キャンピングカーでもシートベルト着用は義務！走行中の注意点を徹底解説
キャンピングカーを運転する際も、一般の自動車と同様にシートベルト着用は法律で義務付けられています。しかし、キャンピングカー特有の座席配置やベッド・トイレなどの設備があることで、シートベルト着用に関する誤解も少なくありません。この記事では、キャンピングカーでのシートベルト着用義務の詳細や走行中の注意点、万が一の未着用時の罰則まで徹底解説します。
キャンピングカーでもシートベルト着用は義務
キャンピングカーに乗る際も、シートベルトの着用義務が法律で定められています。道路交通法第71条の3において、自動車を運転する場合や同乗する場合には、シートベルトを着用しなければならないと明確に規定されています。この規定はキャンピングカーも例外ではありません。しかし、後部座席や横向き座席のシートベルト着用についてはどのような判定になるのでしょうか。次に、後部座席や横向き座席のシートベルト着用について解説します。
後部座席のシートベルト着用義務
以前は、運転席と助手席のみシートベルトの着用義務がありましたが、後部座席のシートベルト着用も2008年6月の道路交通法改正により明確に義務化されました。この「後部座席」とは、一般的な乗用車における後部座席だけでなく、キャンピングカー特有のダイネットやリビングスペースに設置された座席も含まれます。
キャンピングカーの場合、通常の車両と異なり、後部に食事スペースやくつろぎスペースとして使用できる座席が配置されていることが多いですが、これらの座席も走行中に使用する場合は全てシートベルトの着用義務の対象となります。後部座席だとしても、走行中はシートベルトを着用しましょう。
横向きの座席のシートベルト着用義務
キャンピングカー特有の横向きの座席でも、シートベルトの着用義務があります。ただし、横向き座席と前向き座席では、シートベルトの効果が違うことに注意しましょう。前向き座席のシートベルトは衝突時の衝撃を効果的に分散させる設計になっていますが、横向き座席のシートベルトは前方衝突時の効果が限定的です。これは車両の進行方向と体の向きが垂直になるため、衝撃が体の側面に集中しやすいことが原因です。走行時に使用する座席は全て前向きか後ろ向きに配置されるよう設計されているキャンピングカーもありますが、横向き座席しかない場合には、前向き座席よりも危険なことに注意しましょう。
チャイルドシートの設置義務
自動車にはシートベルト着用義務以外に、6歳未満の子どもを乗せる場合はチャイルドシートの使用が道路交通法で義務付けられています。キャンピングカーも例外ではなく、6歳未満の子どもを乗せる場合はチャイルドシートの設置義務が発生します。子どもの安全を守るためにも、チャイルドシートの設置を忘れずに行いましょう。
キャンピングカー走行中の注意点
キャンピングカーの走行中には、シートベルトの着用以外にも、注意しなければならないことがあります。以下の2つは見逃しやすいため、特に注意しましょう。
ベッドやトイレを使用しない古いキャンピングカーの場合でもシートベルトを着用する
次に、キャンピングカー走行中の注意点をそれぞれ詳しく解説します。
ベッドやトイレを使用しない
キャンピングカー走行中のベッドやトイレの使用は、法律で明確に禁止されています。道路交通法では、乗車中の全ての乗員がシートベルトを着用することが義務付けられているため、走行中にベッドで横になったりトイレを使用したりすることは、法律違反となります。仮に事故が発生した場合、ベッドやトイレを使用していた乗員は重大な怪我を負う可能性が高いため、法律に関係なく走行中はベッドやトイレを使用しないようにしましょう。特に長距離移動の際は、ベッドやトイレを使用したい場面も多いと思います。しかし、定期的に道の駅やサービスエリアなどで休憩を取り、その際にトイレを使用したり、短時間の仮眠を取ったりするようにしましょう。
古いキャンピングカーの場合でもシートベルトを着用する
古いキャンピングカーの場合には、シートベルトが設置されていないことがあります。1969年4月に運転席のシートベルト設置が義務付けられると、1973年12月には助手席、1975年4月に後部座席のシートベルト設置が順次義務付けられました。シートベルトがもとから設置されていない古いキャンピングカーの場合には、シートベルト着用義務が免除されます。しかし、シートベルトを着用しないと走行中の安全が確保できないため、シートベルトがない場合にはシートベルトを設置するようにしましょう。
シートベルト未着用が見つかった場合の罰則
シートベルト未着用が見つかった場合には、以下の罰則が科せられます。
反則金はありませんが、シートベルト未着用は点数が減らされるだけでなく、危険な行為のため、必ずシートベルトを着用しましょう。
キャンピングカーにシートベルトを設置する方法
古いキャンピングカーやシートベルトが設置されていない座席にシートベルトを後付けするには、以下の2つの方法が挙げられます。
自分で設置する専門店に依頼する
自分で設置する場合には、自動車部品店やホームセンター、オンラインショップで市販の汎用シートベルトキットを購入することがおすすめです。しかし、専門知識がない場合や車の整備に慣れていない場合には、専門店に依頼したほうが安全にシートベルトを設置できます。
まとめ
キャンピングカーでのシートベルト着用は、法律で定められた義務であるだけでなく、乗車する全員の安全を守るための重要な対策です。キャンピングカーの全ての座席で、走行中はシートベルトの着用が必要であり、これには後部座席や横向き座席も含まれます。また、6歳未満のお子様を乗せる場合は、チャイルドシートの使用も義務付けられています。走行中はベッドやトイレなどの設備を使用せず、必ず座席に着席してシートベルトを着用することも重要です。古いキャンピングカーでシートベルトが装備されていない場合は、安全のために後付けを検討しましょう。