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【空前のブーム】超絶入手困難『男子 バレーボールネーションズリーグ』のチケットをゲットしたのでルール知らんけど行った → 気づけば「ニッポン!!!」と絶叫してた

ロケットニュース24

『バレーボールネーションズリーグ2025』日本 対 ドイツ戦(男子)の観戦チケットが当たったので行ってきた。私の親友ポジにいる友人・J子がバレーボールの大ファンで、「いつか一緒に行こうね」と約束していたのである。

……と簡単そうに言ってみたが、このチケットを手に入れるまでの道のりは涙なしに語れない苦難の歴史であった。J子の友人・親戚一同が一丸となってチケットの抽選に応募したが、昨年はついぞ1枚も当選することができなかったのだ。

そして今年。再び一丸となったJ子の友人・親戚一同は、どうにか1日分だけ当選を果たした。それがこのペアチケット、というワケだ。ちなみに先に言っとくけど私はバレーのルールすらよく分かっていないニワカである! 実践で感じてくる所存だ!

・空前の男子バレーブーム

現在、日本の男子バレーがメッチャ人気であることは何となく把握している人が多いのではなかろうか。「強くてイケメン」という奇跡みたいな選手が奇跡的に複数人揃っていること、実際にチームとしてかなり強いことが主な要因であると思われる。

ネーションズリーグ日本戦のチケットはコートへの距離に対して細かく16種類にも分類されており、一番高いのが4万円(プレミアムSサイド)、一番安いのが3500円(スタンドBエンド / 大人)。昨年はJ子の友人親戚一同、一番高い席を狙って全滅となった。

どの界隈もオタクは金に糸目をつけないもの。高額席ほど倍率が高いとふんだ私は「安い席を狙うべき」とJ子にアドバイスしたが、彼女にも譲れないラインがあるらしく、「後方で観るくらいならテレビで観たほうがよい」と言ってはばからない。

そんなこんなで信念と妥協と戦略の果てにゲットしたのが、今回のアリーナSサイド(2万6500円)なのである。今後男子バレーのチケ発に挑む人は参考にしてくれ。

さて。念願のチケットを手に入れた私とJ子がまず取り組んだのは……

応援うちわ作りであった。

・推し活である

私は相撲とプロレス以外にスポーツ観戦をした経験がなくノー知識だったのだが、ことバレーに関しては、応援グッズの持ち込みがある程度OKらしい。そういうの初めてでアガるわぁ〜! でもブブゼラはダメよ!

これまでバレーに全然興味がなかった私も、J子につられてテレビで試合を観るうち、だんだん選手たちに対して愛着が湧いてきた。パリ五輪のころには固唾をのんで試合を見守るレベルにまで達したものだ(でもルールは覚えない)。

J子はうちわの他にもこの日のためにユニフォームを買ったり、美容院へ行ったり、ダイエットをするなどしていたらしい。J子がちょっと痩せたからって石川選手が気づくことは多分ないと思う……とか言い出す奴は人としてどうかと思うな。そういう問題じゃねぇんだよ。

そして試合当日。顔にペインティングもしてみた。準備が一番楽しい説ある。

・これがスポーツ観戦てヤツか

千葉駅から徒歩約20分の会場『千葉ポートアリーナ』へ到着すると、スポンサー企業の特設ブースが並んでいた。

記念写真が撮影できたり……

勝敗予想ができたり……

応援メッセージが書けたり、記念品がもらえたりするぞ。これ、メチャメチャテンション上がるから覚悟したほうがいい。

開場予定時刻は18時20分。これが17時のようす。

で、コレが17時30分のようす。指定席にも関わらずなぜみんな並ぶのかというと、試合前に “選手たちの練習風景” が観られるらしいのだ。私が普段出入りしているヴィジュアル系界隈ではありえないこと。ライブ前にリハが見られるとくれば、そりゃ必死で並びもするだろう。

また、行列の先に時おり黄色い声が聞こえるので何かと思ったら、柵の向こうで外国人のお兄さんたちが笑顔をふりまいている様子だ。全員長身。一般人でないことは明らか。

実はこの日、日本戦の前に「アルゼンチン対ブラジル」と「トルコ対アメリカ」の試合が行われていて、お兄さんたちはその選手。これは俗にいう “公式出待ち” であり、運が良ければサインとか記念撮影とかしてもらえるっぽいのだ。並ぶ。そりゃ並ぶよ。

・バレー界隈の流儀

キラキラ輝く外国人選手たちを指くわえて眺めながら私とJ子は入場、着席。ややあって、いつもテレビで見ている石川選手とか高橋選手が普通に登場したのでビックリしすぎて声も出なかった。むしろテレビ見てる気がしてきた。

私の席は前から9列目。どれくらいコートから近いかというと、選手のまばたきが目視できるくらいだ。会場内には『恋のマイアヒ』的なイケイケ系ソングが爆音で流れており、試合中もずっと流れ続けていたのにはカルチャーショックをおぼえた。すごくアメリカっぽい。

また解説者の喋りがDJみたいなノリであったことも衝撃的だった。バレーって硬派なスポーツだと勝手にイメージしていたけれど、なんていうか、今のところ結構チャラい感じ。

入場時、応援バルーンが全員に配布された。ここでふと思ったのは「開場内にはドイツのファンもいるよね?」ってこと。当たり前みたいに『NIPPON』と印字されたバルーンを渡されたとき、ドイツのファンはムッとしてしまうのではないか?

また解説の男性(DJ風)も当然のごとく「日本を応援しよう」という趣旨の発言を連発している。ヴィジュアル系界隈にも対バン文化があるが、主催者側が特定のバンドに肩入れするなどという事態が起きれば暴動すら起きかねない。ドイツ選手の心境を思うと胸が傷む。

このことについてJ子に尋ねたところ……「ホームって、そういうもん」との回答であった。

これ以上バレーボールとヴィジュアル系を比較するはよそう。

・予想外すぎる気づき

とかやってるうちに試合開始である。当日のようすや試合の流れは配信などでご確認いただくとして、バレー初心者かつ初観戦の私が感じた“思いもよらない気づき”を先にお伝えしておきたい。それは……

「バレーは生のほうが見やすい!!!」

私がテレビで男子バレーを観戦するとき、常に前提としてあるのが「球が速すぎて目で追えない」という問題である。このことはJ子やウチの父(元ママさんバレー監督)も概ね同意を示しており、アウトかセーフか自力で確認しづらいのは当然のことと認識していた。

が、生の試合は……見える!!!! まるで体育の授業のように、球が見えるのである!!!!!!

世界最高レベルの選手が打つ球なので、メチャ速いことは間違いない。当然ながら体育の授業では、ない。しかしながら、ビデオ判定を要するような微妙な場面を除けば、私は球がどう飛んでどこに落ちたか、瞬時に判断することができた。8Kテレビの時代において、これは大いなる気づきであった。

石川選手のご尊顔を拝みたいがためノコノコと来た私であるが、こうなると俄然試合が楽しくなってくる。この日、私は独学でバレーのルールをほぼ理解した。ずっと考えることを放棄してきたが、こうも球が見えるとなると、嫌でも分かってしまうのだ。

バレーって……面白いッ!!!!!

かくしてこの日、3対1で日本は勝利した。結果だけ見ると圧勝っぽいが、「こんなに競ること、ある!?」ってくらい両者の力は均衡していた。負けても全然おかしくなかった。この圧倒的アウェーであれだけ競ったドイツ、マジでスゴイっス。感動したッス!!!

余談だが、バレーの応援は立ったり座ったりバルーンを鳴らしたりうちわを揺らしたりちょっとした振りもあったりと意外に忙しい。うっかり奈落の底に物を落とさないよう注意が必要だ。

・今でも夢かと思ってる

さて夢見心地で会場の外へ出ると、入場時に見た出待ちスペースに黒山の人だかりができていた。

おそらく、しばらくしたら日本とドイツの選手たちが姿を現すのだろう。私はお腹いっぱいだったので加わらなかったが、おそらくガチ勢の方は “ちょっと早めに会場を出て場所取り” とかやってるんじゃないかな? 界隈には界隈ごとの立ち回りがあるんだなァ。

帰り道。千葉の夜風に吹かれながら私とJ子は「よかった。本当によかった」と一生語り合った。何が一番よかったかと言われるとムズイが、応援うちわを作ったときから今に至るまで、とにかく全部よかったと思う。

ちなみにJ子は9月に行われる『世界選手権壮行試合』のチケットを2試合ぶん当てており、こちらは1枚8万円。8万円はやりすぎではないか? と心配したが、普段イタリアのチームでプレイしている石川選手を拝める機会は少なく、限られたチャンスを逃したくない、とのことだ。そうか……ならば何も言うまい。

どう低く見積もってもあと数年は人気が続くと予想される男子バレー。チケット入手は茨の道だが、本当に楽しいからバレーに興味がなかった人もぜひ……とか言って倍率が上がったらJ子に恨まれるので、ある程度興味がある人だけチャレンジしてみてくださいね!

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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