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自然派ワインに合わせてしっかり食事ができるワインバー《福岡市中央区》

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Yosga

西鉄大牟田線高架下の「ビックカメラ」近くにある雑居ビルの2階。かなり昔によく行っていたバーがあり、当時すでに古かったと記憶しているので、昭和の時代に建てられたに違いありません。猥雑とした感じがいかにも当時を思わせる佇まいのビルに、新しくワインバーがオープンしたというウワサを聞きつけて、さっそく覗いてみることにしました。

向かって左側の階段を上った奧にあるドアを開けると、程よく照明が落とされた店内はカウンターのみ7席。店主の藤田圭祐さんが、爽やかな笑顔で迎えてくれました。聞けば、藤田さんは平成元年生まれとのことですから、自分が生まれた年より古い建物に店を持ったというわけです。昭和の頃からワインを飲み歩いていた身としては、時の流れを感じます。

席に着き、冷えた白ワインを注文すると、グラスワインと一緒にチャームが出てきました。ゴルフボールとテニスボールの中間ぐらいの球体の中には、何やら白いスープ状のものが。「インドやネパールで食べられるパニプリです」と紹介された料理を一口でパクリといくと、サクッとした食感の揚げ生地の中身はトロリとしたヴィシソワーズでした。クミンの香りがして、暑い時期に冷えた白ワインと合わせるのはピッタリですね。

続いて前菜的なおつまみとして頼んだのが、藤田さんが手作りしているハムと嘉穂郡桂川町のノガミファーム直送の新鮮なハーブを合わせた「糸島豚の自家製ハムとハーブサラダ」(800円)。厚めに切られたハムの旨味とハーブの香りに、さっぱり爽やかな酸味のドレッシングの組合せがいい塩梅です。

改めてメニューを見直すと右側のページには野菜を中心にした食材だけが書かれています。「おまかせで注文されるお客さんが多いので、食材だけ選んでもらって即興で作っています」という藤田さんは、調理専門学校卒業後イタリアンを皮切りに様々な業種の飲食店を経験。途中でサービスに転向したといいますが、料理の腕前もなかなかのものです。

珍しい「12ヵ月熟成のインカのめざめ」でチャチャッと作ってくれたのは、素材の良さを生かしてシンプルに素揚げにしたフライドポテトでした。ただでさえ甘いインカのめざめは熟成によってさらに糖度が増し、まるで甘藷か栗のようなねっとりとした舌触りは、ちょっと別格の美味しさです。

「大根もちとカラスミの海苔巻」(600円)は藤田さんオリジナルのスペシャリテ。大根おろしに米粉と片栗粉を混ぜあわせて軽く揚げ、ブリのカラスミをまぶして有明の一番海苔で巻いて食べるという、なかなか独創的な一品です。大根もちといえば台湾風のモッチリとしたものをイメージしていましたが、サクッと軽い食感にカラスミの塩味と海苔の香りがベストマッチ! 初めて食べる新鮮な感覚の料理でした。

しっかりデザートまで用意されていて、最後は「カルヴァドスとスパイスのカヌレ」(350円)でフィニッシュ。表面をカリカリに焼いた中身はリンゴの風味にシナモン、カルダモンが香り、濃厚な赤ワインと一緒に締めたいですね。

ワインは8割方が自然派で、なるべく品質が安定している銘柄を選び、グラスは900円から、ボトルは5800円から。赤・白それぞれ4種類・ロゼ・泡まで入れると約10種類ものグラスワインが揃い、ボトルに直接値段が書かれているのも親切です。

「自分が料理を食べながらじゃないと飲めないので、しっかり食事ができるワインバーを作りたかった」という藤田さん。4月にオープンしたばかりですが、料理と自然派ワインのペアリングを目当てにした客で夜遅くまで賑わっているので、インスタのDMから予約をするのがおすすめです。

《Yosga ヨスガ》
福岡市中央区今泉1-23-4

※掲載しているメニューや価格は取材時のものです。訪問する際にはお店のSNSや電話等でご確認ください。

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