(皮膚科医監修)肌を健やかに保つ子どものお風呂の入り方
大人とは違う子どもの肌(皮膚)。健康的な肌を育むためには、お風呂の入り方はとっても重要です!
教えてくれたのは・・・
うるおい皮ふ科クリニック 院長 豊田雅彦さん かゆみをなくすことをライフワークに掲げ、患者に寄り添い、さまざまな皮膚悩みに向き合う。全国から患者が訪れるほど信頼は厚い。2月には皮膚と心をテーマにした新刊『「もう治らない」とあきらめていたアトピー、ニキビ、かゆみ・・・肌の悩みの治し方』(池田書店)発売! https://www.uruoihifuka.com/
熱いお湯や長風呂は乾燥や肌荒れを招く
大人に比べて子どもの肌は三大保湿成分(セラミド・天然保湿因子・皮脂)が少ないので、保湿力が弱く、乾きが早いのが特徴です。またターンオーバーも早いため角質層は薄く、水分保持が難しいこともあり入浴法には工夫が必要です。
まず湯温は38度に設定しましょう。大人にとってはぬるく感じますが、子どもの肌にはこれが適温です。お風呂の時間は20分以内、そのうちお湯に漬かるのは10分程度に留めるといいですね。熱いお湯や長風呂は肌保湿の役割を担う皮脂を落とし、セラミドも失われてしまうため、乾燥や肌荒れを招いてしまうので気を付けましょう。
そしてしっかり肩まで漬かること。お子さまが一人で肩まで漬かれない場合は、保護者がお湯を肩に掛け、体を温めてあげてください。特に冬場は寒いので湯温を上げたくなりますが、脱衣所を温めるなどして、浴室から出た時に寒さを感じさせないような工夫をするといいですね。
流れとしては、先に湯船に漬かり汚れが落ちやすい状態にしてから、頭、顔、体の順番に洗っていきます。体を洗うのに使ってほしいのは無添加のボディーソープ。ただ無添加であっても泡で出てくるタイプのものは発泡剤が入っているため、肌トラブルを招くケースがあるので要注意。洗い方は、ネットなどで泡立てて肌を包み込むように優しく洗っていき、しっかりと洗い流す。耳の後ろや襟足にすすぎ残しがあるので気を付けましょう。
難しいとは思いますが、できるだけ毎日湯船に漬かれるといいですね。特に乳児は頭や顔からの脂の分泌が多く「脂漏性皮膚炎」という脂の塊が頭皮や顔に現れる湿疹になることがあるので、毎日洗うようにしてください。
お風呂は子どもの心を育む場所 そんな一面もあるお風呂の時間を大切に
お風呂から出たら、柔らかいタオルで押し当てるように水分を取ってあげましょう。そして大事なのが「保湿」。化粧水で水分をしっかり肌に入れたら乳液または保湿クリームを塗りふたをします。浴室から出て10分以内に行うのが理想ですが、なかなか難しいのが現実。そういう時は、うるおい成分の入った入浴剤を使うことで湯上がり後1時間くらいは水分をキープできるため、慌てずに保湿ケアを行えるのでおすすめです。
お風呂は、ただ汚れを落とすためだけではなく、子どもとの会話を楽しんだり、遊びを創造したり、心を育む場所でもあります。そんな一面もあるので、子どものお風呂の入り方はもちろんですが、お子さまとのお風呂の時間も大事にお過ごしください。
これってどうなの?お風呂のギモン
入浴剤は使っていいの?
入浴剤を入れるのは基本的には問題ありませんが、まずは入浴剤に書かれている規定のお湯に対して半量の入浴剤を入れて、お子さまの肌への刺激を見てからにしましょう。何回か同様に試してみて、お子さまの肌に問題がないようであれば全量お使いいただいても大丈夫かと思います。そして忘れてはいけないのが上がり湯。入浴剤の入れたお湯から出た後は、必ず上がり湯で全身を洗い流しましょう!
温泉は入ってもいいの?
古い角質を落とす硫黄泉は肌にとって刺激が強いので、角質が薄く弱い子どもは避けた方がいいですね。それから塩分濃度が濃い塩化物泉も肌への刺激があるので注意が必要です。
ご飯を食べる前と後、お風呂に入るタイミングはどっちがいいの?
食前、食後というよりも、食後1時間以内にお風呂に入るのは避けましょう。食後は、胃の中の食べた物を消化するため胃に血液が集中している状態です。食べ終わってすぐにお風呂に入ることで、血管が拡張し皮膚の方に血液が集まってしまい、消化するために必要な血液が胃の方に行かず、消化不良をおこしてしまいます。1時間くらいで胃の中の消化も落ち着くので、それ以降に入るのであればそういったトラブルは避けられます。
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