富士山の頂上は8つある!? 富士山と「8」の深い関係【眠れなくなるほど面白い 図解 富士山の話】
「富士山の頂上」はじつは8つある
富士山と「8」の深い関係
富士山の山頂は、ひとつだけではありません。じつは富士山には、名前のついた山頂が8つ存在します。これは、山頂部にすり鉢状の大きな火口があり、その縁を取り囲むように、ギザギザとした峰々が連なっているためです。そのなかでも特に重要な8つの峰が、「富士山の山頂」として数えられてきました。
この「8」という数には、信仰上の意味があります。仏教では8は特別な数字とされ、仏さまが座る台座として知られる「八葉蓮華」は、8枚の花弁をもつ蓮の花です。富士山の8つの峰も「八葉」と呼ばれ、峰々を結んだ山頂の形を、蓮の花に見立てたものと考えられています。
また、富士登山の際に用いられる「金剛杖」は八角形をしていますが、この八角形も、山頂に連なる8つの峰を表しているとされます。
8つの山頂につけられた名称は、もともとは仏教に由来するものでした。しかし明治時代の神仏分離令と、それに伴う廃仏毀釈運動によって、仏教的な名称は神道的な名称へと改められました。
また、山頂で火口を一周する行為を「お鉢めぐり」といいますが、八葉の峰をめぐることから、かつては「お八めぐり」と呼ばれていました。このように、富士山には「8」にまつわるエピソードが数多く存在しているのです。
富士山にある8つの山頂
富士山の山頂は最高点の剣ヶ峰のほかに7つ、全部で8つあり、これらの峰は「八葉」と呼ばれています。
富士山と仏教との関係性
山頂の峰々を指す「八葉」は仏さまが座る蓮の花「八葉蓮華」が由来です。また山頂を一周する「お鉢めぐり」は、八葉をめぐる「お八めぐり」に由来しています。火口をすり鉢に見立てて「鉢」という漢字が当てられたと考えられています。
金剛杖
富士登山やお遍路に使われる杖。円形のものが多いが、富士登山の場合は八角形。これも八葉に由来する。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 富士山の話』監修:富士学会
【監修者情報】
富士学会
富士山と、その関連地域を対象として、自然科学から芸術、歴史、宗教の人文科学までを広く網羅し、富士山にちなんだ教育や、噴火を想定した防災など、総合的な領域の研究を進めている。富士山の本質と全体像の探求、関連地域の環境保全、防災、活性化などを目的として、学術大会・討論会・講習会などの開催、会誌・図書などの出版、関連教育・文化活動への協力と支援などをおこなっている。事務局は東京の日本大学文理学部地理学教室に置かれている。