SKE48が演じる意味がある――舞台『推しが武道館いってくれたら死ぬ』小林愛香さん、佐藤佳穂さん、青木莉樺さん、野村実代さん、鈴木愛菜さん、原 優寧さん、倉島杏実さん、大村 杏さんインタビュー
シリーズ累計発行部数250万部突破の人気コミック『推しが武道館いってくれたら死ぬ』が舞台化! 2026年2月より愛知、そして東京で公演が行われます。
地下アイドルグループ「ChamJam」のメンバー・市井舞菜にすべてを捧げる主人公・えりぴよの物語が描かれる本作。心温まる演劇に加え、SKE48の面々が演じるアイドルたちのライブパートも見どころとなっています。
上演を控える中、えりぴよ役・小林愛香さんをはじめ、ChamJamキャスト全員集合のインタビューを実施! 原作の感想をはじめ、上演にかける意気込みを語っていただきました。
【写真】舞台『推しが武道館いってくれたら死ぬ』小林愛香、SKE48キャストにインタビュー
ファンとの信頼関係があってこそのアイドル
――原作をご覧になった感想をお聞かせください。
えりぴよ役・小林愛香さん(以下、小林):本当にたくさんの方に愛されている作品ですよね。えりぴよを演じさせていただくうえで読み直したんですけど、オタク側とアイドル側の気持ち、どちらも共感できました。この機会に、それらの魅力をたくさんの方に知っていただきたいと思っています。
――小林さんご自身、これまでにアイドル役を演じられているということで、どちらの気持ちもよく理解できたのでは?
小林:そうですね。アイドルを見守ったり、愛を叫ぶオタク側のみなさんを間近で見ているから解像度は高いと思います。日々、みなさんの様子を見て、学ばせてもらっているところがあるので感謝ですね。
――今回、SKE48のみなさんに囲まれてみていかがでしたか?
小林:みんな可愛いんです……! こんな近くで見ちゃってすみませんと思っています(笑)。
――(笑)。ChamJamキャストのみなさんも原作についてお聞かせください。
五十嵐れお役・佐藤佳穂さん(以下、佐藤):そもそもアイドルはファンがいてこそ成り立ちますし、逆にファンの中には推しがいるから人生が成り立っている人もいるんじゃないかなって。この作品にはその関係性に共感するところがたくさんあるんですよね。個人的に、原作の第9巻、第10巻は大号泣しました。生誕祭にかけるファンの想いであったり、推しが卒業を発表したときのファンの心境といったら……。私はまだ現役ですが、SKE48は卒業された先輩が多く、間近でその瞬間を見てきたからこそ心に響くものがありました。
松山空音役・青木莉樺さん(以下、青木):ひとつのステージに向かって、アイドルがファンと進んでいく姿に夢中になりました。やっぱりファンがいないと活動できないのは私たちも同じなんですよね。作中、SKE48と共通するところを感じたり、えりぴよさんやくまささん、基さんから学ばせてもらうことがたくさんありました。
伯方眞妃役・野村実代さん(以下、野村):私もアイドルなので、ChamJamのみんなに共感してばかりでした。すごく印象に残っているのは舞菜がランウェイを歩いた時、えりぴよさんが来てくれたことが嬉しくて泣いてしまうシーンです。私自身、アウェイな状況でも応援しに来てくれるファンがいる喜びを経験しているので、舞菜の気持ちにすごく共感できました。だからこそ、今回の舞台は等身大の自分を交えつつ、眞妃のセクシーさや優しさを損なわずに演じていければなと思っています。
水守ゆめ莉役・鈴木愛菜さん(以下、鈴木):ファンとアイドルの絆を感じられる作品だと思いました。やっぱり、ファンとの信頼関係があってこそのアイドルなんですよね。演じるうえでもそこは欠かせないですし、普段の自分と役を重ね合わせながら舞台に上がろうと思っています。
寺本優佳役・原 優寧さん(以下、原):この作品の舞台は岡山ということで、作中、岡山の中でたくさんの出来事があるわけですが、名古屋を拠点に活動している私たちSKE48も名古屋で色々な思い出があるんですよね。そこはすごく共感できましたし、今回は愛知での公演があるということで、ChamJamのファンが遠征しているみたいに、みなさんにも愛知と東京に飛んできてほしいなと思っています。
横田 文役・倉島杏実さん(以下、倉島):この機会に読ませていただいたのですが、作中のライブスタジオが実在していることに驚きました。ChamJamをやらせていただくからには、いつかみんなで岡山に行きたいと思っています!
市井舞菜役・大村 杏さん(以下、大村):ChamJamの7人が武道館という目標に向かって頑張っている姿にグッときましたし、私たちも“バンテリンドーム ナゴヤに立つ”という目標があるので共感してばかりでした。ChamJamとSKE48はひとつの目標や夢に向かって頑張っているグループだからこそ、今回、私たちが演じることに意味があるんじゃないかなと思っています。
舞菜に出会ったことで人生が変わり、毎日が幸せに満ちているえりぴよ
――本作の主人公・えりぴよは、推しである舞菜にすべてを捧げる女性です。演じるにあたってどんな人物だと捉えましたか?
小林:とにかくすべての行動が舞菜に繋がっていて、彼女自身、それが生きがいでもあります。時には辛いこともありますが、そのたびに舞菜が助けてくれるんですよね。舞菜に出会ったことで人生が変わり、そこから毎日が幸せで満ちているんだろうなと思います。
――誰よりも舞菜愛が強く、ChamJamファンの中でも知らない人はいない存在です。
小林:推しを見て鼻血を出しちゃうなんてすごいですよね(笑)。
一同:(笑)
小林:ライブやイベントは欠かさず通っているはずなのに、それでもいつも昂っているんですよね。やっぱり舞菜の行動を一瞬たりとも見逃していないんでしょうね。私は真っ直ぐに舞菜のことを応援するえりぴよのことが好きです。
――大村さんは舞菜役としてどんな心境ですか?
大村:最初に舞菜役を頼まれた時は初めての舞台ということもあってすごく不安でした。だけど、台本を読んだらえりぴよさんの熱烈なメッセージの数々に元気をもらえて! 大村杏として背中を押してもらえましたし、ファンの応援はアイドルの力になるんだと再確認しました。私も本当にえりぴよさん推しです。
――そんなえりぴよから愛される舞菜の魅力はどんなところにありますか?
大村:舞菜ちゃんはシャイだけど、そんな自分を変えたかったり、もっと自信を持ちたいと思っている女の子です。物語を通して成長していくので、推す楽しみがあると思いますし、私も応援していました。演じるうえで自分と比べてみると、ネガティブで緊張しがちなところが似ているなと。だから私と舞菜ちゃんをいい具合に混ぜて演じようと思っています。
オタクになりきって、一緒に物語を作ってほしい
――『推し武道』の空気感が舞台にどう落とし込まれるのか気になるところです。舞台ならではの注目ポイントをお聞かせください。
小林:今作は生の舞台でしか味わえない没入感があるはずですし、作中のアイドルをSKE48ちゃんが演じることで、みなさんをより世界観に惹き込めるだろうなと思っています。だから、みなさんにはオタクになりきって、一緒に物語を作ってほしいです。オリジナル曲も用意されているので、SKE48のファンはより楽しめると思います。
大村:やっぱりオリジナル曲は注目してほしいポイントです。私たちChamJamに加えて、めいぷる♡どーるとステライツにも用意されているので。振りもこのために考えていただいていて、そこは舞台ならではの要素になっています。そして役者の方々とSKE48が混ざって、何が起こるのか。舞台上で起こる化学変化みたいなものに期待してほしいです。
――今作はElements Gardenによるオリジナル曲が使用されます。1月12日の「カードファイト!! ヴァンガード 15th Anniversary ブシロード新春大発表会2026」では、えりぴよが見守る中、オリジナル曲のひとつ「Our Dream」が披露されましたが、実際にパフォーマンスしてみていかがでしたか?
佐藤:SKE48のメンバーにはそれぞれペンライトカラーがあるんですけど、あの日の会場の方々が私のカラーを振ってくれていたんですよ。中には、初めて披露したのにもうコールを入れてくれる方もいて。私たちは日頃からファンの方々に支えてもらっているわけですが、舞台でも、ChamJamとしても応援してもらえるだろうなと確信しました。本番では新しいアイドルの形であったり、私の初めての一面を見せつつ、たくさんの期待に応えたいなと思っています。
青木:今回の曲は、私がアイドルとして活動している中、普段は言葉にできないような感情を歌詞に落とし込んでいただいています。ChamJamのファンだけでなく、いつも応援してくれるみなさんにも愛されるよう、たくさんの想いを込めて歌いました。
野村:素直に楽しかったというのが一番の感想です。私のファンの方が来てくれたことはもちろん、初めて見に来た方がペンライトの色を黄色に変えてくれたのを見たときは嬉しかったですね。あと私の立ち位置は斜め後ろに舞菜がいるから、自動的にえりぴよさんがこっちに来るんですよ。笑顔でステージを見ていて、こっちまでニコニコしちゃいました(笑)。
鈴木:出演前はすごく緊張していました。だけど、ステージに上がって、たくさんのペンライトが見えた瞬間にその緊張は吹っ飛びましたし、楽しんで歌うことができました。「Our Dream」も振り付けと歌詞がピッタリで、すごくキャッチーな曲だなって。本番でも、ぜひ注目してほしいですね。
原:お披露目を迎えるまで、みんなでたくさん練習しました。それこそ当日の朝まで練習していたんですよね。そのおかげでChamJamのみんなの絆が出来上がったので、本番はこのメンバーで最高のパフォーマンスをお届けできたらなと思っています。
倉島:私もすごく楽しかったですし、ファンのみなさんが応援してくれたおかげで、本当にChamJamのメンバーになれたような気がしました。優寧が言ったように、今、グループの空気感が徐々に出来上がっています。公演が始まったら回を重ねるごとにより完成したものになるんじゃないかなって。初披露でコールが聞こえてきたほどですから、千秋楽ではファンのみなさんのコールもすごいことになるだろうなと今から楽しみです。
小林:私はステージを間近で見て「ChamJamのみんなを武道館に連れていきたい」と思いました。公演に向けてより頑張ります!
“推しがいること”の喜びが詰まった作品
――改めて、公演に向けた意気込みをお聞かせください。
佐藤:私はアイドルのペアリングが好きで、今作だとれおと空音のペアが特にお気に入りです。れおを尊敬する空音、空音を頼りにするれおの関係性がとっても良くて。SKE48のファンの方は舞台を通して、メンバーのペアリングを楽しんでもらいつつ、好きなところをたくさん増やしてほしいです。
青木:私の推しメンは空音なので、今回、演じさせていただくことが非常に光栄です。初めての舞台ですが、初めてだからと言い訳せず、色々なことを吸収しながら全力を尽くします。みなさんには、ぜひ最後まで見届けてほしいです。
野村:私はアニメが大好きで、この作品もファンの方にずっと布教していたんです。そんな作品が舞台化し、まさか私が出演させていただけるなんて夢にも思っていませんでした! 私の好きを詰め込んで、最高の作品にするので、みなさんにはぜひ劇場に足を運んでほしいです。
鈴木:ゆめ莉ちゃんはおっとりしていますが、私は全然そんなことないんですよね。だから本番までにおっとりを極めないと(笑)。やっぱり自信を持って舞台に上がりたいので、これからの稽古も全力で頑張ります!
原:優佳と文はChamJamの元気っ子なんですけど、演じる私たちも普段から騒がしいんですよね。今日も出番前に「お腹が空いた!」とふたりで喚いたり(笑)。舞台でも、杏実さんと同じような空気感でお芝居できるのが楽しみですし、私たちの元気っぷりでみなさんを笑顔にできたら嬉しいです。
倉島:私も今回が初めての舞台です。アイドルの活動は幅広く、色々なお仕事をさせていただくんですけど、演技のお仕事をしているメンバーを見て「私もいつか」と思っていました。そんな中、初の舞台がまさかアイドル役という。私としてはすごく役に入りやすいので、演技というものを噛み砕きながら、アイドルとしての自分の良さを取り入れていこうと思っています。
大村:舞菜ちゃんは口数がすごく少なく、表現が難しいです。だけど、ドラマや漫画にはない、舞台ならではの舞菜ちゃんの声とか仕草を追求したいなと思っています。私の身をもって舞菜ちゃんを表現していくので、ぜひ楽しみにしていてほしいです。
――最後に、小林さんから上演を楽しみにされている方々へメッセージをお願いします。
小林:今回、えりぴよとして作品に関われたこと、そしてChamJamを演じるみんなと一緒に物語を届けられることが嬉しく思います。“推しがいること”の喜びが詰まった作品ですので、一回と言わず何度も足を運んでもらいたいです。アイドルが19人もいるので、推し増しも良しですし、じっくりや真っ直ぐも良し。コールとか色々な形で楽しみつつ、推しに愛を叫びに来てください。
【取材・文・撮影 MoA】