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初夏の大阪湾の沖釣り事情 タチウオを本命に青物回遊も視野に入れよう

TSURINEWS

大阪湾(提供:TSURINEWSライター井上海生)

初夏、まだ日差しが激烈なものとなる前に、大阪湾沖では回り物が熱くなる。タチウオ、青物がいい時期だ。秋ほど青物は堅くないが、タチウオの数釣りと、サワラなどが来る。釣りやすい魚種だ。沖釣りデビューには最適の時期といえよう。大阪湾沖のジギング事情を紹介したい。

大阪湾のタチウオ釣り

6月に入ると、筆者はあちこちの船頭に電話をかけてみる。「そろそろタチウオ、始まっていますか?」と。ちょっと湾奥の外側へと出るだけだと「まあ」みたいな渋い返事だが、有名な船シーマジカルさんなどでは、快い返事が聞かれる。状況にもよるが、明石の方の横瀬までも行ってくれるこの船、回遊魚がとても好きな船だ。レンタルタックル、レンタルライジャケもある。以前ボートシーバスで乗ったときには、ワームまでくれた(そのときだけのオマケかも)。

筆者のジグマンデビュー(提供:TSURINEWSライター井上海生)

とにかくタチウオは釣りやすい。潮通しの悪い沿岸はまったく回遊がないか、あっても小さいが、回遊魚が得意な船では鉄板の釣り物だ。メタルジグを使って、船の足元に落とし、しゃんしゃんとジャークする「バーチカル」な釣り方で狙っていく。

早めに始まるタチウオ

大阪湾の沖では、タチウオが早い。6月末、7月にスタートする。10尾以上の数釣りも狙える。時間帯は朝マヅメ~日中まで釣れる。夕マヅメはどちらかといえば釣れにくい。ジグの光量が効きにくくなり、エサ釣りがメインとなる。

タチウオはこんなに釣れて絶滅しないのかと思うほどよく釣れるが、すべて年魚(1年で死ぬ魚)なので、まあ問題ないということだろう。ショアでは秋というイメージが強いが、実は沖では夏の魚でもある。

タックル要件は、SLJのものがあればそれでよし。バスロッドのHクラスでも可能で、PEラインだけ0.8号に張り替えを。沖のロッド規格でいうと2番3番というところだ。リーダーの先に先イト30lb~50lb、またはワイヤーリーダーが必要となる。

青物の回遊に恵まれる時期

夏は青物も出る時期だが、青物に関しては運要素が高くなる。秋ほど手堅くはない。ハマチやメジロサイズが主となる。これもタチウオタックルでいって、まあ時間をかければ獲ることができる。かかったときには、海中を縦横無尽に引っ掻き回してしまうので、「すみません青物かけまして」といって他のアングラーにラインを上げてもらうのがマナーだ。

サワラがよく釣れる!

夏の回遊魚といえばタチウオの他に、いみじくも同じ歯魚の一種であるサワラだ。

サワラ!(提供:TSURINEWSライター井上海生)

関西では若魚サゴシと呼ばれるこの魚は、オカッパリのライトショアジギングでもよくかかる。しかし沖に出ると途端に大きい。タチウオかなと思って横に走っていったら、サワラだったりする。よく引く魚だが、上を向かせてしまえばあとはナーという感じで上がってくるので、ある程度バテさせたら勝ちだ。

タチウオと共に、どちらもおいしい魚だ。もちろんお持ち帰りで釣ってやろう。

陸は小さくても沖はデカイ

夏は沿岸では極端に魚が釣れにくくなる。潮が動かなくなると、まるでぬるま湯のプールのような状態だ。一部カサゴが動くが、彼らも酸欠に陥って釣れないこともある。豆アジに関しては運要素も高く、地域によってはまったくいない。タコが有望な釣り物だが、やはり潮が動いている時間だけに限られる。日中のジギングやサビキの方が楽しいかもしれない。

陸では魚の反応は薄い……(提供:TSURINEWSライター井上海生)

陸では小さくて反応が鈍くなる魚たちだが、沖ではもちろん動き続けている。比較的水温が低めで、潮が動いていて気持ちよく泳げるからだろう。沖のジグマンデビューならば、陸と差がつきやすい初夏が抜群だ。まずは明石あたりの半日船からはじめてみてはどうだろうか?ルアーとエサが完全に棲み分けられた船もあるので、そこだけ確認を。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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