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岡田健史がついた優しい嘘、器用に見えて実は不器用な“光の本心”が切ない

ドワンゴジェイピー

岡田健史がついた優しい嘘、器用に見えて実は不器用な“光の本心”が切ない

現在放送中のドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ、毎週水曜22時~)には、登場人物たちがつく“嘘”が沢山登場する。


もちろん嘘といっても、悪意がある嘘ではなく、相手のことを想うからこそつく嘘ばかりで、なぜ嘘をついたのか、つかなければならなかったのか…そう推測したり、劇中で描かれていない登場人物たちの心情を考えたりすることがこのドラマの一つの面白みではないかと思うのだが、本作で俳優の岡田健史が演じる入野光がつく“嘘”の数々が、切なく、非常に優しく、観ている視聴者の心を揺さぶり続けている。




本ドラマは恋愛小説家でシングルマザーの水無瀬碧(菅野美穂)と、20歳になっても彼氏ができたことがなく、筋金入りのオタクである娘の空(浜辺美波)の“トモダチ母娘”が恋に奮闘するエキサイティングラブストーリー。 岡田健史は空の大学の友人の入野光役を演じており、空に好意を抱いているが、空はその気持ちに気づいておらず、その上空は整体師の渉(東啓介)に恋しており、光は空から渉の相談を受けたりする…という非常に切ない役どころだ。


そして3日に放送された第8話、光(岡田)が付いた数々の嘘を振り返りたい。(以下第8話ネタバレあり)



碧と空が実の母娘ではない、とわかった時、精神的に不安定になった空。そんな時、光が空に「いつでも電話くれてもいいから。3コールで出る 」と約束。それ以来、空は光を“なんでも相談できる友達”として頻繁に電話をかけるようになる。


実の父親である一ノ瀬風雅(豊川悦司)の居場所がわかった時も、空は“ボーイフレンド”の渉ではなく、なにかと光を頼りにする。光の気持ちに全く気付いていない空は、電話口で「渉(東)先生にヤキモチ妬かれたみたい、そういうのと違うのにね」「入野、腰の位置が高い彼女がいるもんね。心ちゃん?」とウキウキの様子で電話をする。光はヤキモチを妬かれたということを聞き、ソワソワした様子をみせながらも、口調にはその素振りを一切出さず「今日も心ちゃんとラブラブだから!」と嘘をつくのであった。



空は光の「心ちゃんという彼女がいる」「光はその子とラブラブ」という嘘を真に受け、光の本心には全く気付かない様子。恋愛経験がないことを自覚する空だからこそ、光がまさか自分のことを好きだと夢にも思っておらず、あくまで良き友人として接している。端から見ると、空は光に他の誰よりも本音を話しているし、距離も近く感じるのに…その2人の感情のずれがもどかしく、だからこそいい関係でいれるのか…と複雑な気持ちにされられてしまう。




また別の日。空は碧(菅野)と一ノ瀬(豊川)に会いに行くのだが、その裏で光は渉から呼び出され、「空ちゃん諦めませんから」と恋の宣戦布告をされる。光は「空とはなんでもないっすよ」と流そうとするが、渉は引き下がらない。そんな渉に「僕に宣戦布告って意味不明。彼女のことが好きなら彼女に言えばいいでしょ」と言い返す。しかし、そこで空と渉が手を繋いだことがある、ということを聞き驚くのであった…。



そしてその夜、空は一ノ瀬と会ったことを電話で光に報告する。空は実父と会った感想や素直な気持ちを光に打ち明けると、光は「なんで俺に電話してくんの?普通彼氏に電話するんじゃないの?」と言ってしまう。そして、渉から宣戦布告を受けたことを伏せながら「渉先生に偶然会って聞いたんだけど、手つないだんだろ?それはもう恋人だ。渉先生が好きなんだろ?だったら渉先生に電話しな」と電話を一方的に切ってしまう。


切った後、「大人気ない~」とベッドに倒れこむ光。自分の気持ちを押し殺し、空の恋を応援するためについた光の数々の嘘が切なかった。渉に言った「彼女が好きなら、彼女に言えばいいでしょ」という言葉が、ブーメランのように自分に返ってきたのだろうか。一方的に電話を切った時、どんな想いだったのだろうか。光の優しさと本音のせめぎ合いが「渉先生に電話しな」と突き放すような口調になってしまった光。器用そうに見えて、実は不器用な光を応援したい気持ちになる。



第8話の光がついた空への嘘を見て、ふと第2話で繰り広げられたやりとりが思い出される。それは、大学のゼミでカラオケに行った時の話。光は大学の友人たちには漫画好きであることを隠しており、本当はカラオケでアニメソングを歌いたいけど、アニソンを封印して盛り上げ役に徹していた。空はカラオケにうんざりして途中で抜けるが、光は空を追いかけていく…というシーン。空は光に「なんでオタクであることを隠すの?」と質問すると、光は「笑われるだけじゃん、イタいだけだよ 」と心の内を明かす。その時、空は「君、本当は弱虫なんだ。私と一緒だ」とボソりとつぶやく。



光は漫画が大好きであることを周囲に隠すのと同様に、空に対しての感情を隠しているのは、実は空のためではなく自分のため。傷つくのが怖くて、言い出せないのでは…と考えずにはいられなくなってしまう。一見チャラ男で、コミュ力があり皆とバランスの良い関係を築くことができる。でも、本当に大好きな漫画のことや、空への想いはなかなか言い出せない、そんな繊細な一面を持っている入野光に夢中になってしまう第8話だったのではないだろうか。





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