷凍用保存袋に移し、冷凍庫で約2週間。食べるときは半解凍の状熊でフライパンに並べて4と同様に焼く。
【教えてくれた人】高山なおみ(たかやま・なおみ)
料理家、文筆家。素材の味を生かした、シンプルで力強い料理にファンが多い。『自炊。何にしようか』(朝日新聞出版)、『日めくりだより』(扶桑社)など著書多数。新刊の『帰ってきた 日々ごはん⑮』(アノニマ・スタジオ)も好評発売中。近年は絵本も手がけ、日々の実感が作品につながっている。2016年より神戸在住。
撮影・上山知代子
NHKテキスト『きょうの料理』2024年4月号より抜粋