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1型糖尿病の私が妊娠、出産…! 不安だらけの妊娠生活

たまひよONLINE

派遣スタッフとして働きながら7歳と1歳の子育てをしている、ママライターの“ゆみこ”です。私は10代の時に1型糖尿病を発症しました。この病気は、血糖値を下げるホルモン「インスリン」を分泌する体の機能が失われ、生きるために1日少なくとも4回のインスリン注射が欠かせません。そんな私が初めて妊娠したのは28歳の時。そして34歳で二度目の妊娠。二度とも血糖値の高い状態で妊娠してしまいました。

妊娠検査薬は陽性! でも無事に出産できるのか?


1人目の妊娠がわかったのは、糖尿病の主治医から「もう少し血糖値のコントロールを頑張ろう」と指導されていた最中でした。妊娠検査薬の陽性反応を見た時は、とても複雑な気持ちになったことを覚えています。

赤ちゃんへの影響を考えて、本来であれば血糖値がきちんと正常値にコントロールできている状態で、医師からの許可を得てから妊娠したいと思っていたからです。

血糖値のコントロールができてない状態での妊娠…。同じ病気で出産をした人は私の周りにはおらず、ましてやおなかの赤ちゃんの状態はもちろん、妊娠出産で自分自身がこれまで通り生活できるのかなど、わからないことだらけで、当時は不安しかありませんでした。

赤ちゃんを産みたい! 紹介状を片手に大きな病院へ


妊娠検査薬で陽性だったこと、そして産むことに不安しかない気持ちを、正直に夫に打ち明けたところ、夫は素直に妊娠を喜んでくれ、後ろ向きだった私を励ましてくれました。

夫と2人で話し合った結果、まずは専門医の意見を聞き、医師に止められない限りは産もうということに決めました。紹介状を持って近くの大きな病院へ行き、糖尿病内科と産婦人科を受診しました。

順番を待つ間も診察中も、私は不安で泣きそうでした。しかしこの時、赤ちゃんは7週目で順調に育っており、医師も「産みたい」という私たちの意志を尊重してくれました。

こうして、私の妊娠生活はスタートしたのですが、まずはコントロール不良の血糖値を正常に戻すため、そのまま入院が決まりました。

入院、そして我慢とコントロールの日々


入院中は、すでに食べづわりの症状が始まっており、病院で出される食事以外は口にすることができない入院生活は、とてもつらいものでした。

妊娠中はホルモンの影響で普段とは違う血糖値の変動をするそうで、その動きに慣れることが大変でした。血糖値が高くても低くなりすぎてもいけないので、とにかくこまめに血糖値を測るしかありません。

そのため、入院中は1日に何度も採血しなければなりません。さらに、インスリンと食事のバランスを考えて食べたいものを我慢するなど、ストレスばかり。妊娠中のストレスは赤ちゃんに悪い影響を与えてしまうのではないかと、不安になりました。

幸いにも、2人目の妊娠時には体につけたセンサーに機械をかざすだけで血糖値がわかる測定器があり、医学の進歩に少しだけストレスが軽減されました。

退院後、日常生活での食事の工夫は?


なんとか血糖値が正常に落ち着き、妊娠18週のころには退院して在宅でのコントロールが始まりました。

自宅にいると家事や買い物などで体を動かすため、血糖値が下がりやすく、入院中と同じコントロールでは低血糖になってしまいます。低血糖にならないように糖分補給をする必要があり、せっかくなので食べたいお菓子をストックしていました。

また、食事の時には野菜から食べ、お米は少しの量をなるべく最後に食べるようにするなど、極力ストレスを溜めずに、しかも血糖値が上がりすぎないように食べる工夫をたくさんしました。

日々の血糖値の変動が赤ちゃんに直接影響するので、妊婦健診は毎回不安でいっぱい。しかし赤ちゃんはすくすく育ち、無事に妊娠期間を過ごすことができました。

子どもは2人とも自然分娩で出産することができ、1人目は体重3407g、身長49cm、2人目は体重3969g、身長51.8cmで生まれてきました。妊娠がわかった時はどうなるのか想像もつかなかった出産ですが、夫や病院スタッフの方々の支えと、毎日コントロールを頑張ったおかげで、ハイリスク出産とは思えないほどの安産でした。妊娠中、今までで一番病気と真面目に向き合えたことは、現在も病気と付き合う私にとって、とても自信になっています。

[ゆみこ*プロフィール]
17歳で1型糖尿病を発症。インスリン注射を続けながら就職、結婚し、29歳で長男、35歳で長女を出産。派遣社員として働きながら、同病で妊娠出産を望む人を応援する活動を始めました。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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