米不足解消でも新米が高い!2倍の値段も「下がることは考えにくい」ってどうして?
新米がおいしい季節になりました。でも2024年は、値段が違うんです。
9月中旬から、待ちに待った北海道産の新米の出荷が始まりました。
米の生育は良好、収穫も順調で、「ゆめぴりか」を皮切りに、流通するようになりました。
それから半月して、今はスーパーに新米が並ぶようになりましたが、5キロで税込み3326円。これは2023年の新米時期の10キロの値段よりも高いんです。
この値段についてJA北海道中央会の樽井功代表理事会長は理解を呼びかけます。
「米1俵作るのには、これだけの経費がかかるんだということも消費者の皆さんにご理解いただかねばならない」
気になるお米の値段を取材しました。
連載「じぶんごとニュース」
「ごはんおかわり自由」のお店では
道内に13店舗を構える『とんかつ玉藤』。こだわりの「とんかつ」をおかずにすれば、「ごはん」を食べる箸も止まりません!
このごはん、おかわり無料なんです。
米は人気の「ゆめぴりか」、加えて2種類の炊き込みごはんも用意し、米不足の中でも「おかわり自由」を続けてきました。
大体みなさん2杯か2杯半のおかわりをするそうですが、多い人では5~6杯なんて強者も!
「米不足」のあのとき、こんな人もいたんだとか!媚山太一部長が教えてくれました。
「電話と、店に来て米を売ってくれないかと。何件かそういうこともあった」
店で使う米は、1年契約で仕入れているため、今回の米不足の影響はありませんでした。
10月末ごろ、新米へ切り替わるタイミングで、新たに1年契約を結びますが、その仕入れ価格は今までの1.5倍で打診されているのだそうです。
「1.5倍は今回が初めて。正直厳しいのは厳しいけど、『おかわり自由』もあるので量を減らしたりはしないで変わらず提供したい」
値段が下がることは考えにくい…
札幌市西区にある米専門店・玄米工房こめしん西野店。
8月末の米が不足していたころには、開店前から20人ほどが列を作っていたといいますが、今は落ち着いていて、平常通りになりました。
店内には、「ななつぼし」や「ゆめぴりか」などが並んでいます。
中野佳子店長によると、米不足については「だいぶ緩和されたし、米がなくなることは、このあとはない」とのこと。
一方で、その価格は1キロにつき200円ほど2023年の価格から、約6割値上がりしています。
こちらは、去年同じお米が税込で442円だったのが、今年はこれ702円。250円以上上がっています。
店では「おむすび」も販売していますが、こちらは少なくとも年内は価格を据え置きます。
ただ米の価格の先行きについては…
「米の相場が今も上昇を続けているので、この先価格が下がることはちょっと考えにくい」
▼妹背牛町のふるさと納税に米の返礼品
空知地方の米どころ妹背牛町のふるさと納税の返礼品は、98%がお米です。
4月から受け付けて10月から新米を発送するのですが、今年は先月までに寄付額が4億2800万円に達しました。
去年の同じ期間では1億8600万円だったので、2倍以上に増えた計算で、9月で返礼の米の受け付けは一旦停止しています。
▼パックご飯
パックごはんも11月以降、1割程度値上げとなります。
・東洋水産「あったかごはん」など…11月から13~14%値上げ
・サトウ食品「サトウのごはん」…12月から約11~14%値上げ
私たちの食生活に、なくてはならない「ごはん」。
今年の新米は、例年以上にしっかり噛みしめて大事に食べたいですね。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年10月2日)の情報に基づきます。