魚のにおいの原因と対策 魚料理の下ごしらえと調理法とは?
「魚は生臭くて苦手」「ヌメヌメとしていて触りたくない」……といった理由から、魚を食べることが苦手な人もいると思います。
魚好きとしては「ぜひ美味しく魚を食べてもらいたい!」いうことで、魚が苦手になってしまう理由を掘り下げ、苦手な人でも美味しく食べられる調理法をご提案します。
魚が苦手な理由は「臭み」と「食感」にあった
魚が苦手な理由として多く挙げられるのは、臭み・ぬめり・独特の食感など。その中でも、特に魚の生臭さが苦手という人が多いようです。
魚の臭みには、とある成分が関係しています。それが、魚に含まれるトリメチルアミンという物質です。
魚にはトリメチルアミンオキシド(TMAO)という成分が体内にあり、魚の死後、酵素によりTMAOが分解され、アンモニア臭のような魚特有の臭みを持つトリメチルアミンが生成されます。これがにおいの主な原因です。
また、生臭さだけでなく、青魚のにおいや、焼き魚の部屋に残るにおいは、苦手意識につながりやすいように思います。
なるべく魚を新鮮なうちに処理できれば、魚の臭みを抑えることもできます。しかし、それが難しい場面も多々あるでしょう。
そんな方でもご心配なく! 実は、調理の工夫次第で魚の臭みも気にならず、ぐっと食べやすくなる方法があります。
臭みを消す! 魚料理の下ごしらえと調理法
臭み対策でまず試してほしいのは、牛乳に浸す方法です。意外かもしれませんが、白身魚やサバなどを15分ほど牛乳に漬けるだけで、生臭さが和らぎます。
塩を振って10分ほど置き、水分を拭き取る方法も効果的です。
さらに、生姜やにんにく、ねぎなどの薬味を使うと、臭みが気にならなくなり、味にも深みが出ます。
調理の際のぬめりが苦手な人は、手袋やトングを使用して調理するとハードルが下がりますよ。
魚嫌いでも食べやすいおすすめレシピ
魚が苦手でも食べやすいのがフライやムニエルです。衣やソースが臭みを閉じ込めてくれるので、かなり食べやすくなります。
特に白身魚のフライにタルタルソースを添えると、魚っぽさをほとんど感じません。
また、アジの南蛮漬けは、揚げた魚に甘酢と野菜を漬け込むレシピで、酸味のおかげで臭みが気にならず、冷やしても美味しいです。
魚は苦手でも、ちょっとした工夫で「これなら食べられる!」という一品に出会えるかもしれません。まずは気になるレシピから、無理なく試してみてくださいね。
(サカナトライター:せんば千波)
参考文献
株式会社明治-明治の食育 おすすめレシピ 牛乳