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脳に損傷を負い介護施設で暮らす17歳男性、養子縁組成立でその場にいた人々は涙(米)

Techinsight

米アーカンソー州の巡回裁判所で14日、ホセさん(17)と養子縁組が成立した医師の女性。「彼を一生涯支援したい」と語る(『THV11.com 「‘He will always be part of our family’: 17-year-old foster child finds forever home in Arkansas」』より)

米アーカンソー州の巡回裁判所で今月14日、障がいのある17歳男性の養子縁組が成立した。男性は幼い頃に脳に損傷を負い、生後9か月頃から介護施設で過ごしてきた。心温まるエピソードを米ニュースメディア『WANE 15』などが伝えた。

養子縁組が成立した瞬間に拍手が上がり、涙する人も。当時の動画はこちら

14日、アーカンソー州の介護施設で過ごしてきた17歳のホセさん(Jose)と、パトリック・サリバンさん(Patrick Sullivan)とメアリー・チャンさん(Dr. Mary Zhang)夫妻の養子縁組が成立した。

ホセさんはまだ赤ちゃんだった頃、養育者に激しく揺さぶられ、「乳幼児揺さぶられ症候群」により脳に重度の損傷を負った。その後、24時間体制の介護施設に預けられたが、実の家族が次第にホセさんを訪れなくなり、州が運営するフォスターケア(里親制度)が介入した。

実の家族に見放されたホセさんは、アーカンソー州では最長となる6183日を介護施設で過ごし、今月14日に新しい家族ができた。

ホセさんの人生を大きく変えたのは医師のメアリーさんで、彼女は養子縁組の理由について次のように語った。

「私が彼を最初に訪問した目的は、医学的に言えば、障がいを持つホセさんの声を代弁するアドボケイト(代弁者)になることでした。彼は脳に重度の損傷を負い、体の大部分が麻痺しています。また、言語と視覚に障がいがあり、経管栄養でのみ食事を摂っています。これらは乳幼児揺さぶられ症候群の主な症状であり、医師としてホセさんを診るよう依頼されたのです。」

「しかし、彼を何度も訪ねるうちに、私と夫は『彼を家族の一員にしたい』と思うようになったのです。」

夫妻はアーカンソー州の非営利団体「プロジェクト・ゼロ」を通じて養子縁組を進めていた。メアリーさんから提案を受けた夫のパトリックさんは、「ホセさんが自分たちを必要としている。それなら養子縁組をしよう」と心を決めたという。また、クリスチャンである夫妻は「ホセさんは私たちの祈りの証」と信じているそうで、メアリーさんは涙ながらにこう明かした。

「彼(ホセさん)は全生涯を施設で過ごしてきました。それがどれほど辛く、耐え難いことだったのか、私には想像もつきません。」

「私たちは彼の支援者となり、彼の人生に寄り添い続けたい。そして彼のために祈りを捧げたいのです。そして彼のために全てのことをしてあげたい。それはきっと神様がそう望んでいるからです。」

なお14日、夫妻とホセさんの養子縁組が成立すると、巡回裁判所やアーカンソー州福祉局の会議室で傍聴していた人々からも拍手が上がり、夫妻の英断に涙する人も多く見られた。

ホセさんは今後もケアが必要なため、現在の介護施設で暮らし続ける。ただし、これからはメアリーさんとパトリックさんが新しい両親として支えていく予定で、メアリーさんは最後にこう述べた。

「彼の目を見て、顔を撫でている時に思うのです。彼は『私たちが愛している』ということをちゃんと分かっているとね。」

そして、今回のニュースには次のような感想が寄せられた。

「ホセさんが、この心優しい夫妻に愛され、大切にされることを願う。」
「こんな素晴らしい話に、感動の涙が止まりません。」
「育児放棄や虐待のニュースが多い中で、このような心温まる話は本当に貴重。」
「彼の生活の質は幼い頃に奪われてしまった。でも彼が今後、新しい両親からたくさんの愛を感じ、幸せな生活を送ることを祈っているよ。」
「なかなかできることではないと思う。この話を聞いて、心が洗われるような思いがした。」
「なぜ実の両親は彼を手放したのか。この子のこれまでの人生は大変だったと思う。幸せになって!」
「困難の多い世の中で、光をもたらしてくれてありがとう!」

ちなみに米フロリダ州では昨年4月、消防署のベビーボックス(赤ちゃんポスト)に3か月前に託された女児の養子縁組が成立した。女児を養子として迎えたのは、ベビーボックスの扉を開けた消防士の男性で、妻との間に10年間、子供ができずにいた。

画像は『THV11.com 「‘He will always be part of our family’: 17-year-old foster child finds forever home in Arkansas」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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