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ALSEAMAR社の水中ドローン「SEA EXPLORER X2」、エンジンやプロペラ不用で自律航行

DRONE

フランスのマルセイユにあるALSEAMAR-ALCEN社が開発した「SEA EXPLORER X2」は、エンジンやプロペラのような動力を必要とせず自律航行を行う水中グライダーだ

内部の充電式リチウム電池が前後左右に動くことで重心移動を行う。先端部分には任意のセンサーを搭載可能。水面に上がってきた際に衛星通信を行い位置補正や取得データ等を送信する。

搭載可能センサー例

CTD(+DO)AltimeterADCPFluorometerNitrate(栄養塩)Turbulence(乱流)Water sampler(採水)Methane gas

主な特徴

イリジウム通信による遠隔操作/データ受信/位置修正が可能wet&dryの2セクションに様々なセンサーを搭載でき、ペイロードは交換可能充電式リチウムイオンバッテリーを搭載し長期観測が可能(長寿命の一次リチウム電池も選択可能)筐体を開けずにコネクターから充電可能。バッテリー交換のたびにメーカーへ送る必要がなく、輸送費の大幅な削減を実現専門知識のない人でも操作が可能

SEA EXPLORER X2による観測の主な流れ

[準備]

動作確認(搭載各センサー、ラジオ・イリジウム通信etc)バラスティング(真水でOK、必要に応じて補助ウェイト追加etc)動作シミュレーション(陸上又は船上で可能)電池容量の確認(充電式リチウムイオン電池の場合には充電作業一次リチウム電池の場合は必要に応じて新替え)

[観測]

調査船や小型ボート等からグライダーを投入し、設定した潜航深度/プロファイル間隔等に基づいてミッションを実行事前のテスト観測や投入/回収はラジオ通信(近距離用)にて操縦観測中はイリジウム通信にて操縦/データ伝送を実行(観測途中でもミッション変更が可能)

※標準のパイロットソフトウェア(IRIS)、もしくは、管理・運用WEB アプリ(GLIMPSE)の選択も可能

[終了]

小型ボート等を用いてグライダーを安全に回収グライダー本体及び搭載各センサーを真水で十分に洗浄グライダーから全ミッションおよびサイエンスデータを回収(ADCPなどの大容量データは直接センサーからデータ回収)

SeaExplorer管理・運用WEBアプリ「GLIMPSE」

GLIMPSEは、ALSEMAR社が提供するSeaExplorer専用管理・運用WEBアプリ。グライダーの操縦データの表示と解析(NavigationおよびScience)グライダーとセンサーの管理ミッションの作成

GLIMPSEの機能

地図アプリ、海底地図等を使用してのミッション計画の作成プロファイルおよびデータ取得間隔の設定観測中のミッション変更作業Navigation データ、Science データの表示ALSEAMAR 技術者とのチャット機能フリートミッション(複数台同時使用)も可能

仕様

本体サイズ0.25×2m
+1mの折りたたみ式アンテナ翼幅56.5cm
ウィングレスデザイン重量(空中)59kg通信GPS
サテライト(イリジウム)
ラジオ
トリプルアンテナナビゲーションモードSurvey
Virtual mooring
Drifting
Bottoming安全性自律着底ストロボライト
オプション:ロケータービーコン(ULB)またはアルゴス
※ULB=Underwater Locator Beaconアーキテクチャペーイロードとナビゲーションのための2つの独立した低電力CPU水深1000mバラスト容量1000cc(±500cc)速度0.5kt/最大1ktバッテリー充電式リチウムイオン電池/メソリチウム電池 1300km(64日)/2300km(160日)範囲(持久力)1700km
110日
※CTD、DO、蛍光光度計を搭載した場合機能2つのセンサーのデータ、または2つのセンサーを備えた船:9L/8kg
オープンソースAC+ファームウェア独立したLinux CPU
圧縮CSV(ネイティブ)
圧縮CSV(ネイティブ)
外部インタネットデバイスデータのダウンロード(本体の開口部含む)搭載可能なセンサー標準センサーCTD
溶存酸素(光学式または隔膜式)
クロロフィル/濁度/CDOM
PAR
ADCP
音速塩
pCO2
エコーサウンダー
蛍光光度オプション(ECO-Puck)専用センサー炭化水素/下水/農薬
具流量
メタン Passive音響レコーダー(カスタマイズ可能)オンデマンドセンサーメタルレースと微粒栄養素
FRRF(高速フラッシュ励起光度計)
その他リクエストに応じて

ALSEAMAR-ALCEN

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