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ポイントは保水力!『鶏胸肉』をしっとり茹で上げるコツとは?

オリーブオイルをひとまわし

ポイントは保水力!『鶏胸肉』をしっとり茹で上げるコツとは?

たんぱく質が豊富でリーズナブルな鶏胸肉は、家庭料理の大きな味方である。昨今、大ブームになったサラダチキンに使用されているのも鶏胸肉だ。しかし、脂肪が少ないがゆえ、家庭調理をするとどうしても、パサパサしがちに。今回はそんな難点をクリアすべく、しっとり仕上がる茹で方を徹底調査していく。

1. プロのようにしっとり!鶏胸肉の人気の茹で方

鶏胸肉をプロのようにしっとりと仕上げるには、どんな茹で方があるのだろう。まずは人気の高い茹で方をシェアしていこう。

砂糖を揉み込んで茹でる方法

砂糖は親水性に富んでいる。肉の組織内に入り、水分を保持し(保水性)柔らかくする効果があるとされている。また、加熱による熱凝固を抑える効果もある。このため、砂糖を揉み込んで茹でるとしっとり仕上がるのだ。鶏胸肉300gに大さじ1の砂糖をまぶして、沸騰した湯で1分茹でる(肉がしっかり浸かるよう鍋のサイズを調整すること)
1分経過したら、蓋をして余熱で火を通す
熱伝導率のいい鍋や分厚い鍋で行うといい。

水に塩と砂糖を加えて茹でる方法

塩もまた砂糖と同じように、肉の繊維内に入り、保水性を高める。この結果、肉が柔らかくなる。このため、塩と砂糖を溶かした湯の中で鶏胸肉を茹でると、パサつかずにしっとりと仕上がるのだ。昨今、流行した塩糖水と同じような効果が得られるというわけである。さらに、ほんのり下味が付くところも嬉しい。鶏胸肉300gはフォークで数カ所穴を開ける
水に大さじ1の塩と砂糖を加え、沸騰させる(肉がしっかり浸かるよう鍋のサイズを調整すること)
沸騰した2に1を入れる
再沸騰したら、火を止めて蓋をして、余熱で火を通す

水から茹でる方法

鶏胸肉は、水からゆっくり火を通すと、しっとりと仕上がる。塩をまぶしておくとさらにいいだろう。鶏胸肉は、半分くらいの大きさに切り、重量の1%の塩をまぶす
鍋に鶏胸肉の重さの倍の水を用意し、1を入れ、火にかける
沸騰したら、さっとアクを取り除き、30秒ほど茹でてから蓋をして火を止め、余熱で火を通す。
お湯の温度が下がるので、途中で蓋を開けないのがポイントだ。

2. しっとり美味しい鶏胸肉の茹で方のコツ

鶏胸肉は、タンパク質が多く低カロリー。脂肪分が少ないのでどうしてもパサつきがちだ。では、上記のような方法で茹でるとなぜしっとりするのだろう。その理由を茹で方のコツを紐解きながら、解説していこう。

1:鶏胸肉の保水力をUP

脂肪分の少ない鶏胸肉は、ともするとパサパサになりがち。硬い、パサつくの主な原因は、タンパク質が収縮し、水分が流出してしまうことにある。鶏胸肉をまるでプロの火入れのようにしっとり仕上げるには、これらを防ぐ必要がある。保水力をアップさせるには、前述の通り塩や砂糖のパワーを借りるといい。

2:鶏胸肉を常温に戻しておく

これは鶏胸肉に限ったことではないが、肉は常温に戻してから使うといい。なぜなら冷蔵庫で冷やした状態の鶏胸肉をそのまま焼いても、中まで火が通りにくいため。火の通りをよくすることは、食中毒予防にも一役買ってくれそうだ。

3:茹でる鍋は保温性の高いものをチョイス

前述の通り、鶏胸肉は余熱で火を通すとしっとり感がぐっと高まる。同時に食品衛生の観点から述べると、余熱で火を通す間も鶏肉の中心部の温度を65℃以上にキープすることが重要だ。両者を両立するにはストウブやル・クルーゼなど、保温性の高い鍋を使うことが重要である。さらに鶏胸肉がしっかりとお湯に浸かるよう、鍋のサイズを見極める必要も。鶏胸肉1枚なら、直径18~20cmの鍋がいいだろう。

4:茹で時間は短く余熱で火を通す

鶏胸肉をしっとり仕上げる最大のキモは、余熱にある。ゆっくりと火が通るとタンパク質の急激な凝固を防ぐことができ、しっとりと仕上がる。茹でたお湯につけたままにしておくことも重要だ。また、鶏胸肉は、大きすぎないものを選ぼう。300gが目安で、それ以上のものだと上記の方法では中まで火が通らないことも。危険性が高いので、300g以上の場合は、カットして使用することをおすすめする。

3. 鶏肉の茹で方の注意点

鶏胸肉をはじめとした鶏肉を摂取することで、カンピロバクターによる食中毒を起こすことがある。下痢や腹痛、発熱、頭痛などさまざまな症状があらわれ、細菌性食中毒の年間発生数の半数以上を占めるのがこのカンピロバクターによる食中毒だ。カンピロバクターによる食中毒は、多くの場合、半生または加熱不足から引き起こされる。これらの食中毒から身を守るためには、食品の十分な加熱が必要なのだ。(※1)厚生労働省では、食肉の加熱の程度を「中心部を75℃で1分以上」と指導している。また、それと同等の加熱殺菌条件として、70°C:3分
69°C:4分
68°C:5分
67°C:8分
66°C:11分
65°C:15分
が妥当だとしている。(※2)これらは表面温度ではなく、中心部の温度を測る必要があることも頭に入れておきたい。

4. 洗い物が少ない!より簡単な鶏胸肉の茹で方

忙しいオリひと世代には、少しでも時間と手間を省きたい...そんな人も多いはず。そこでここからはより簡単で、洗い物が少なくて済む鶏胸肉の茹で方をレクチャーしていこう。

ポリ袋活用で茹でる方法

耐熱仕様のポリ袋に鶏胸肉を入れて、湯煎にかける方法は、手、そしてまな板などを汚さずに済むため、洗い物も少なくて済む。しかも茹でるお湯も汚れないため、鍋もさっとゆすぐだけでOKだ。耐熱仕様のポリ袋に鶏胸肉300gと砂糖・塩を小さじ1ずつ、酒大さじ1を入れて口を閉める。よく揉み込み、30分ほど常温におく
耐熱皿や底板を敷いた鍋にたっぷりお湯を沸かし、1を3~5分茹でる。鍋底や鍋肌に、ポリ袋が直接触れないように注意しよう。また、鶏肉が浮いてくるようであれば落とし蓋をする
火を止め、蓋をして余熱で火を通す

電子レンジ活用で茹でる方法

鶏胸肉は、電子レンジでも火を通すことができる。茹でるというよりは、蒸す感覚だ。この場合、鍋に湯を沸かす必要がないため、洗い物が少なくなる。また電子レンジにかけている間は、ほかの作業を行うことができるところも嬉しい。電子レンジを活用する場合は、より均一に火を通すことができるよう小さめの鶏胸肉を使うといいだろう。耐熱皿の上で鶏胸肉200gに塩小さじ1/2、酒と水大さじ2ずつをまぶす。このとき身の厚い部分は開き、皮目を下にしておくこと
ふんわりラップをかけて、600Wの電子レンジで4分加熱する
取り出したら、ヤケドに注意しつつラップを取り替え、今度はぴっちりとラップをかける。蒸気を逃さないようにして、余熱で火を通す。30分くらいおいたら完成だ

結論

鶏胸肉をしっとり茹でるには、タンパク質の過度な収縮を防ぎ、保水力をアップさせることが重要だ。そのためには、余熱でじっくりと火を通すといい。保存も茹で汁につけたまま行うことで、よりパサつきを抑えることができる。茹で汁はスープとしても活用できるので、捨てずにいただこう。(参考文献)※1:厚生労働省「カンピロバクターによる食中毒を予防しましょう」https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000128335.pdf※2:厚生労働省「食品の加熱条件に関するQ&A」https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000365043.pdf

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部
監修者:管理栄養士 渡邉里英

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