“妖怪たちの本棚”へようこそ。福崎町で見つけた『妖怪ブックカフェ』 福崎町
曇り空が続く静かな午後。ちょっとした気分転換にとやってきたのは、福崎町にある『妖怪ブックカフェ』。土日の限られた時間のみオープンしている同店は、まるで妖怪たちが棲む本棚に招かれたような、不思議で心地いい場所です。
大正時代から続く旧辻川郵便局を改装して作られた建物は、柔らかなミントグリーンの外観が印象的。2階は宿泊施設、1階がカフェになっています。
近くには兵庫県指定重要有形文化財の『大庄屋三木家住宅』も。土日は無料で開放されているので、合わせて立ち寄るのもおすすめです。
民俗学の香り漂うレトロな雰囲気に包まれた店内は、ゆったりとした時間が流れています。民俗学者・柳田國男氏の生家からもほど近いこのカフェには、東京・文喫が選書した民俗学テーマの本が約200冊並んでいるとのこと。
特に妖怪に関する書籍や絵本が充実しており、レジ下のコーナーに置かれた本は季節ごとに少しずつ入れ替わるそうです。今の時期は“食”や“芸術”にまつわる本が並べられていました。
メニューも妖怪にちなんだ遊び心にあふれています♪「天狗ドック」は、その名の通り天狗の鼻のように長~いソーセージが主役。パリッと焼かれたソーセージと、たっぷりの玉ねぎ・ピクルスの相性が抜群です。
「旧辻川郵便局1923」ラテは、ミントシロップとコーヒーの組み合わせがフレッシュ。建物のカラーがモチーフになっている淡いミントグリーンの層は目にも楽しくキュンとする可愛さです。まろやかな甘さとミントの清涼感がさっぱり美味しい一杯。
筆者のお気に入りは「妖怪ラテ」。スチームミルクの上に描かれたカッパの絵が愛らしく、思わず写真を撮りたくなります。これからの季節にもぴったり。
1人席で本に集中できるところから、大きなクッションでゆるりと座れる場所まで。宿泊客もカフェ利用の方も、本を読みながら、思い思いの時間を過ごしているそうです。
カフェの前には今も現役の赤い郵便ポストが。記念にここから投函したハガキはちゃんと届くそうです。ポストを覗き込んでいたら、地元の方に「異界につながっているかもよ?」とからかわれた筆者でした(笑)。
まろいカフェラテ片手に本を開きたくなる季節に、“妖怪”たちのお話を読みながら不思議な世界に浸るのも一興です。本棚の奥では、妖怪たちもこっそりページをめくっているかもしれません。
場所
妖怪ブックカフェ
(神崎郡福崎町西田原1022-1)
営業時間
土曜日、日曜日
11:00~15:00
定休日
営業時間・定休日は変更となる場合があります。来店前にお店の公式Instagramでご確認ください。
駐車場
あり