「よろしくね!」 来年度統合の栗林小と鵜住居小 学年交流スタート 5年生は宿泊体験学習を合同で
2027年度に統合する釜石市の栗林小(高橋昭英校長、児童25人)と鵜住居小(高橋美友紀校長、児童130人)は、新年度からのスムーズな学校生活につなげようと、同学年児童の交流をスタートさせた。5年生(栗小4人、鵜小21人)は1泊2日の宿泊体験学習を同日程で実施し、自然体験活動やキャンプファイヤーで楽しい時間を共有。児童らは教職員も驚くほど互いに打ち解け、“新生”鵜住居小での学校生活に期待を膨らませた。
両校の5年生は宿泊体験学習に先立ち、6月23日、鵜住居小の校舎で初の顔合わせ。互いに自己紹介した後、同学習で一緒に行うキャンプファイヤーに向け、フォークダンスの「マイムマイム」を練習した。手を取り合って体を動かした後は校内を“探検”。鵜小生が栗小生に教えながら、教室の一部を見て回った。
この日は6年生(栗小5人、鵜小28人)も外国語の授業を一緒に受けた。5年生はその様子も見学。校内には鵜小の5、6年生が栗小生を歓迎しようと黒板に書いたウェルカムボードが置かれていて、心温まる雰囲気の中での交流となった。鵜小の藤原桔平さんは「栗小には保育園の時の友達もいたし、初めて会う人もいて楽しかった。来年、栗小のみんなが来たら笑顔で迎えたい」と心待ちに。栗小の三浦彩南さんは校舎探検で「栗小にはない教室があって驚いた。分からないことも新しい(鵜小の)友達に聞けたので良かった。キャンプファイヤーもみんなと仲良くやりたい」と目を輝かせた。
両校の宿泊体験学習は7月7、8の両日、山田町の県立陸中海岸青少年の家で行われた。7日の日中は同施設の裏山でウオークラリーや沢登りなどの自然体験活動を満喫。夕食後はキャンプファイヤーで交流を深めた。
栗小の高橋校長が扮(ふん)した“火の神”が登場。「友情」「奉仕」「希望」の3つの火を児童の代表に分け与えた。全員で「仲間と助け合う」「世のため人のために尽くす」「明るく素直に生きる」という3つの誓いを唱和。木材を積み上げた井桁に点火すると、勢いよく炎が立ち上った。
児童らはたき火を囲んで歌を歌ったほか、5つのグループごとに“出し物”を披露。ダンスやクイズで盛り上がった。栗小の4人は自分たちの紹介を兼ねたクイズを出題。それぞれの好きな漫画、キャラクター、食べ物、色のほか、栗小の全校児童数を3択で答えてもらった。
最後は前回の交流で一緒に練習したマイムマイムの時間。元気な掛け声を響かせながら踊り、一体感を高めた。“火の神”からは「分け与えた3つの火をこれからもそれぞれの心の中で大切に燃やし続けてほしい。楽しかった思い出、みんなで協力したことを忘れずに、明日からまた一歩一歩前進することを誓い、大きく成長していこう」とのお言葉が…。「今日の日はさようなら」を歌って会を締めくくった。
鵜小の藤原奏多さんは「前回の交流会よりも仲が深まった感じ。来年度から一緒に学習するのに向けても一歩進んだのかなって思う。栗小のみんなと一緒になるのが楽しみ」と胸を躍らせた。栗小の栗澤学美さんは「ちょっと不安だったけど、今回のキャンプファイヤーとかで(鵜小の)友達と仲良くなれた。来年、統合しても大丈夫だと思った」と安心できた様子。栗小最後の1年に「もっともっと思い出をたくさん作って、鵜小に行きたい」と思いを込めた。
児童らの活動を見守った鵜小の桜庭大輔副校長は「沢登りとかでも互いに声をかけ合って楽しむ自然な姿が見られ、普段の延長で交流できたのが一番良かった」と実感。スポ少など各種活動ですでに顔見知りという児童もいて、「私たちが思っているより、子どもたちは統合に対する敷居が高くないようだ。鵜小の子たちは一緒になるのをとても楽しみにしている」と話した。
栗小の高橋校長は「両校の先生方が子どもたちの気持ちづくりを後押ししてくれている。鵜小の子どもたちにも栗小を受け入れてもらっているのがすごく伝わってくる」と感謝。来年4月に顔を合わせる時には「“新生”鵜住居小として、いいスタートを切ってくれると思う」と期待した。両校の来年度統合により、栗小は本年度で閉校する。「まずは各学年の1年をしっかり過ごし、新年度につなげてほしい。“子どもファースト”で負担をかけることなく、やれることは全部やっていきたい」と高橋校長。
両校の同学年交流はこの後、鵜小3年生と栗小3、4年生による鵜住居川の水生生物調査を実施。2学期には1、2年生の交流も行っていく予定だ。この他、全校児童の交流も考えているという。