ジャズシンガー・akiko、スカパラ谷中敦とビルボードライブにオンステージ「今はアウトゴーイングでアクティブな音楽がやりたい」(コメントあり)
料理やお酒を楽しみながら音楽に浸れる世界基準のライブレストラン・Billboard Live。国籍・ジャンル問わず、日々さまざまなステージが繰り広げられている。中でもこの9月の注目公演が、2024年10月7日(月)に大阪で、15日(火)に横浜で開催される、akiko with 谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)によるステージだ。本公演に向けて、SPICEにakikoからコメントメッセージが到着した。
akikoは、名門ジャズレーベル「ヴァーヴ」初の日本人女性シンガーとしてデビュー以来、ジャズの枠組みにとらわれることなく、様々な音楽を吸収しながら自身の感性で創作を続けるジャズシンガー。最近では、10月18日(金)より全国公開となる、甲斐さやか監督、井浦新主演の映画『徒花-ADABANA-』の音楽プロデュースを担当、作品の世界観にインスパイアされた新譜もリリースされたばかり。そんな彼女が、今年デビュー35周年を迎える東京スカパラダイスオーケストラのバリトン・サックス奏者・谷中敦とともにオンステージする。自身のバンド活動のみならず、幅広く音楽に精通した谷中氏が選曲・プロデュースするジャズやブラジル、映画音楽の名曲の数々や、普段なかなか見ることができない谷中氏が歌うジャズナンバーも聴きどころ。ワールドワイドに活躍する二人が彩る極上のサウンドと、卓越したパフォーマンスを全身で体感するプレミアムな一夜を、ぜひお見逃しなく。
コメント
2001年の私のデビューアルバム『ガール・トーク』はとてもオーセンティックなジャズアルバムでしたが、その年の秋には”アザーサイド“という名目で全く毛色の違う2枚目のアルバムを出しました。私もスタッフも「別名義にしたほうがいいのでは?」と悩みましたが、結局「akiko」という一つの名前だけでその後の活動を続けることに決めました。もしその時別名義を作っていたら、その後私は一体いくつの名義を持つことになっていたことか、当時の判断は間違っていなかったのだと今では思います。
一見、相反するように見える音楽でも私の中ではどこか繋がっていて、そうやって常にバランスを取ってきたのかもしれません。ロンドン・ナイトのトリビュートアルバムを作った時には、パンクやニューウェーブの曲をレコーディングしながら家でも移動中でもずっと北欧の静かな音楽を聴いていたし、クラブミュージックばかりやっていると古いジャズが恋しくなり、オーガニックなサウンドばかり追求していると電子音が聴きたくなり、楽しくておしゃれでワクワクするようなアルバムを制作している裏でダークで混沌とした音楽を欲してしまうのです。
10月2日(木)にリリースした『満たされた空虚』というアルバムは、10月18日(金)全国公開の映画『徒花-ADABANA-』のインスパイア作品で、生命や存在について深遠なる問いを投げかける映画に呼応するように、哲学的で内省的なものになりました。今年の夏はずっとその制作をしていた反動もあってか、今はとてもアウトゴーイングでアクティブな音楽がやりたいという衝動に駆られています。
その絶好の機会が10月、ビルボードライブ大阪と横浜であります。今年結成35周年を迎える東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦さんとのオンステージです。谷中さんは様々な音楽への造詣と愛情がとても深くて、いつも感動してしまいます。谷中さんの選曲、プロデュースによるステージは私にとってチャレンジングではありますが、それも含めて楽しみでしかありません。谷中さんのスカパラでの活動とはまた違う、ジャズ曲でのバリトンソロや歌声も今回のビルボードライブ公演ならでは。私もこれまで何度も出演させていただいたビルボードライブ大阪の音響の気持ちよさはもちろん、コロナ禍にできたビルボードライブ横浜もどの客席からも見やすく、ステージと客席の一体感もあり、とても美しい会場です。谷中さんとの貴重なコラボレーションステージ、是非観にいらしてください。
akiko