鳥羽沖タイラバ釣行で乗っ込みマダイ好捕【三重・丸安丸】ノリパターンが的中?
厳しい冬が終わりつつあり春の気配が日に日に濃くなるが、海の中にも確実に春が近づいている。先日、三重県鳥羽市小浜から出船している丸安丸の船長からもらったLINEには、釣果写真とともにひと言。「タイが白子を持ってます」。早すぎない?と思ったが、コレは行くしかないでしょと3月11日に釣行した。
丸安丸でタイラバ釣行
マダイに限らず、産卵を控えた魚はエサを荒食いし、しっかりと体力を蓄えるようになる。わくわくしながら鳥羽小浜に午前6時すぎに到着すると、すでに船長は到着済みで出船準備に取りかかっていた。
やがてこの日乗船する常連の出口さん、篠崎さん、鈴木さんが到着し、タックルを積み込んでいざ出船。ポイントまでは30分ほどだ。
水深は35mから駆け上がっていく。シンカーはタングステン製の60~80gで、ネクタイはサンリキのプロスペック極。
鳥羽沖のノリパターン
この鳥羽沖でこの時期によく言われるのが、ノリパターンといわれるもの。設置してあるノリソダが撤去され、その際に大量に海中に浮遊するノリをマダイが捕食するのだ。この乗っ込みの時期とノリパターンがうまくハマれば、良型ボコボコの爆釣になることも珍しくない。
ここで大事なのがタイラバのネクタイ。ノリと同じ濃い緑や黒系のネクタイにヒットが偏ることがあるのだ。
この海域で抜群の実績を誇るプロスペック極だが、その中でも赤黒、赤オレンジがノリパターンに強い。
また極シリーズではないが、プロスペックTRのグリーンも、ノリの色に酷似しており、こちらも実績がある。
早々50cm良型マダイ
まずはグリーンのネクタイを装着し、海中に投下。船はドテラ流しで風と潮があいまって、1kt前後のちょうどいい速度で流れていく。
と、ミヨシ寄りの出口さんに早速ヒット。上がってきたのは、本命ではないがうれしいホウボウだ。さらにもう1人にもホウボウがヒット。
そしてトモでサオを出していた篠崎さんのロッドが一気に絞り込まれ、ドラグ音が激しく響く。やがて上がってきたのは、美しい桜色をまとったマダイ。目測で50cmは超えていそうだ。
ノリを意識した濃いネクタイが効く
「結構速巻きできました」とのこと。さらにネクタイは赤オレンジ。この時、私にもヒットがあったのだが、秒でフックアウト。さらにもう1回バラシ。
浅場のマダイはとにかくよく暴れる。首を振る感触がダイレクトに伝わってくるので、ヒヤヒヤのやり取りとなるのだ。
ここで篠崎さんのネクタイカラーをまねるため、回収しようと一気に巻き上げてくるとその途中でドンッとティップが突っ込んだ。ジジーッとドラグが鳴り、ヒヤヒヤファイトが始まった。慎重に慎重に巻き上げ、ネットイン。まさか回収スピードで食ってくるとは…。
これがヒントになり皆速巻きを繰り返すと、次々にマダイがヒット。それもサイズがいい。40cmクラスから50cmオーバーまでが、次々ネットで取り込まれる。
もちろんバラシも続発するが、私も立て続けにもう1匹50cmクラスをキャッチ。さらに40cm弱とリリースサイズも追加した。
ワラサも登場
さらにはタイラバ初挑戦という鈴木さんにも、50cmクラスの良型マダイがヒット。「これで沼ること間違いなしやね」と出口さんに声をかけられていた。
篠崎さんにはワラサまでヒットし、船上はさらにヒートアップ。
下げ潮に雪代交じりトーンダウン
ところがところが、潮が下がりきると、下げ潮で雪代が入ったようで、それまでのお祭りがウソのようにトーンダウン。これほど変わるかというぐらい、アタリがなくなってしまった。
海の色は白っぽく濁り、海水もかなり冷たい。これはダメだということで、少しだけ早上がりとし港に戻ることとなった。
最終釣果
釣果はマダイ14匹、ワラサ、ホウボウ、クロダイなど。マダイの良型はどれもお腹がぽってりしており、船長の言葉通りいよいよ乗っ込みが始まったようだ。
ただしこれは例年より1カ月ほど早い。第1陣と見るのか、気の早い群れなのか分からないが、これからさらに上向いてくることは間違いない。
ノリパターン×乗っ込みがキーワードとなる鳥羽沖のマダイ、タイラバで狙ってみてはいかが。
<週刊つりニュース中部版 稲沢市・谷川智/TSURINEWS編>
出船場所:鳥羽市小浜 この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年3月22日号に掲載された記事を再編集したものになります。