一緒にいるとあなたの幸福度が下がる。距離をとるべき「友人の特徴4つ」
一緒にいて楽しい気持ちになる人と、逆に疲れを感じる人。この違いは、どこにあると思いますか? 精神科専門医の清水 聖童先生によると、幸福度が下がる友人には4つの特徴があるそうです。それぞれの特徴について詳しく教えていただきました。
教えてくれたのは……清水 聖童先生
精神科専門医・医療法人社団燈心会ライトメンタルクリニック理事長。心理療法、生活習慣、栄養学など幅広い知識を背景とした精神予防医学を専門とし、病前から介入する精神医療を模索したクリニック「ライトメンタルクリニック」を立ち上げる。メンタルヘルスに関する記事監修や講演、取材対応も積極的に行い、専門的な知見を広く発信している。
一緒にいると幸福度が下がる友人「4つの特徴」
私たちが感じる幸福感は、自分自身で築くものだと思われがちです。しかし、実は友人関係が大きな影響を与えることもあるのだと清水先生は言います。
清水先生:私たちの幸福感は、自分の内面だけでなく、どんな人と時間を過ごすかにも大きく影響されます。精神科の診療現場でも、人間関係がストレスの大きな原因となっているケースは少なくありません。特に、身近な友人との関係が幸福度に与える影響は大きく、「付き合う人を選ぶこと」も心の健康を保つ大切な要素です。
清水先生によると、関わり続けることで幸福度が下がりやすくなる友人の特徴は4つ挙げられるとのこと。それぞれの理由も含めて教えていただきました。
1.愚痴や不満が多い人
清水先生:日常の話題がいつも職場の悪口や家庭の不満ばかりの人と一緒にいると、こちらの気分まで沈んでしまいます。共感してあげたい気持ちがあっても、ネガティブな話題ばかりに引きずられると、心のエネルギーを消耗してしまいます。話を聞くのは大切ですが、自分の気持ちが疲れていないかにも目を向けましょう。
2.常に他人と比較する人
清水先生:「〇〇さんはもっと頑張っている」「あなたはもっと〇〇すべき」など、他人との比較をベースにした価値観を押しつけてくる人も注意が必要です。無意識のうちに自尊心を削られ、「自分は足りていない」という感覚を抱きやすくなってしまいます。自分らしさを大切にするためにも、こうした影響から距離を取ることも大切です。
3.常に否定的・批判的な人
清水先生:何を話しても「でもさ」「それ無理じゃない?」と否定から入る人と話していると、前向きな気持ちがしぼんでしまいます。アイデアや夢を語るのが怖くなり、自分らしい選択や行動が取りづらくなります。建設的なアドバイスと、ただの批判は別物だという視点も大切です。
4.被害者意識が強く、責任転嫁をする人
清水先生:「私は悪くない」「あの人のせいでうまくいかない」と、すべてを周囲のせいにする人は、問題解決よりも不満のループに入りがちです。共に過ごす時間が多いと、こちらまで物事をネガティブに捉える癖がついてしまう可能性があります。
自分の感情を守るために距離を置くことも必要
日々の人間関係の中で感じるストレスから自分を守るために、どのようなことを意識するとよいのでしょうか。
清水先生:もちろん、誰もが完璧ではありませんし、自分が落ち込んでいるときにはお互い様の関係も大切です。ただし、長期的にこうした傾向の強い人との関係が続くと、自分の心が知らず知らずのうちにすり減ってしまうことがあります。必要であれば距離を取り、自分の感情を守ることも、立派なセルフケアのひとつです。
shukana/webライター