【横浜市緑区】緑区在住の小説家・永井紗耶子さんが横浜文化芸術奨励賞を受賞 2023年、直木賞などの栄誉
横浜市は9月10日、市の最高顕彰「横浜文化賞」の今年度の受賞者を発表した。緑区からは、区内在住の小説家・永井紗耶子さんが「横浜文化芸術奨励賞」に輝いた。
横浜文化芸術奨励賞は、文化・芸術分野で現在活躍中の若年層や中堅層で、今後さらに活躍が期待される人に贈られる。今年度は永井さんのほか、バイオリニストの東亮汰さんの受賞が決まった。
文化の担い手の一人として
永井さんは新聞記者を経てライターとして幅広く活躍した後、2010年に『絡繰り心中』で第11回小学館文庫小説賞を受賞。23年には『木挽町のあだ討ち』で第169回直木賞と第36回山本周五郎賞をW受賞し、注目を集めた。『木挽町のあだ討ち』は今年歌舞伎としても演じられており、市文化振興課は「今後も横浜を代表する作家として、飛躍が期待されている」としている。
今回の受賞について、永井さんはタウンニュース緑区編集室に「この度、『横浜文化芸術奨励賞』という賞を賜り、大変うれしく、光栄に思っております。小学生の時に横浜市歌を歌って以来、横浜の歴史には関心がありました。小説家になってから改めて調べてみると、国際都市として発展してきた横浜は、実に彩り豊かな文化を育んで来たことを知りました。その横浜の文化の担い手の一人として、賞の名に恥じぬよう、今後とも精進してまいりたいと思っております」とのコメントを寄せた。
また、横浜文化賞には今回、坂田宏さん(株式会社サカタのタネ代表取締役会長)、千住真理子さん(バイオリニスト)、南場智子さん(株式会社ディー・エヌ・エー代表取締役会長、株式会社横浜DeNAベイスターズ取締役オーナー)、宮坂力さん(桐蔭横浜大学医用工学部特任教授)が選ばれた。
橘和さん出演の演奏会も
11月20日(木)には西区にある横浜みなとみらいホール小ホールで「第74回横浜文化賞贈呈式記念コンサート」が開催される(開場午後1時30分、開式2時)。同コンサートには、緑区在住のバイオリニスト・橘和美優さんらが出演。エルガー作曲の『愛の挨拶』などを披露する(曲目は変更される場合あり)。
東京藝術大学を首席で卒業した橘和さんは23年、パリで開催されたロン=ティボー国際音楽コンクールで5位入賞を果たしている。また、昨年度は横浜文化芸術奨励賞を受賞している。