伊東純也&中村敬斗のスタッド・ランス(仏)が静岡に見参! ジュビロ磐田、清水エスパルスとの戦いに刮目せよ!
サッカー日本代表の伊東純也と中村敬斗が所属するフランス1部スタッド・ランスが7月24日(水)19時半から磐田市のヤマハスタジアムでジュビロ磐田と、7月27日18時半からアイスタ日本平で清水エスパルスと対戦します。
フランスのトップカテゴリー所属チームが静岡の2チーム相手にどんな戦いをみせてくれるか。
今回は知っておけば観戦がより楽しめるチーム情報をお届けします。
フランスのトップカテゴリーのリーグ「リーグ・アン」とは?
「アン」はフランス語で「1」の意味。「リーグ・アン」はフランス国内の頂点に立つリーグで、日本における「J1」と同じです。2002年に、前身の「ディヴィジオン・アン」(1932年創立)からリーグ・アンに改称され、今に至ります。
その歴史は90年以上で、データサイト「Opta」によると、国別の国内リーグの実力を示した2023年のランキングでリーグアンは5位でした。
しばしば「欧州5大リーグ」の一つに数えられ、最高レベルのプレークオリティを誇るリーグと言えるでしょう。
リーグは18チームで構成され、パリ・サンジェルマンやマルセイユ、日本代表の南野拓実が所属するASモナコなど世界トップレベルの実力を誇るチームがひしめいています。
フランスの古豪!スタッド・ランスとは?
フランスのマルヌ県ランスに本拠地を置き、創設は1931年。長い歴史を持つサッカークラブです。
全盛期は1950年代から60年代前半でした。ディヴィジオン・アン優勝6回をはじめ数多くのタイトルを獲得。ヨーロッパのクラブナンバーワンを決めるUEFAチャンピンズカップ(現UEFAチャンピンズリーグ)でも1956年と1959年の2度、準優勝となり、フランスのみならずヨーロッパの強豪として名を馳せました。
1960年代半ばから1部と2部を行き来し、1990年代には財政的な問題で一時はアマチュアクラブとなるなど苦難の連続でした。しかし、再プロ化を果たすと、2012年には実に34年ぶりにトップカテゴリーに復帰。2016−18年は2部で戦うことになったものの、その期間以外はリーグ・アンに在籍し、23ー24シーズンは中位の9位でシーズンを終えています。
注目の選手は…
<日本代表の不動のウイング!伊東純也 1993年3月9日生まれ(31歳)>
日本代表の右サイドを縦横無尽に駆け抜けるアタッカー。自慢のスピードを生かした突破と守備でのハードワークを持ち味に、右ウインガーとして2022カタールワールドカップでは4戦中3試合で先発、日本のベスト16入りに貢献しました。
神奈川県出身の伊東は、神奈川大学を経てヴァンフォーレ甲府に加入。大学時代に大きな注目を集めていたとは言い難く、俊足と将来性を見込まれてのプロ入りでした。
しかしここからすぐに結果を出します。当時J1で戦っていた甲府でレギュラーを奪取するとリーグ戦30試合に出場して4ゴールを挙げ、1年で柏レイソルに移籍。その後、3シーズンを過ごした柏でも不動のレギュラーとしてJ1リーグ101試合出場19ゴール。日本で十分な実績を積み重ね、海外へと旅立ちました。
最初の舞台はベルギーでした。2019年2月にゲンクへ期限付き移籍すると翌年3月には完全移籍に移行。2019-20シーズンは12ゴール16アシストと特筆すべき成績を残し、リーグのベストイレブンに選出されました。以降の3シーズンも主力として過ごし、ステップアップの時を迎えます。
2022-23シーズンにスタッド・ランスへ加入。リーグのレベルが上がった環境でもすぐに存在感を発揮し、レギュラーを奪取しました。ここまで2シーズンでリーグ戦66試合出場、9得点12アシストを記録。スピード豊かで攻守に90分貢献できるプレーは高く評価され、チームの主軸を担っています。
<期待の若手アタッカー!中村敬斗 2000年7月28日生まれ(23歳)>
千葉県出身。高校時代は埼玉県の街クラブ、三菱養和SCでプレーしていました。高2の冬にガンバ大阪から声がかかり、飛び級でプロ入り。すると、2年目の2019年夏にオランダリーグ1部のFCトウェンテとの契約が成立。10代で早くもヨーロッパの舞台に飛び出しました。
オランダでは加入直後のリーグ戦で先発に抜擢されると、その試合でゴールを奪い最高のスタートを切りました。しかし、12月中旬以降は途中出場やメンバー外となることも多く、新型コロナウイルスの影響もあり、契約を1年残し退団となりました。
その後はベルギーやオーストリアのチームに所属し、ヨーロッパでのプレーを継続。2022-23シーズンにオーストリア1部のLASKリンツで14ゴールと結果を残し、23年8月にスタッド・ランスへ移籍。伊東のチームメートとなりました。
スタッド・ランスでのこの1年は飛躍のシーズンだったと言っていいでしょう。リーグ戦は25試合出場で先発は17試合。4ゴールを奪い、来季に大きな期待を抱かせる内容でした。
2023年3月に初招集された日本代表では、アジアカップやワールドカップアジア2次予選とコンスタントに呼ばれ続けています。
180センチとサイズに恵まれ、局面を個で打開できるスキルも併せ持つ日本期待のアタッカーは、フランスで一層の飛躍を誓い、2026年のワールドカップ出場を見据えています。