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上川隆也、中島かずきが脚本を書き下ろした舞台『新 陽だまりの樹』にかける想いとは

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上川隆也

2020年4月3日(金)~4月19日(日)東京・東京建物 Brillia HALLにて上演される(地方公演あり)、舞台『新 陽だまりの樹』。本公演に主演する上川隆也のオフィシャルインタビューが届いた。

幕末を舞台に、武士の伊武谷万二郎と蘭方医の手塚良庵が友情を育み、懸命に生きる姿を描く手塚治虫の傑作『陽だまりの樹』。これまでも何度か舞台化され、2012年には上川隆也(良庵)・吉川晃司(万二郎)主演で上演されたが、この度、新たに中島かずきが脚本を書き下ろし、宮田慶子が演出、『新 陽だまりの樹』として上演されることとなった。

2012年の公演では堅物と遊び好き、と対照的な性格の二人が少しずつ互いを理解し、距離を縮めながらも時代の波に翻弄される様がダイナミックに描かれたが、今回は前公演で登場しなかったキャラクターも登場。 劇団☆新感線公演などでケレン味の強い戯曲を描いてきた中島かずき、そして日本の現代演劇界を代表する一人で、2010年~2018年に新国立劇場演劇部門芸術監督も務めた宮田慶子が、手塚漫画をどう舞台化するか、注目が集まる。

また今回は何といっても、2012年に良庵役で一度、本作を演じている上川隆也が、今度は万二郎役で新たに主演するのが話題だ。誠実な青年から癖のある役柄まで、幅広いキャラクターを演じてきた彼が、 今回は不器用にしか生きられない男をどう演じるか。良庵役の中村梅雀、勝海舟役・風間杜夫ら豪華な共演陣とともに、胸熱くなるドラマを描き出してくれそうだ。

なお今回は東京・福岡・熊本・大阪・名古屋での上演となり、東京での上演劇場は2019年、豊島区に新たに誕生した東京建物Brillia Hall。〈こけら落としシリーズ〉の一環として上演される。 新劇場ならではの華やいだ空気感も楽しめそうだ。

舞台ならではの“当事者感”で、 幕末ドラマを楽しんでほしい

ーー一度演じた作品に、 違う役でオファーというのは珍しいのではないでしょうか?

上川隆也

確かに最初は驚きましたが、今回は新しい脚本、演出とうかがい、僕の中で好奇心が首をもたげました。脚本の中島かずきさん、演出の宮田慶子さんとは『真田十勇士』で組ませていただいたことがありますが、この時は自由度の高い、フィクションに大きく振った作品で、宮田さんも僕らを自由に遊ばせる中で作っていたし、中島さんの本もケレン味を十分に含ませた上で男どもの生きざまを描いて下さいました。けれども、今回はそれはむしろなりを潜め、あの時代の温度をより大事になさっているというか、手塚治虫さんの原作をしっかりリスペクトして描かれているという印象を受けます。 これをどう宮田さんが調理なさるのか、どうにも想像がつかないだけに、実に興味深く、稽古初日を待ちわびています。

ーー良庵は先進的な蘭方医ということもあって、幕末の動乱を比較的広い視野で見ていたかと思いますが、今回、上川さんが演じる万二郎はまさに動乱のただなかに巻き込まれています。事態の見え方もだいぶ違っているでしょうか。

彼の居場所を、大海原で潮の流れに乗って流されている船の上に例えるとすれば、海の景色は変わっていきながらも、一緒に流されているので、流れの中にあるものは常に同じものとして見てとれる気がする。でもその激しい潮の流れに錨を下ろして一か所にとどまって潮目を眺めたときには、動乱の中で、激しく流れていく水面がはっきりと見える。万二郎はそんな風に錨を下ろして時代の流れを一か所で見つめようとした男なんだろうと思っています。

ーー本作はアニメ化もテレビドラマ化もされていますが、 そんな中、 舞台ならではの魅力はどんなところにあるでしょうか?

『陽だまりの樹』にとどまらない話だと思いますが、舞台の特性は、目の当たりにするということだと思うんです。今、目の前で起こっていることを、お客様は“目撃”する。そこにある「当事者感」というと言いすぎかもしれませんけど、あるいっときお客様は『陽だまりの樹』というドラマの当時者になっていただくわけです。だからこそ登場人物の喜怒哀楽を、そして当時の世相の本流を体感していただけたらと思います。ぜひ“当事者”として目撃してください。

今回新ビジュアルも公開され、 いよいよチケットの一般発売も1月11日から開始される。 手塚治虫の傑作歴史漫画に描かれた深い人間愛をお見逃しなく。

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