白井宿(しろいしゅく)|江戸時代の土蔵造りの家や井戸が城下町の面影を残し春には八重桜が咲き誇る名所【渋川市白井】
群馬県渋川市にある「白井宿(しろいしゅく)」。
江戸時代につくられた土蔵造りの家屋や井戸、水路が残され、水路に沿って植えられた八重桜が春には綺麗に咲き誇り春の風物詩となっています。
毎年4月下旬には白井宿八重ざくら祭りが開催され、武者行列や六斎市が行われ、多くの行楽客で賑わいをみせます。
今回は約900mに及ぶ城下町の面影を残した白井宿の魅力をご紹介いたします。
白井宿とは
白井宿は鎌倉時代に築かれた白井城の城下町として発展し、江戸時代初期に白井城が廃城した後も吾妻川と利根川が合流する地点、沼田街道や三国街道・草津街道を結ぶ重要な地点として多くの旅人が訪れる市場町として栄えました。
約900mに及ぶ街並みの地割りは短冊形の町割りで江戸時代初期の姿を残し、中央には白井堰が流れ、随所に井戸や草津・江戸等への道しるべが点在しています。
明治31年(1898年)とその以前の火事を含む3度の大火によって多くの建物が焼失してしまいましたが、土蔵造りの家並みも一部残されています。
多くの旅人が往来し街並みの形態から宿と呼ぶものが多かった名残から「白井宿」と呼ばれているようです。
白井宿を散策
道の駅こもちの駐車場に車を停めて白井宿の散策に向かいます。
道の駅こもちの裏手には水車小屋があり、水の流れる音が心地いいです。
水車小屋から南へ進むと白井宿北の入口があります。
清水下の地蔵尊
白井宿北の入口に据えられ、通行の人たちの安全を見守ってくれていると共に、子育て地蔵として人々の崇拝を受けています。
白井宿の中央を流れる水路
水路沿いには約100本の八重桜が植樹され、4月中旬から5月上旬にかけて咲き誇ります。
可愛らしいピンク色の八重桜が満開に咲く姿は絶景です。
白井宿の街並み
一部ですが土蔵造りの家並みが残されています。
歴史を感じる貴重な建物です。
白井宿の8つの井戸
白井宿には水路に沿って8つの井戸が点在しています。ここに住んでいた人や多くの旅人の喉を潤したことでしょう。
新田町の井戸
白井宿の一番北に位置する井戸で明治五年に掘られたもの。
薬師の井戸
江戸時代初期の1624年頃掘られた一番古い井戸で、今まで枯れたことがないと言われています。
八軒町の井戸
上之町の井戸
延命水の井戸
江戸時代中期の1700年代初期に掘られたもので、延命の水と呼ばれ人々は好んでこの水を飲んでいたそうです。
大井戸
明治元年に掘られたもので、白井宿にある井戸の中で一番大きなもの。
羅漢水の井戸
宮本町の井戸
街並みの一番南に位置する井戸で、昭和天皇即位を記念して昭和四年に掘られたもの。
白井城跡神明宮
白井宿の中央あたりに白井城跡と神明宮の案内板があります。
参道は綺麗な石畳です。
伊勢神宮を勧請した神社であり、祭神は天照大神。
白井城跡
神明宮から南へ。整備された山道を進みます。
五分程山道を進むと白井城跡が見えてきます。
石垣が残されていました。
白井城は、利根川と吾妻川の合流点の自然の河岸段丘に築城された平山城。山内上杉氏の配下で家老職を勤めた白井長尾氏の居城として建てられたお城です。
とても静かな空間で、この広い敷地に立派なお城が立っていたのでしょう。直接車で訪れることも出来ます。
曾根商店 白井宿カフェ焙煎所
曾根商店 白井宿カフェ焙煎所は、古民家を改築したカフェで素敵な雰囲気のお店です。
ゆっくりと散策した後に、美味しいコーヒーとデザートはいかがでしょうか。
営業時間:10:00-17:00
定休日:金曜日
住所:群馬県渋川市白井919‐1
白井宿の施設情報
見学可能時間:24時間
八重桜見頃:4月中旬~5月上旬
白井宿八重桜祭り:4月下旬
住所:群馬県渋川市白井
問い合わせ先:0279-22-2873(渋川市産業観光部 観光課)
駐車場:隣接する道の駅こもちに駐車可
アクセス:
車 関越自動車道渋川伊香保ICから車で10分
電車 JR渋川駅からバスで10分(渋川駅-渋川医療センター線)
渋川医療センター(バス停)から徒歩で10分
白井宿まとめ
群馬県渋川市にある白井宿をご紹介しました。
江戸時代につくられた土蔵造りの家屋や井戸、水路の街並みは約900mに及び、ゆっくりと散策することが出来ます。
4月中旬から5月上旬にかけて100本以上の八重桜が咲き誇る姿、地面や水面に花びらの絨毯が広がる姿はまさに絶景です。
古民家カフェや水路の石垣に腰をかけて一息、城下町の面影を感じてみてはいかがでしょうか。
※情報は記事作成当時のものです