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感覚を狂わせずに筋力アップ ツアー選手の筋力トレーニングによる肉体改造【ゴルフハウツー】

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イメージ画像,Ⓒlunamarina/Shutterstock.com

筋トレは必ずしもスコア向上に繋がるわけではない

パワーゴルフ化に伴い、筋力トレーニングに関するエビデンスが豊富になってきたこともあり、ツアー選手も積極的に筋トレに取り組むようになった。

飛距離アップやスイング、ストロークの安定にもつながる筋トレは、スコアの向上にも期待が持てる。だが、ヘッドスピードが向上しても、今度はクラブを操作する感覚が狂いやすくなるので、球筋をコントロールしにくくなる場合もある。つまり、必ずしもスコアが改善されるわけではないということだ。

もとより機械的なゴルフを目指していたデシャンボー

筋トレによる成功例としては、ブライソン・デシャンボーの肉体改造が挙げられる。

コロナ禍による休止を経て再開された米ツアーに、ひとまわり身体を大きくして現れたデシャンボー。プレーでも圧倒的な飛距離を披露し周囲を驚かせ、2020年の全米オープンで優勝した。結果、筋トレによるデメリットを感じさせなかったわけだが、これには「科学者」の異名を持つデシャンボーならではの理由が考えられる。

肉体改造前からデシャンボーは、感覚を抑え込みクラブを機械的に操作できるよう「ワンレングスアイアン(すべて同じ長さのアイアン)」の使用や腕とクラブを一体化させる「アームロック式のパッティングストローク」の採用に取り組んでいた。そのため、筋トレの影響が小さくて済んだのかもしれない。

一時感覚を見失った今平周吾が復活優勝した理由

筋トレの影響が悪い方に色濃く出てしまったのが、昨季まで2季連続賞金王の今平周吾だ。東京オリンピックの日本代表入りがほぼ当確とされながら、その座を逃してしまった。筋トレを増やしたことで飛ぶようなったものの、アイアンやアプローチの精度が落ち不調となってしまったからだ。

だが、9月2日~5日に開催されたフジサンケイクラシックで逆転優勝し、復活を遂げている。筋トレを減らしショットの感覚を戻した結果、2019年11月のダンロップフェニックス以来、通算5勝目を手に入れることに成功した。

筋トレを減らしたとはいえ、フジサンケイクラシックではドライビングディスタンス309.63ヤードで6位タイになっている。このことから「好影響となる筋トレは生かし、感覚を取り戻した」と考えられる。

賛否両論ある筋トレ

筋トレによる肉体改造には賛否両論ある。しかし、ツアー選手にとって筋トレは必要不可欠なもの。感覚を失わず、筋トレ効果を得るにはどうすれば良いのだろうか。

マスターズチャンピオンになった松山英樹の筋トレの主な目的は「怪我をしないため」であり、スイングの安定や飛距離アップはその先にあるものと考えている。現に、今では海外のプレーヤーと並んでも引けを取らない程、身体が大きくなっている。

また、デシャンボーなど海外プレーヤーは筋骨隆々の上半身が目立つが、松山の場合は米ツアー選手から注目されるほど太ももが太い。それは、下半身を中心にトレーニングを重ねたからだ。

ジュニアゴルファーに「走ることがいいと思う。下半身の力が大事だし、体力をつけるのが大事。専門的なトレーニングは大学生やプロになってからでも遅くはない」とコメントしていることからも、松山が下半身のトレーニングを重要視していることがよくわかる。

長期的計画のもと下半身中心の筋トレによって、筋力アップと同時に感覚も失わず、飛距離アップとスコアアップにつなげることができるのではないだろうか。

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記事:akira yasu

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