<水槽の引っ越しで気を付けること>3選 生体へのストレスを最低限にするポイントとは?
この4月、引っ越しをすることが決まった我が家。真っ先に考えたのが「メダカたちをどうやって運ぶ?」ということでした。
生体の引っ越しが初体験の筆者。失敗はできないと一人緊張して準備に臨みました。
調べたことから実際に準備したこと、それからうまくいかなかったことまでまとめました。
メダカとエビの引っ越しで気を付ける3つのこと
引っ越し先は車で10分ほどの近い距離。水槽を移動する前日には既に引っ越し先には自由に出入りができ、さらに水道も電気も使える状態であるという好条件がそろっていました。
このような条件であれば、水槽の水をできるだけ残して移動させることができます。
中でも気を付けるべきことは、(1)移動前は絶食して水を汚さないこと、(2)運搬中は水温・揺れ・酸欠対策をすること、(3)到着後は水合わせと観察を行うこと──の3つです。遠い距離でも気を付けるべきことは大きく変わりません。
それでは、前日から当日の流れを見ていきましょう。
引っ越し前日に準備したこと
引っ越し先では、前日のうちにバケツに水をためておくなど、当日に慌てないように必要なものを準備しておきました。
また、生体をどのタイミングで運び出すのがいいか、改めて手順も確認しました。
次に、移動する際に生体を入れる容器を用意。この容器は、酸欠をふせぐため、生体に対してなるべく大きい方が望ましいです。
また、ペットボトル(1.5Lサイズ)に飼育水を入れておき、生体へのダメージを比較的減らせるようにします。そのほか、換水用のホースと雑巾、緩衝材代わりのバスタオル、機材を入れておくバケツも用意しました。
他の荷物に紛れないように目印をつけておくと、落ち着いて作業できるのでおすすめです。
引っ越し当日の流れ
当日は、車にエンジンをかけて車内を涼しくしておきました。
換水ホースを使い、水槽から上澄みを吸いだして1.5Lペットボトルに移します。
網を使って生体を移動用容器に移し、水槽を車の足元に固定。生体の入った容器も生体が溢れないように固定します。
フィルターはバケツに入れたまま運び、新居でそれぞれセットしなおします。
水槽→砂→ろ材→旧水槽の水の順で戻し、その後に新しい水を足していきます。
私の場合、引っ越す生体の数はメダカ1匹、ヤマトヌマエビ2匹とイモリ1匹。生体数は少なかったため、移し替えはさほど手間にはなりませんでした。
個体数が多い場合や遠方に引っ越す場合は、引っ越しの時間帯や日数の調整、ペットショップなどでの梱包を依頼するほうがいいかもしれません。
新居で気を付けたこと
引っ越し当日は、生体をできるだけ早く安定した環境に戻せるように「受け入れ側の準備」を先に終わらせておきました。
新居では、水槽を設置する場所を決めてから作業を始めます。直射日光が当たらず、温度変化の少ない場所が理想です。床の水平も意外と重要で、傾きがあると水位が偏りストレスの原因になります。
環境の連続性を意識するのがコツ
次に、前日に用意しておいた水を使って水槽のベースを作ります。
新しい水は一度に入れすぎず、水槽の三分の一程度を目安に様子を見ながら足しました。旧水槽の水をできるだけ残して「環境の連続性」を保つのがコツです。
フィルターは可能であれば旧水槽のろ過材をそのまま使用。ろ材はバクテリアの塊なので、これが崩れると水質が一気に不安定になります。
水温も重要で、特にメダカやヤマトヌマエビは急な温度変化に弱いため、新旧の水温差が大きい場合は時間をかけて合わせていきます。
当日に慌てないような進め方が大切
先に新居で水槽の準備ができる場合にはある程度立ち上げておき、生体がやってくる日に慌てないようにしておくのが大切です。
引っ越し先が遠方で新居に行くのが難しい、退去の日が新居の契約開始日であるなど、新居での事前準備が難しい場合もあると思います。そうした場合は生体を一度アクアリウムショップや友人宅に預けておき、準備が整ったあとで生体を迎えたり、すぐに立ち上げられる簡易的な水槽をつくったりといった工夫が必要になるかもしれません。
引っ越し後は体調チェックを忘れずに
設置が終わり、ここからがようやく本番。特に最初の3日間は「観察期間」と考えておくと安心です。
エサはすぐに与えず、最低でも半日~1日は様子を見るのほか、泳ぎ方がふらついていないか確認しましょう。エビが水草や底でじっとしている場合は基本的に問題ありません。
水の変化にも注意が必要です。白濁してきた場合はバクテリアバランス崩れのサインかもしれません。
メダカは比較的順応が早いですが、ヤマトヌマエビは環境変化に敏感なので、特に脱皮直後の個体は注意深く見ておくと安心です。
実際にやってみてよかったこと・失敗したこと
4月とはいえ、天気が良ければ汗ばむほど気温が上がります。運搬前に車内をあらかじめ冷やしておいたことで、移動中の急激な水温上昇を抑えられたと感じました。
また、水量を多めに確保できたことで水質変化を最小限に抑えやすくなり、メダカたちへの負担軽減にもつながったと思います。
容器を車の足元に固定できたのも正解でした。座席より揺れが少なく、転倒や大きな水揺れ防止になりました。荷物が多くても、まとめて運べる車での移動がベストだと思います。
一方、反省点もいくつかあります。
車内の温度を下げていても、窓から差し込む直射日光までは十分に対策できませんでした。短時間でも容器の一部だけ温まりやすいため、タオルや段ボールで日差しを遮ればより安心だったと思います。
また、新居での設置作業を急ぐあまり、水温合わせを十分にしないまま水を混ぜてしまいました。短距離の移動でも水温差によるストレスは軽視できないと感じました。
さらに、引っ越し後の荷ほどきに気をとられていて、メダカの観察が十分にできませんでした。新しい環境へ移った直後こそ、最優先で観察時間を取るべきだったと反省しています。
サカナの場合も引っ越しは事前準備が大切!
メダカやヤマトヌマエビの引っ越しは緊張しますが、事前準備をしておけば家庭の引っ越しでも十分対応できます。
特に大切なのは、水温変化・揺れ・環境変化によるストレスをできるだけ減らすことです。
今回の経験を通して、生体の引っ越しは「運ぶこと」よりも「新しい環境に無事なじませること」が重要だと感じました。人間の引っ越しと同様にサカナの引っ越しも事前準備が大事ですね。
(サカナトライター・高良あさひ)