アカザ・シロザは身近で便利なかつての野菜?葉のシルエットで見分けよう【野草・山菜・きのこ図鑑】
アカザ・シロザ ヒユ科
かつては野菜だった? 身近で便利な食草
庭先や河川敷、空き地、植え込みなどあらゆる場所で見かけるごくありふれた雑草のひとつ。標準和名のアカザは、とくに若い葉が赤くて細かい粉に覆われていることから名付けられたが、白い粉に覆われた個体のほうが多く見かける。こちらは通称シロザと呼ばれる。ホウレンソウと近縁種であり、若い葉の風味は似ているが、アカザのほうがよりキシキシしている。近世以前に帰化し、江戸時代には野菜として栽培されたとも。最近都心部ではより葉が細い近縁種がよく見られる。こちらは外来種もしくは交雑個体とみられ、同様に利用できるがやや硬い。
● 採れる場所:身近
葉の独特なシルエットで見分ける
一年生の草本だが、成長が早く夏には草丈1mを超える。日当たりのよい場所を好み、ごく若いうちは卵型、やや成長すると三角形の鋸歯の目立つ葉をつける。葉柄が目立ち、互生。赤い粉、もしくは白い粉が吹いている若い葉が食用に向く。
【出典】『野草・山菜・きのこ図鑑』著:茸本 朗