釜山(大韓民国)を訪ねて~作家・秋山秀一「旅の記憶(23)」
訪れた国や地域90以上、海外への旅は221回。
旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。
秋山秀一さん 旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本エッセイスト・クラブ常務理事、日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。『鎌ケ谷 まち歩きの楽しみ』『世界観光事情 まち歩きの楽しみ』『ウクライナとモルドバ』など著書多数。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。
隣国の近さを実感、タワーから望む対馬
釜山に行ったら、まず龍頭山公園にある釜山タワーに上り、展望台からの眺めを楽しもう。
南方向に影島、天気次第で影島の右手彼方に対馬が見える。
南西方向に見えるのは釜山の台所、いや胃袋、チャガルチ市場。
釜山に泊まった翌朝、暗いうちからチャガルチ市場に出掛ける。
これもお勧め。
市場のにぎわいを肌で感じてから朝食を取るためだ。
映画ファン必見の地。夜景の新名所も堪能
釜山では毎年10月に釜山国際映画祭が開催される。
会場となる南浦洞(ナムポドン)のPIFF(釜山国際映画祭)広場の路面には映画祭に参加した世界の著名映画人の手形プレートが埋め込まれており、北野武監督のものもある。
映画祭のもう一つの会場、海雲台(ヘウンデ)は、南浦洞から北東方向へ地下鉄で30分ほどにある釜山きってのビーチリゾート。
湾にはレジャーボートが係留され、海沿いには高級ホテルやオフィスなどの高層ビルが林立している。
海雲台のビーチ沿いの遊歩道には、映画撮影の状況を示した像や街角アートがあり、観光客の目を楽しませてくれる。
釜山の新しいシンボル「ダイヤモンドブリッジ(広安大橋)」の夜景も見逃せない。
この橋は2003年に開通、広安里ビーチの向かい側の海上を通る韓国最大規模の自動車専用橋。
時間によって光が七色に変化するライトアップで、今や釜山の観光名所として定着している。(文・写真/秋山秀一)