“羂索の物語”はここから始まる――『呪術廻戦』第3期「死滅回游 前編」連載インタビュー第12回:虎杖悠仁役・榎木淳弥さん×羂索役・櫻井孝宏さん後編
『呪術廻戦』第3期「死滅回游」が、2026年1月8日(木)より放送中です。
放送にあわせ、アニメイトタイムズでは連載インタビューを実施。第12回は虎杖悠仁役・榎木淳弥さん×羂索役・櫻井孝宏さんによる対談をお届けします。
後編では櫻井さんから見た第3期の虎杖の印象や羂索との暗い繋がりについて、お話を伺いました。
【写真】『呪術廻戦』第3期 榎木淳弥&櫻井孝宏が語る、虎杖と羂索の暗い繋がり【インタビュー後編】
身の置き方が定まった虎杖
ーー櫻井さんから見た第3期の虎杖はいかがですか?
羂索役・櫻井孝宏さん(以下、櫻井):第3期の虎杖、やばいですね。
虎杖悠仁役・榎木淳弥さん(以下、榎木):(笑)。
櫻井:言葉にするのは難しいんですけど、榎木くんが表現する虎杖が「一皮剥けた」みたいな感じかなって。「渋谷事変」で裏表みたいな存在である真人と対峙した時の虎杖、最後すっごい怖かったじゃないですか。
榎木:たしかに。
櫻井:あの時の虎杖には削ぎ落とされた怖さがあった。そこを経たキャラクターの生々しさがあるんですよね。「榎木くんは「死滅回游」参加したことあるんじゃないか?」って思うくらい作品の世界観を生み出してる(笑)。
一同:(笑)。
櫻井:虎杖は自身の存在の曖昧さに苦しんでいたように見えました。それが渋谷から生還して、何か一つ答えを見つけたような雰囲気がある。側から見て腹落ち感があるのかも。
榎木:虎杖的には、自分の中にある目的が定まっていく感覚が1期、2期を通してそれぞれあると思うんです。今回の真人との戦いを経て、「俺は部品だ」と言ったりして。
櫻井:らしくないし、らしくもある。
榎木:秤(秤 金次)には「これが部品の熱かよ……!!」と思われて、ちょっと矛盾を突かれたり。そういう身の置き方が定まったからこそ、曖昧さがやや抜けている部分はあるんじゃないかと思います。
虎杖と羂索の暗い繋がり
ーー虎杖と羂索はあまり接点がないキャラクターでしたが、第3期にてふたりの関係性が示唆されるシーンが描かれ始めました。
榎木:……おそらく"そう”なんじゃないですかね。
櫻井:アニメで本作を観てる人も結構いらっしゃるので。原作を読まずにこの展開だとびっくりするでしょうね(笑)。
ーー羂索は「息子と仲良くしてくれてありがとう」と言っています。
櫻井:あれは、明確なディレクションがあったセリフなんです。その言葉だけ「こういうニュアンスで」という演出をいただいて。ただ、それがどんなニュアンスなのか言わないほうがいいかなと。イメージだけお伝えすると、その言葉になにかを孕ませるようなイメージで表現しました。
榎木:絶対にストレートな愛情ではないですよね。
「羂索の物語がスタートする準備が整った」
ーーお二人が感じる『呪術廻戦』の一番好きなところを聞いてみたいです。
榎木:前回も少し話しましたが、やっぱり芥見先生がその時々の思いやお考えで描いている感じでしょうか。ある程度最初から想定して描いている部分と、衝動的な部分が同居して大きなテーマに着地する。そういう作家性が伝わるような、素直な表現が魅力だと思います。
櫻井:たしかに。王道のようで、内訳を見るとマニアック。論理的に作っているように見えて、それだけでは割り切れない描き方。その辺りのバランス感覚が面白いです。ただ、一口目は甘く作ってある感じがして、それがキャラクターの部分なのかなと。僕自身も読んでいて「どこまで考えていたんだろうな」と思うことはありますね。
ーー最後に「死滅回游」を仕掛けた羂索役として、櫻井さんからメッセージをお願いします。
櫻井:ようやく“羂索の物語”がスタートする準備が整いました。彼にとっては全ての出来事がお膳立てだったと言えてしまうくらい、同じ作品なのに色がガラッと変わります。
オープニングの羂索の表情をみると、すごく楽しそうなんですよね。これまでのシリーズも、オープニングやエンディングに仕掛けがありましたけど、今回は特に色濃く出ている。そういう演出も含めて、アニメならではのグルーヴで楽しめると思うので、僕もその一助になれたらと思います。
[インタビュー/タイラ]