テラス×テラス × 月に足跡を残した6人の少女達は一体何を見たのか...[対談前編]一緒に全力で駆け抜けたアイドル1年目「みんな、さらに可愛くなりました」
2021年1月に“新アイドルプロジェクト”として突如発表された、テラス×テラス(以下、テラテラ)と月に足跡を残した6人の少女達は一体何を見たのか...(以下、ツキアト)。前者は“太陽”、後者は“月”と相反するコンセプトの2組は、ともに昨年3月にライブデビュー。今年3月26日には2組が共演する形で1周年記念ライブを成功させ、これからさらなる飛躍を遂げようとしている。今回、そんな2組の特別対談を実施。テラテラより二葉茉由、池本しおり、ツキアトより早﨑優奈、葵音琴に登場してもらい、この1年間のそれぞれの活動や2組の交流、また今後についてじっくり語り合ってもらった。本日は、全2回の対談の前編。
撮影:河邉有実莉
編集協力:竹内伸一
楽屋では、みんなめちゃめちゃ面白い(池本しおり)
――テラス×テラス、月に足跡を残した6人の少女達は一体何を見たのか...いずれもお披露目から1年経ちましたが、アイドルとして過ごした1年間はいかがでしたか?
全員:
ふふふふふ(誰から話し出すか探り合う)。
二葉:
えっと、思っていたよりも何ていうか……アイドルしてました(笑)。
全員:
はははは(笑)。
二葉:
チェキとか撮っているとそう思います。ファンの方と直接話すのって、人生で初めての出来事だったので、そういう時に、自分、めちゃめちゃアイドルしてるなって感じました(笑)。
――“アイドルしてる”二葉さんを、池本さんはどう見ていました?
池本:
アイドルしてるなって思います(笑)。“こうした方がいいよ”って教えてくれたりもします。“アイドル力”について勉強させてもらっています。
二葉:
ははははは(笑)。
――ツキアトのお2人はどうですか? アイドルしてますか?
早﨑:
どうかな? アイドルしてるかな?
葵:
どうだろう……想像していたアイドルではなくて、自分が楽しんでできるアイドル活動ができていると思うんで、むっちゃ楽しいよね?
早﨑:
そもそも(テラス×テラス)とはコンセプトが全然違うっていうのもあるんですけど、私たちは、何だか部活みたいだよね。
葵:
うん!
早﨑:
いい意味で、お互いいろいろと言い合える緩さがあるし、本番前の円陣は完全に部活(笑)。すごく楽しくやってます!
――円陣ってどういう感じなんですか?
葵:
なんていうか、あんまり可愛い感じじゃないんですよね。
早﨑:
そうそう。
葵:
“なんちゃらかんちゃら、お~!(可愛らしい声色で)”みたいな感じじゃなくて、“いくぞ!(ドスをきかせた声で)”って感じ。
早﨑:
そのあと、全員で背中を叩き合うっていう儀式があります(笑)。ステージに出る前、縦一列に並んで“行きます! せーの!”で前後の人の背中を叩き合うんです。確かに、思っていたアイドルとはちょっと違うかもしれないね(笑)。
葵:
そうだよね。
早﨑:
でも、それはそれで、私たちっぽいなとは思います。そういう雰囲気も楽しい。多分、本人たちが1番楽しんでいる気がします(笑)。
――アイドル活動をしていて、どの瞬間が1番楽しいですか?
葵:
個人としてですけど、レコーディングで歌を歌っている時が1番楽しいです。グループとしては何だろう?
二葉:
グループとして楽しいこと……楽屋!
池本:
楽屋やな(笑)。
二葉:
楽屋でのマシンガントーク(笑)。ファンの人が知っているテラテラのメンバーとは違うんですよ(笑)。
池本:
いい意味での裏側というかね。お笑いみたいなことをしています(笑)。みんな、めちゃめちゃ面白いんです。そういう面ももっとファンの人に見せたらいいと思うんですけど、今は自分たちだけで楽しんでいます。
――そういう時のムードメイカーは誰なんですか?
池本:
全員?
二葉:
全員、それぞれに面白いんですよ(笑)。
池本:
みんながボケだし、みんながツッコミみたいな感じです(笑)。
――そういうグループだったんですね(笑)。
二葉:
実はそうなんです(笑)。
池本:
ほかのグループがおったら、ちょっと静かになります(笑)。
二葉:
けっこう人見知りなんです(笑)。
――ツキアトはどうですか?
早﨑:
まだそれほど回数は多くないですけど、ワンマンライブやプロデュース公演とかの準備で話し合っている時間が、楽しいなって思います。
葵:
やり切った時も楽しいよね?
早﨑:
あ、そうだね。予定していたものが表に出たあとというか、そういう時も楽しいです。
葵:
“できたね!”って。
早﨑:
そうそう。“できた!”っていう達成感みたいなものがありますね。
――遠足の前の日のワクワク感みたいなものと、無事に終わった時の満足感みたいなものですか?
早﨑:
そうです! しおりを作っている時が1番盛り上がるみたいな(笑)。
葵:
個室に集まる時も楽しいよね。
早﨑:
ツキアトは基本全員うるさいんですよ。
――そうなんですね。
早﨑:
意外だってよく言われます。“楽屋、うるさいよ!”って注意されるくらいにうるさいんですよ。みんなを個室に集めている時が、1番うるさいし、楽しいんじゃないかなって思います(笑)。もちろん、ステージに出ている時も楽しいですけど、1番ってなると、ステージに立つことを考えている時間かな。これってアイドルになったからこそだなって思います。いろいろやらせてもらえているので、いろいろ考えることがあって、すごく楽しいです。
楽屋が一緒になると動物園みたいになります(二葉茉由)
――テラテラとツキアトは、交流はあるんですか?
二葉:
楽屋が一緒になると、2組で“わぁ~”っと、動物園みたいになります(笑)。
早﨑:
そうだね。
二葉:
それ以外の時は“よう!”。
葵:
“お疲れ!”。
早﨑:
そんな感じです(笑)。
――テラテラとツキアトは、結成前に集団合宿がありましたが、当時と変わったなと思うところはありますか?
二葉:
みんな、可愛くなりました。もとから可愛かったんですけど、さらにあか抜けたというか。
池本:
私は合宿で、いい意味でイメージが変わったんですよ。合宿が初対面だったんですけど、“あ、こういう人やったんや!”って知れたような気がします。
早﨑:
ステージを観ると、“あ、そういう感じのパフォーマンスなんだ!”って改めて思います。それって、普段楽屋なんかで一緒になっている時ではわからないことなので。正直、意外だなとまでは思わないですけど、“あ、すごい!”とか“今のパフォーマンス、いいな!”とかって思います。自分たちと出番の時間が近いと、テラテラちゃんのステージを後ろの方からこっそり観ているんですよ。
二葉:
ふふふふ(照笑)。
早﨑:
“うわぁ~、可愛い~!”って思って観ています(笑)。
葵:
“アイドルしてるなあ”って思うよね。
早﨑:
そうそう。楽屋とかで会うことの方が多いので、あんまりアイドルのイメージがないんですよ。だからステージを観ると“あっ! アイドルしてる!!”って(笑)。
――ステージを観ることで、アイドルだということを確認するんですね(笑)。
早﨑:
“ステージ裏で話をしている友達じゃなかった! 本物のアイドルだ!”って(笑)。
――お互いの楽曲で好きな曲はありますか?
葵:
好きというか、めちゃくちゃ耳に残るのは“ハッピースマイル♪”(歌う)。
早﨑:
確かに! (テラテラが)会場内でライブをやっていて、私たちが外で特典会をやっていると、「Happy Smile」だけは確実に聴き取れる(笑)。
池本:
そうなんや(笑)。私たち、「声を上げろ」を楽屋でみんな歌ってる。
早﨑:
あ、“生きてゲーム”だ(笑)。
――“生きてゲーム”?
二葉:
歌詞に《生きて生きて生きて生きて生きて生きて生きまくれ》っていうのがあって。
早﨑:
“生きて”を1人ずつ歌って、6人が歌い終わったら最後に全員で“生きまくれ”って歌うんです。
二葉:
テラス×テラスでは、誰かが“生きて”って言い始めたら、被らないように言っていくんですよ。最後の“生きまくれ”を言った人が罰ゲームになるんです。被っても罰ゲーム(笑)。そういうゲームを勝手にやっています(笑)。
――それ、どういうタイミングでやっているんですか?
二葉:
普通にメイクしている時に“生きて”ってやってます(笑)。
<TIF>は出られなかったことで、“次は絶対に出る”っていう気持ちが強くなりました(早﨑優奈)
――この1年で、印象的だった出来事は何ですか?
早﨑:
パッと思い浮かぶのは、あまり明るい話ではないんですけど、出られなかった<TOKYO IDOL FESTIVAL 2021>。
――<TIF2021>の初日は、台風で中止になってしまったんですよね。
早﨑:
そうなんです。そんな経験、なかなかないですよね(笑)。
葵:
みんなLINEで……。
早﨑:
みんなからLINEが来ました。
葵:
悲しかった……。
早﨑:
悲しかったんですけど、逆に、“次は絶対に出る”っていう気持ちがより強くなりました。
葵:
“次は絶対! 次はもっと!”だよね。
早﨑:
出演する予定だったところよりも、もっといいところに出たいっていう気持ちが強くなったなっていうのはありますね。グループ名には“月”がついているんですけど、基本的にツキがないグループなんですよ(笑)。ラッキーがついてこないんで、どうしたらいいのかなっていうのが、この1年の想い出です(笑)。でも、出られなかったことがむしろよかったとまでは言わないですけど……。
葵:
逆に、みんながまとまったよね。
早﨑:
結束が強くなったというのはありますね。
――逆境を経験したことで、より結束力が強まったんですね。
早﨑:
なんか、これも部活っぽいな(笑)。
葵:
部活だね。“負けたけど次は絶対に勝つ!”みたいな(笑)。
――テラテラは、印象に残っていることは?
二葉:
夏に駅の広告出演をかけた<@JAM>さんの配信バトルをやったんです。それで1位になって、駅の一角に大きな広告を出してもらったことです。
早﨑:
渋谷だよね?
二葉:
そうそう。自分たちの家族や友達、もちろんファンの人も見に行ってくれて。
池本:
大阪にも広告を出してもらって、それも見に行ったっていう人もいて。
早﨑:
私も! テラテラを探しに行きました(笑)。
池本:
ありがとう!
二葉:
先輩グループの方たちも見に行ってくれたりして、“テラテラ、いる!”みたいな感じで、SNSとかに上げてくれて。それがけっこう話題になったんで、嬉しかったです。
池本:
その時にメンバーがリレー形式で配信をやったんですけど、ファンの方との絆が深まったような気がしました。
二葉:
あと、横浜アリーナ! <@JAM EXPO>の時に、横アリのでかいステージ……の横のステージに(笑)。一応、横浜アリーナのステージに立てたことは、グループとして印象深いです。よい経験ができたなって思います。
――次は、こういう大きなステージに立ちたいっていう気持ちになりました?
二葉:
はい。
自分たちに似合うものを、この1年で見つけ出しました(葵音琴)
――両グループともに、夏フェスが印象的だったんですね。
池本:
冬はなんやろな?
早﨑:
怒涛のサンタコス?
池本:
あ、それ! 毎日、すごかったよね。
早﨑:
年末に、7日間で9本のイベントをやったんですよ。ライブやネットサイン会とか。
二葉:
あの時は“うわぁ~”ってなりました(笑)。
早﨑:
それを超えるのが、今年のゴールデンウィーク(笑)。
池本:
ホンマやな。
葵:
待ち受けてる。
早﨑:
頑張らないと。でも、年末はサンタで出たっていうのが……。
葵:
難しかった、踊るのが。頭(サンタ帽)、投げたもん(笑)。
二葉:
あとは、1周年記念ライブ(2022年3月26日にSpotify O-WESTで開催した<ツキアト×テラテラ 1周年記念対バンライブ>)もすごく印象に残ってる。
池本:
SEが流れた時に、感動しちゃった。
葵:
新しいSEだったもんね。新しい服?
早﨑:
あ、私たちは新しい衣装だった。新曲が2曲あって。テラテラも新曲があって、新しいメンバーが発表されて。なんか、もりもりなライブでした(笑)。でも、1年あっという間だったね。
葵:
ホント、びっくりしちゃう。だけどさ、うちのグループは、見た目がすっごく変わったよね。
早﨑:
見た目が変わり過ぎてる事件ね。MVが今2本上がっているんですけど、視認できないレベルで違う人がいるんです(笑)。人の印象って1年で変わるんだなって思います(笑)。
――誰がそんなに変わったんですか?
早﨑:
誰というより、ほとんど全員(笑)。
葵:
髪色、逆転したんだよね。
早﨑:
そうなんですよ。髪の毛の色が明るかった人が暗くなって、暗い色だった人が明るくなるみたいな(笑)。
葵:
お化粧も変わったしね。
早﨑:
1年でそれぞれに変わりましたね(しみじみ)。
――見た目が大きく変わるというのは、何か意図があってのことなんですか?
葵:
自分に似合うものを、この1年で見つけ出したっていうことだと思います。
早﨑:
人前に立って観ていただく機会が圧倒的に増えて、ほぼ日常的にそうなっているので、やっぱり観ていただくのであれば……。
葵:
綺麗にしないとね。あと、自撮りが多いのもあるよね。
早﨑:
写真を撮ったり撮られたりが多いので、そうするといろいろ気にするようになりますよね。
葵:
“これ、変だな~”とか、“もっとこうしたいな~”とかね。
早﨑:
そうそう。もともと気にしていない人たちだったわけではないんですけど(笑)。メンバー全員、この1年で何かしらの変化はあったように思います。
池本:
私、加工を薄くするようになった(笑)。
早﨑:
生々しい!(笑)
葵:
現実とのギャップがありすぎるとね(笑)。
二葉:
テラテラは内面的に変わったかもしれない。学生が多かったんですけど、この1年でみんな学生ではなくなったので、大人になったというか、考え方が変わったというか。第三者目線でも物事を見られるようになった子が多いかなと思います。あと、可愛くなりました!
池本:
ホンマに可愛くなったと思うけどなあ。
――池本さんはグラビアもやっていますけど、グラビアの時とステージに立っている時では、意識が違ったりしますか?
池本:
あまり深くは考えていないです……いい意味で(笑)。自分のグラビアを見ると、アイドルの時とは全然違うなとは思います。アイドルの自分と、グラビアの写真に写っている自分は全然違う人みたい。
――どういう違いを感じますか?
池本:
なんか、大人しそう(笑)。
早﨑:
どっちの時?
池本:
グラビア。メンバーといる時の方が楽しいので、素の自分に近い気がします。
――アイドルの時の方が自分を出せている?
池本:
人見知りではあるんですけど、人と一緒にいるのは好きなんです。だから、楽屋とかはすごく楽しいです。