なぜ閉経すると急に病気にかかりやすくなるのか?自律神経の乱れによる「ホットフラッシュ」と更年期以降の病気リスクとは【眠れなくなるほど面白い 図解 更年期の話】
エストロゲンの減少によってかかりやすい病気が増える
生活習慣病や血管、骨の病気のリスクが上昇
エストロゲンはさまざまな面から女性の健康を守る役割を果たしています。更年期には、そのエストロゲンの分泌量が減るため、心と体にさまざまな変化が現れます。
閉経前後に現れる不調は、なんと200種類以上。症状の重さも種類も人それぞれですが、なかでもよく見られるのが自律神経の乱れから起こる症状です。エストロゲンが減少すると自律神経の働きが鈍り、のぼせや異常発汗といった「ホットフラッシュ」が起きます。
更年期症状だけでなく、エストロゲンが減ることで罹患リスクが上昇する病気もあります。その1つが生活習慣病。更年期より前は、女性は男性と比べて生活習慣病にかかりにくい傾向がありますが、それはエストロゲンの働きによるもの。更年期以降の女性は、特に脂質異常症や糖尿病といった生活習慣病のリスクが高まります。ほかにも、骨粗しょう症などの骨の病気、動脈硬化や高血圧などの血管の病気にも注意が必要です。
気をつけたいのは、体の異変をすべて更年期による不調だと自己判断しないこと。年齢的に子宮体がんや乳がんのリスクが高まります。また、この年代の女性に多い甲状腺の病気やメニエール病などの症状は更年期の不調と似ています。まずは、これらの病気ではないことを確認するのが先決。そのうえで、はじめて更年期障害と診断されます。
エストロゲン減少で現れる病気の症状
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減り始めると、さまざまな症状が現れ始めます。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 更年期の話』著:高尾 美穂
【著者紹介】
高尾美穂(たかお・みほ)
医学博士・産婦人科専門医。東京慈恵会医科大学大学院修了。同大学附属病院産婦人科助教、東京労災病院女性総合外来などを経て、女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道の副院長に就任。日本スポーツ協会公認スポーツドクターで、ヨガ指導者でもある。「すべての女性に、よりよい未来を」をモットーに、医療、ヨガ、スポーツの3つの活動を通じ、専門的な知識をわかりやすく伝える啓発活動にも積極的に取り組み、テレビなどのメディア出演、講演活動、stand.fm「高尾美穂からのリアルボイス」でメッセージを発信するなど、多方面で活躍中。『今日も一日ご機嫌で 高尾美穂流生き方ガイド 体も心もいい感じ』(清流出版)『高尾美穂のオトナ世代のこころとからだ相談室』(扶桑社)など著書多数。