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今年から一部情報が変わった「大雨などの警戒レベル」を確認!【気象予報士・増田雅昭解説】

TBSラジオ

今年から一部情報が変わった「大雨などの警戒レベル」を確認!

TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」月~木曜日の11時から放送中!

毎月最初の月曜日は、天気が好きすぎる気象予報士・増田雅昭さんがご出演!
6月7日は「今年から新しくなる、雨の情報について」お話しいただきました。

一昨年から始まった「大雨などの警戒レベル」

関東の梅雨入りも近づいて、これから本格的な雨の季節になるので、今回は、大雨などに関する情報の確認をしておきましょう。
一昨年から始まった、「大雨などの警戒レベル」を覚えてますか?5段階で災害の危険度を表し、レベル5が一番危険な状況です。
災害に関する情報がたくさん出るようになって、どの情報がどれくらい危険かわかりにくくなってきたこともあり、災害発生の危険度や、どう避難すれば良いかを、直感的にわかりやすくするために、警戒レベルは設定されました。
今年からは、より避難行動につながるようにと、情報が一部変わった点があります。

まずはレベルが一番上の5「非常に危険な状況」

まずはレベルが一番上の5。非常に危険な状況です。
これまでは「災害発生」という名前で、災害が発生した時に出されましたが、災害が起こっていても把握できていない場合もあり、警戒レベル5は「緊急安全確保」という名前に変わりました。これがお住まいの自治体から発表されたら、すでに災害が発生、もしくは、もう発生している可能性がかなり高い状態です。
たとえば、川がすでに氾濫してしまって「氾濫発生情報」が出されたり、「大雨特別警報」が発表されたりする時が、レベル5です。
つまり、警戒レベル5は、避難が手遅れになっている恐れがあるということです。
もしも逃げ遅れた場合は、少しでも命を守れる可能性が高い場所で安全を確保してください。

警戒レベル4までに、避難を完了を

ですから、警戒レベル4までに、避難を完了しないといけないわけです。
この警戒レベル4は、今年から大きく変わりました。これまで、自治体から避難勧告や避難指示が発表されると警戒レベル4でしたが、今年から、「避難勧告」という言葉はなくなります。
避難指示と避難勧告のどちらが危険度が高いのか、わかりにくいことなどもあり、「避難指示」に一本化されました。
お住まいの自治体から「避難指示」が出されると、警戒レベル4です。
大雨によって土砂災害の危険性が高まって「土砂災害警戒情報」が出されたり、川が増水して「氾濫危険情報」が発表されたりするような状況です。このレベル4になったら、「“危険な場所にいる人は”全員、避難を完了」させる必要があります。
その地域の住民全員ではなく、“危険な場所にいる人は”です。
頑丈な建物の高層階に住んでいて浸水の危険が無いという人や、ハザードマップなどを見て、確実に危険ではないと判断できる人は、外に避難せず、その場にとどまるのが避難になるということもあります。ですので、自分の住んでいるところ、生活している所が危険なのかを、ハザードマップなどで、普段から把握しておくことが大切です。
危険個所は更新されていくこともありますから、以前に確認したことがある人も、今年あらためて最新の情報をチェックしてみてください。
避難所へ行くことだけが避難ではないですから、災害の危険がない友人や親戚のお宅に行くことも避難ですし、ホテルなども避難の選択肢の一つです。
避難所じゃない避難場所も、雨のシーズン前に考えておきたいですね。

警戒レベル3「避難準備、高齢者等避難開始」

ちなみに、警戒レベル3も、今年から内容が変更されています。今までは、「避難準備、高齢者等避難開始」でしたが、情報の対象をよりはっきりさせるために、名称が「高齢者等避難」に変わりました。
高齢者や体の不自由なかたなど、避難に時間がかかる方は、このタイミングで避難を始めてください、ということですね。

警戒レベルを、まとめると…
「5」は、「緊急安全確保」で、もう災害が起きていてもおかしくない状況。
「4」は、自治体から避難指示が出て、危険な場所では全員避難の完了が必要。
「3」は、「高齢者等避難」で、高齢者など避難に時間がかかる人は避難。となります。

線状降水帯の予測へ

もう一つ、今年から始まる大雨の情報が、「線状降水帯」の情報です。
線状降水帯、近年の大雨災害でたびたび聞きますが、発達した積乱雲が線状に連なり、それが停滞すると、記録的な豪雨をもたらします。急激に形成され、発達するため、予測が困難な現象でもあります。
今年から気象庁は、レーダー等で雨雲を解析し、「今、●●地方で線状降水帯が発生しています」という情報を出します。
危機意識を高めてもらい、避難行動につなげるのが狙いです。
気象庁は、2030年までに「線状降水帯」を半日前に予測できるようにしようとしていますが、まずは今発生しているのを知らせることから始めるというわけです。
細い雨雲なので、少し場所が違うだけで、降り方がぜんぜん違ってきます。
この情報が出たら、自分の地域がどうなっているか、最新情報の確認をお願いします。

大雨になってきた時に、自分の地域がどれくらい危険になっているか、ひとめでわかるのが「危険度分布」です。気象庁等のサイトで、土砂災害の危険度がどれくらい上がっているか、近くの川がどれくらい危険になっているかなど、確認できるようになっていますので、雨が強まったら、チェックしてください。ちなみに、この「危険度分布」、あまり名前が浸透していないということで、今年から「キキクル」という愛称がつきました。「アメダス」とか「ひまわり」とか、愛称がついて広く知れ渡ったものもあり、気象庁はそういった効果も狙っているようです。

情報がどれだけ増えても、わかりやすくなっても、災害時の最終的な行動は、みなさんにゆだねるしかありません。なので、いざという時に動けるように、まずは家族や近所の人と話しておくとか、頭の中でイメージトレーニングをしておくのが大事ですね。

◆6月7日放送分より TBSラジオ:「ジェーン・スー 生活は踊る」

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