中学生の親必見! 俳優・小雪が耐え忍ぶ「あえて口を出さない」コツ
バリキャリ編集長を演じる俳優・小雪さんインタビュー。ドラマ化となった小説「パンダより恋が苦手な私たち」を読んだ印象や、今回の役どころについて、また自身の3人の子育て論など。(全2回の1回目)
▶「子どもの自立心」を養うために実践していることはある?<アンケート結果>2026年1月10日(土)スタートのドラマ『パンダより恋が苦手な私たち』(日本テレビ系 毎週土曜21時)に出演する小雪さんスペシャルインタビュー。3人の子育てをしながらキャリアを重ねる小雪さんに、今回演じる役どころや、仕事への向き合い方についてお聞きしました。
動物の「能動的」な求愛行動がヒントに!
──まず、原作小説『パンダより恋が苦手な私たち』を読んだ率直な感想をお聞かせください。
小雪さん:野生動物たちの求愛行動から、人間の恋愛ごとを考えていくという題材が面白いですよね。
動物はとても能動的ですが、私たち人間は自分の主観で、いいとか悪いとか、正しいとか正しくないとか、わざと物事を複雑にして、自分で面倒にしてしまっていて(笑)。
ふと立ち止まってそんな自分をかえりみるのに、野生動物の求愛行動をヒントにするという視点が新鮮でした。
──小雪さんが演じる藤崎美玲は、上白石萌歌さん演じる主人公・柴田一葉が属する編集部に就任した新編集長です。クールで隙がなく、成果主義のバリキャリとして描かれていますが、ドラマのキャラクターはどのような人物なのでしょうか?
小雪さん:藤崎は正義感が強く、一人で子育てをしつつキャリアを重ねてきたという自負がある女性です。
ただ、編集長としては、厳しい人に映ることもあれば、「結果を出せば認めてくれる人」と受け止められたり、「ミステリアスで、何を考えているかよくわからない」と感じたりする人もいるような、観る人それぞれで解釈が違ってくるキャラクターだと思っています。
小雪さん:また、藤崎には「舌打ちをする」というト書きがときどきあって。外国では舌打ちはとくにネガティブなイメージがなく、その人のキャラクターの一部として受け止める文化圏もあるのですが、日本では舌打ちをする人は感じ悪く受け止められることが多いですよね。
だから、彼女の生き様や発する言葉に説得力を持たせなければ、視聴者の方々はきっと「舌打ち」を許せなくなってしまうと思っていて。
物語が進むにつれて、彼女の弱さや脆さがいろいろと見えてきますが、最終的には舌打ち関係なく、彼女なりの信念がまわりに伝わり、「この人がいないと現場がまわらないよね」「やっぱり頼れる」という存在になるように演じていければと思っています。
現場で感じる「いい子」の増加 失敗ができない時代の子育て
──今回の現場では、どのようなことを感じていますか?
小雪さん:藤崎は主人公が勤める編集部の新編集長としてみんなを引っ張っていく役どころですが、私自身も年齢を重ね、若い世代の人たちとどのように現場を作っていくのかが課題になっています。
何かを言うときには、言う場、タイミング、回数など気を付けなければいけないポイントがいろいろありますが、それを踏まえてひとつ言わせていただくとするならば(笑)、若い世代の人たちは、自分自身の意見をあまり言わないですよね。
「いい子」が増えたなぁ、と感じているのですが、恐らく人間関係での摩擦に対する恐れがあるのではないでしょうか。
小雪さん:でも何も言わずにいると、周りからは「意見がない」と思われてしまいますし、それは、とてももったいないですよね。若い世代の人たちは、自分の想いや、考えをもっと主張してもいいと思うんです。
それと、今はインターネットでさまざまな情報をすぐ調べて、得られるため、何でも「知っている」気になっている人が多いようにも感じています。実際の経験値が下がっているというのも、没個性のひとつの理由なのかな、と考えていて。
“パン恋”でも描かれていますが、誰にどう思われるかとか「一般的にこうだよ」といった話は、自分の意見ではありません。自分なりの生き方や恋愛の仕方とは、失敗しなければ見つからないもの。
しかし、それを若い世代や、子育て中の方だと子どもに教えるのは非常に難しい問題ですよね。親はつい、「子どもを失敗させたくない!」と思うあまり、あれやこれや先回りしてやってしまいがちですから。
しかし結局のところ、寄り道はしなければならなくなるものなので、子育てにおいて、私はあまり自分からはあれこれ言わないようにしています。
親の最大の務めは「口を出さないこと」 子どものタイプを見極める
──子育てにあまり口を出さないとのことですが、小雪さんのお子さんとの向き合い方について教えてください。
小雪さん:上の子たちはもう中学生で、「親からあれこれ言われたくない時期」に入ったので、基本的に私からは何も言わないようにしています。
我慢を強いられますし、正直、忍耐力も要ります(笑)。でも、子ども自身がまだ動かないうちから、親が先回りをして「こうすると、こんな失敗をする」「こうなったら、もうこの道しかない」など、子どもに意識を植え付けるのは、非常に危険だと思っていて。
親の最大の務めは「なるべく口を出さないこと」だと、私は思っています。
ただもちろん、子どもから聞かれれば助言をするし、「あなたに無関心ではないよ」ということを伝える意味の声かけはしています。
例えば、三者面談で先生から言われた内容について、私は子どもに「どう思う?」と聞いたら、子どもが自分で答えを出すまで待っている、とか。
そのときは「こうしたほうがいいんじゃない?」「こうするほうが絶対いいよ」とは言わないようにしています。それはあくまでも私の主観ですし、子どもが自分で「何かを変えたい」と思わない限り、実際に動くことはないですから。
でも子どもに対して口を出すことが、一概に不正解だとも思いません。親の助言が欲しい子や、親の助言を素直に受け止めたうえで考えられる子など、助言がプラスになる子もなかにはいますよね。
親が助言をするのがいいかどうかは、子どものタイプを見極めて判断するとよいのかなと思っています。
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次回は小雪さんが子育てで大切にしていることをさらにお聞きします。お楽しみに。
撮影/本名由果
取材・文/木下千寿
衣装協力/レキップ(03-6861-7698)
ジュエリー協力/ブルガリ ジャパン(0120-030-142)
『パンダより恋が苦手な私たち』
人気小説「パンダより恋が苦手な私たち」のドラマ化!
画像提供:日本テレビ
柴田一葉(上白石萌歌)は、学生時代から「月の葉書房」のファッション誌に憧れて入社したものの、入社早々、ファッション誌の休刊が決定。やりたくもない生活情報誌『リクラ』に配属となる。付き合って5年になる彼氏もいるものの、その関係は完全にマンネリでパッとしない。中途半端な日々を送る一葉のもとに、恋愛コラムの新企画が舞い込み、「恋を研究するスペシャリスト」を取材することに。一葉が向かった北陵大学で出会った生物学部の准教授・椎堂司(生田斗真)は、動物の求愛行動を研究していて、人間には全く興味がないという変わり者だった。
仕事・恋愛・人間関係など、現代人が抱える悩みを動物の求愛行動から解き明かす、新感覚アカデミック・ラブコメディ。
初回放送は2026年1月10日(土)夜9時スタート!
『パンダより恋が苦手な私たち』公式HP
https://www.ntv.co.jp/pankoi/
(日本テレビ系・毎週土曜夜9時~OA)
『パンダより恋が苦手な私たち』著:瀬那和章(講談社文庫)
『パンダより恋が苦手な私たち2』著:瀬那和章(講談社文庫)
『パンダより恋が苦手な私たち3』著:瀬那和章(講談社文庫)