たつの城下町の古民家カフェ『朔』で味わう美しい旬のケーキとモーニング たつの市
「本当に美味しい…」。一口ケーキを食べた瞬間、素直に口を出た言葉。
このケーキに心から感動したのは、『朔』(たつの市)というお店の普段は見えない小さな側面をそっと見つける事が出来たからにほかありません。
普段目には見えない新月のように、そっと厨房の奥でケーキを作り続け、穏やかにもてなす店主の姿。『朔』という素敵なお店を紹介していきたいと思います。
場所はたつの市の城下町。観光駐車場から徒歩1分の場所に店を構えます。すぐ近くには和カバンの『こみち』や、三軒長屋の勝楽、ルポ(白群珈琲)、燈などの飲食店も立ち並びます。
朔の自慢は何と言っても、この中庭を望む事の出来る風情溢れる店内。実はこの建物は薄口醤油の創案者“圓尾孫左衛門”の家系である圓尾家が明治時代に建てた客室専用のお座敷だそう。
明治時代から今日までの百年間、手つかずのまま大切に残されてきたという大変貴重な建物です。
中には、豪華な燕子花(かきつばた)図屏風の併設された豪華なお部屋もあり、どのお部屋からお庭を眺めても「ほぅ…」とため息をつきそうな美しさです。
店内をゆったりと流れるボサノバの音楽に耳を傾けているうちに、ただただ、その場に佇んでいたくなるような、そんな気持ちになりました。
同店でお店を切盛りされているのは店主の吉田さん。兄がパティスリーを経営しておられ、自らも自然とケーキを作る職人の道へと足を踏み込んだそうです。
テイクアウトではなく、是非出来立ての美味しいケーキをその場で味わって欲しいという思いは口コミで伝わり、その味を求め、訪れる常連客も多いのだとか。
今回は、お店の看板でもあるモーニングから1品と自慢のケーキを頂きました。
こちらは「カレーエッグモーニング」。朔と言えば、モーニングも有名なのですが、新しく登場したモーニングがとても人気なのだそう。
「”カレーエッグ”だなんて、とってもめずらしいなぁ…」と思ってしまいました。
かなり分厚いトーストに乗せるのはカレーとふんわりと軽いスクランブルエッグ。サクっとしたパンの食感とアクセントにマヨネーズの味わいもプラスされたコクのある卵の味わいが本当に良く合います。
添えられた人参の炒め物は人参の甘み、胡麻の風味を生かしたほっとするどこか懐かしい味わい。
そして、このモーニングのとっても嬉しいのは、自家製のシュークリームが付いているところ。クリームがおしげも無くたっぷりと入ったシュークリームはとても軽く、中に入ったアーモンドダイスのサクサクとした食感と味わいが本当に素敵でうっとりしてしまいます♡
こちらは「季節のタルト」。8月は”桃のタルト”、9月から10月にかけては旬の”いちじくのタルト”が登場します。旬のいちじくはたつの市神岡の農家から直接仕入れたこだわりのもの。
旬のいちじくはシャリっとしながらも、ふわっと香るジュージーなとろけるような甘さ。
タルト生地のバターの風味とねっとりとしたアーモンドプードルの味わい、そこにバニラビーンズたっぷりの特製カスタードクリームと生クリームが包み込むように合わさり、感動のハーモニーを作り上げていました。
モーニング、ケーキ共に本当に満足した朔の料理の数々。プライベートの際はモーニングを頂いたことがあるのですが、今回頂いたケーキのクオリティの高さに、今度はゆったりと贅沢なティータイムを是非味わってみたいと思いました。
そして最後に一番心に刺さったのは吉田さんのある言葉。
「『朔』っていうのはね、実は“新月”という意味で、“月の満ち欠けのはじまりの時"を表しているんです。月のはじまりを何度も繰り返し、一期一会、その一瞬一瞬を大切にしていきたい…そんな気持ちを込めているんですよ。」
私の感動した美しいケーキには、朔に込められた吉田さんの静かな思いが重ねられていたのだと知った瞬間、より特別な思いが込み上げてきたのでした。
場所
菓子と珈琲 朔
(たつの市龍野町川原町106)
営業時間
9:00~18:00
定休日
木曜日
駐車場
店舗の斜め前の駐車場に3~4台駐車可能
※もしくは、市営駐車場をご利用下さい