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WHITE SCORPION『Corner of my heart』インタビュー――ホワスピの"現在地"を音で刻んだEPが完成!

encore

──で“勝負の年”と掲げていたデビュー2度目の夏を全力で駆け抜けた今、どんな夏だったのかを教えてください。

CHOCO「今年の夏はいろいろなサマーイベントをやらせていただきました。初めてチェキを撮ったり、ファンの方と一緒に私たちのオーディションで使った熱海の合宿所や御宿の海に行ったりして。今までにない企画をたくさんやらせていただいて、ファンの方との距離がすごく縮まった気もしますし、このサマーイベントを通して、新たにホワスピのことを知ってくださった方もたくさんいました。ホワスピとして、すごく挑戦できた夏でした!」

ALLY「CHOCOが言ったように、私たちがオーディション期間に使っていた合宿所でイベントさせていただいたんですけど、初心に戻ったような感覚になると同時に、新しいファンの方とたくさん出会えた時間でした。スコピスト(ファンの呼称)の皆さんと一緒に思い出を作れた、すごく濃い夏だったと思います」

ACE「2年目の夏は重要だと思っていたので、すごく意気込んでいたんですけど、スタッフさんもホワスピを広めるための施策をたくさん打ってくださいました。『ホワスピサマー2025目指せ5,000投稿!! TikTokキャンペーン』も達成させていただきましたし、フェスにもたくさん出させていただきました。TIFは3日間出演させていただいたり…いろんな方と出会えた夏でした。9月に3回目のワンマンライブ(『WHITE SCORPION 3rdワンマンライブ「連撃」』)もあったんですけど、最近知ってくださったファンの方が“初めてワンマンライブ参加するよ!”と言ってくださって。ファンの方の広がりと、私たち自身の成長を感じた夏でした」

HANNA「いろんなサマーイベントやTikTokキャンペーンもあって。『Beginner’s Live』とか、初めての方限定のライブもやったりしたので、シン・スコピストをたくさん増やせた夏だと思ってます。あと、夏が始まる前に、“花火をしたい”とか、“海に行きたい”、“バーベキューしたい”とか言っていたことも、全部叶いました。私がWHITE SCORPIONで夏にしたいことも全部、達成できたのもすごく嬉しかったです。スコピストの皆さんと一緒に、私も楽しみながら、充実した夏でした!」

──リリイベの来場者数1,000人達成から始まり、確実にファンが増えていますね。

ALLY「特に初めましての方が一番増えた期間だったと思います」

CHOCO「それこそ、TikTokキャンペーンで「Beach opening」の動画をたくさん撮って、フェスや対バンイベントに出演した時も“TikTokで見たことあるよ”という声をたくさんいただいたです。今までになかった入り口が増えたのかな?って思います」

ACE「うん、認知度が広がった夏だったね!」

HANNA「TikTokを頑張ったことで同世代の同性の方も増えたような気がしています。「Beach opening」で5,000投稿を目指すのは大変でしたけど、その大変だったことも、“嬉しい!”ってなりました」

──2025年の夏を彩ったサマーソング「Beach Opening」も収録された2nd MINI ALBUM『Corner of my heart』がリリースされますが、タイトル曲を最初に受け取ったときはどう感じましたか?

CHOCO「“カッコいいホワスピが戻ってきた!”と思いました。しかも、CDとして手元に取っていただけるミニアルバムのリード曲が“ザ・ホワスピ”な雰囲気の曲だったので、1stミニアルバム『Caution』をリリースさせていただいたときのことを思い出して…。当時の気持ちを改めて振り返る、いい機会にもなりました」

ACE「私もこの曲をいただいたときに、久しぶりにカッコいい曲だったので、すごく嬉しかったです! 配信でリリースしてきた「I do love you!」、「Beach opening」の2曲は、これまでと違ったホワスピの色を出していたので、2周年目前のタイミングで、カッコいい曲に戻ってこられたのは、これまでのホワスピの集大成として、今の私たちの実力をぶつけるチャンスだと思いました」

HANNA「私も「I do love you!」、「Beach opening」が笑顔系の曲だったので、“どっちに行くんだろう?”というドキドキ感がありました。でも、ホワスピらしい、カッコいい曲に戻ったので、私たちの道がまた新しくできたと思って。「Beach opening」や「I do love you!」で可愛いホワスピを知ってくれた方に、次はかっこいいホワスピを見ていただいて、“おお!”と言わせたいです」

──やっぱりホワスピはクールなEDMでバッキバキに踊るのが合っていると思いました。

ALLY「ありがとうございます。曲調やダンスはバキバキな感じなんですけど、歌詞は私たちらしい、切ないラブソングになっています」

──歌詞はどう捉えましたか? 好きな箇所などはありますか?

HANNA「私たちの曲は失恋系が多いんですけど、今回は青春というか…初々しい歌詞になっていて、すごく変化しているなって思いました」

ALLY「私が好きな部分は<卒業まであと半年 時間がないのに・・・>とか、<モタモタとしてたらすぐに 別々の道へ>というところです。“早く気持ちを伝えなきゃ!”という葛藤や焦燥感がリアルに描かれていてお気に入りです」

CHOCO「<ただまっすぐ行けば いい友達で終わる>という歌詞があって。もともとは友達同士のところから、卒業前に告白しようかどうしようかって、すごく葛藤していて…その関係の変化はきっと皆さんも経験したことがあると思うので、多くの方に共感していただけると思いました」

ACE「私は、焦りや葛藤の中にある<真っ白なシャツの中 君だけが目立って/初めてときめいたんだ 僕はキュンとした>という2Bの歌詞の真っ直ぐさが好きで、私もキュンとしてしまいました。好きな人ができたことで、普段の何気ない情景が特別に見えるっていう…そういった気持ちはきっと皆さんも経験したことあると思うので、恋をしている人にぜひ聴いてほしいです」

──卒業半年前の情景はご自身の経験と重なる部分もありますか?

CHOCO「私はちょうどそのくらいの時期に東京に引っ越してきちゃったんですよ。でも、北海道の学校から東京の学校に転校するときの気持ちにはすごく似ていると思って。それこそ、歌い出しの<ずっと何度となく 通り過ぎてた曲がり角>とか…。今まで当たり前だった風景を失う前って、もう一度見返してみたくなるんですよ。私もやっていたなって思いましたし、恋や卒業だけじゃなくても、上京するタイミングとか、そういう人にも経験のあることなのかな?って思いました」

ACE「気づいていないだけで、もしかしたら、こういうふうに想ってくれた人がいたかもしれないですよね」

ALLY「いたかな〜?」

──(笑)曲がり角でACEさんを待ってたけど、告白できないまま終わった人がいたかもしれないですね。

ACE「ね(笑)! そういう人がこの曲を聴いたらすごく刺さると思います!」

ALLY「(笑)いつもはただただ、何気なく過ごしてた日々が、半年前になると、急に一日一日がすごく早く感じるっていうのはわかります。卒業までの期間が、“もう半年しかないじゃん!”って思うと、<毎日通った 坂道なのにスルーした/いつもよりも ゆっくり歩いたか>とか、一日一日を噛みしめながら過ごしていたとて思います。そこのリアルさが表れている歌詞ですごくいいなと思いました」

HANNA「私は中学の卒業の時を思い出しました。進路がみんな違うから会えなくなるし、私はこのオーディションを受けていて…。当時は、“まあ、まだ半年もあるし。毎日が楽しいし、いいや”みたいな感じだったんですけど、今になって、もっと遊んでおけばよかったって後悔しているんです。だから、この人には頑張ってほしいです!」

ALLY「あははは。誰目線?(笑)」

──青春に気づかなかった<僕>は<君>に告白するのでしょうか?

ALLY「するのかな?…いや、しなさそうだな。結局、あと一歩で言えないまま終わりそう」

ACE「がんばれ!」

──あはははは。ホワスピが応援しています。

──MV撮影はどうでしたか? 2023年12月にリリースされたデビュー曲「眼差しSnipper」のMVを手がけた池田一真監督と2年ぶり2度目のタッグとなりますね。

CHOCO「監督もそうなんですけど、真っ白なセットも含めて、「眼差しSniper」と重ねられる部分が多いMVになっています。2年目という節目のタイミングで初心にもう一度帰れる機会でもありますし、ファンの方も、“あの時を思い出すね”というシーンもきっとあると思うので、ぜひ見比べて見てほしいです。似ているからこそ、私たちの成長もきっと見えると思うので、そこに注目して見ていただきたいです」

ACE「無機質な空間で、私たちがずっと被写体になっていて。そこで、表情を大きく動かすというよりは、目の細かい動きとかが大事になってくる表現の仕方だと思ったんです。また新しいチャレンジだったと思います」

ALLY「セットには割と日常的なところで見かけるような小物が置いてあったりしていて。でも、それが無機質なので、非日常感があって。私たちもすっぴんに近い雰囲気のシーンもあるんですけど、衣装はギラギラしてます。そのギャップがすごく魅力的に映っているMVだと思います」

HANNA「2年ぶりに池田監督にお会いして、“身長伸びた?”って言われたのが嬉しかったです(笑)。あと、「眼差しSniper」と同じ場所で撮っているんです。全く同じスタジオで、“懐かしいな”って初心に戻った感覚もありました。でも、とあるシーンで私がパチっとしているんですけど…」

──あのシーン、“痛っ!”って思いました。

HANNA「ふふふ。実は空けてないんですけど、16歳の私が大人びた行動をしているのも2年という時の流れを感じて感慨深いと思って。“ああ、成長したな”ってずっと思っていました」

──メンバー自身が感じる成長とはどんな部分ですか?

ALLY「間違いなく表情はみんな、各々が成長していると思います。「眼差しSniper」の時は力強さがメインでしたけど、今回は割と細かい表情の動きを1人1人が意識して気をつけてやっています。そこはすごく成長したところだと思います」

ACE「私が一番、変化したなって思うのは、目には見えない意識の部分です。作品に向き合う意識がすごく変わったと思います。デビューしたての頃は、MV撮影の前は、すごく緊張してドキドキしていましたし、“どんな感じになるんだろう?”って、若干ふわふわしていたりもしていました。でも、今回は“私たちはこういう見せ方をしよう”とか、“この作品で絶対に売れよう”みたいな強い気持ちで臨めました。そこの意識の変化が一番成長した部分だと思います」

CHOCO「やっぱりダンスも含めたパフォーマンス力だなと思います。「眼差しSniper」は2日間かけて撮影したんですけど、ダンスシーンで間違えてやり直すことが何回もあったんです。でも、今回はダンスシーンもすごくスムーズで、通しで撮ったりもしました。MV撮影は、ブロックごとに分けて撮ることも多いんですけど、私たちのダンスやパフォーマンスに信頼を置いてもらえているからこそ、今回は通しでのカットも撮影できたのかな?と思って。技術面も上がっているのを実感しました」

HANNA「私は吸収力です。監督のアドバイスをすぐに受け入れて、それをちゃんと次のテイクでパチッと決められるようになりました。それこそ、さっきのダンスも少ないテイクで終わることもできて。本当に少ないテイクで終わったので、“あれ?”って驚いた後に、“いいじゃん!”ってなりました(笑)」

──(笑)ありがとうございます。

──さらに2nd MINI ALBUMには新曲があと2曲収録されています。

ACE「「愁情」は私たちにとって2曲目のバラード曲です。しかも、私たちには冬ソングがあまりなかったんです。でも、この曲はイントロからピアノ調で、冬にぴったりだと思いましたし、「心が目を閉じる」よりも深く重い愛の曲になっていて…こういった曲を表現することで、私たちの成長にもまたつながると思いました」

──台詞パートもありますね。

ACE「私が担当させていただきました! 実はこの曲、私だけ、2回に分けてレコーディングしているんです。1回目は途中で声がかすれて出なくなっちゃって、その場で泣いてしまいました。声が出ないから、そこでストップして、もう一回録り直しているんですけど、好きな曲だったから、すごく悔しくて…。“頑張りたい”と思っていたからこそ、“あ…今回、ダメダメだ”って思っていたんです。でも絶対に歌いたかった台詞パートをいただいて、すごくうれしかったです。この曲の“今でも忘れられない”…<“I will never forget you”>という想いをストレートに伝えている大事なパートだと思うので、これからも大切に心を込めて歌っていきたいです」

──失恋ソングですよね?

ACE「そうですね。別れたけど忘れられない人を想った曲です」

ALLY「歌詞の全体を見ると、悲しみだったり、ちょっと傷を抱えているような主人公がいるんですけど、「愁情」っていうタイトルやメロディーからは、悲しさだけではない、ちょっとした哀愁を感じるのが素敵だと思いました。あと、Dメロで初めて、目の前にいる人に気持ちを向けようとする…“前を向こう”とする歌詞があって。そこで心がキュッとなるというか、“切ないな”っていう感じがして好きです」

──<私>が心変わりしたのでしょうか?

ALLY「どうなんでしょう? 私は<あなた>の方かな?と思っていました」

CHOCO「え!? 絶対に<私>だと思ってた!」

ACE「うん、私も<私>だと思ってた」

ALLY「過去の<あなた>の方なんじゃないかな?って。その時はお別れしたけど、あとあと思い出して、“やっぱり好きだったかも?”みたいな。目の前には今、目を向けないといけない人がいるけど、思い出している…みたいな感じなのかな?って思いました」

ACE「大人の解釈だわ(笑)」

CHOCO「すごいね。<私>が心変わりして別れた<あなた>に対する気持ちだと捉えていた…。私は<幼い頃はあなたで世界が回ってた>から<あの日の私はもう居ない>までの気持ちが、よく分かる気がします。未来のことを考えずに、ただ楽しかったけど、将来のことを考えると、このままじゃダメだなと思って…大人になった結果、こうなっちゃったっていう。すごく分かるなって思ったので、自分=<私>の意識が変わったのかな?って思っていました」

ALLY「周りから何か言われたのかと思ったんだよね。“もうやめなよ。先に進みなよ”みたいな感じで言われて別れたっていう…」

ACE「あぁ〜! 深いねっ」

――いろんな解釈ができそうですね。

──もう1曲の「希望には羽根がついてる」は80年代ポップスのテイストがある曲ですね。

CHOCO「不安や迷いを振り切って飛び出す、みたいな歌詞が多いんですけど、今のホワスピの想いにも重なる部分が多いと思っていて。2年目でどう進んでいこうか?…そうやって悩んでいることもたくさんあるけど、不安を振り切って、未来に向かって進んでいくっていう。今の私たちが歌うからこそ、伝えられるものがきっとあると思うので、ライブでファンの方にもたくさん見ていただきたいですし、新生活を迎える人や環境が変わる人たちにも刺さる歌詞だと思うので、たくさん聴いていただきたいです」

HANNA「ずっと心の中で希望を信じている歌詞だと思うんですけど、特に好きなのが、1サビの<夕陽の滑走路 望む未来へ/今、弱気振り切る本気のスピード>という部分なんです。“夕日も落ちて、次のスタートを切るよ!”って、いいですよね。。自分たちにも希望というか、“前へ進んでいくぞ!”という勇気を与えてくれます。応援ソングではないけど、聴くと励まされるし、自分でも自信がつくので、やっぱり“いいな〜”と思います」

──2周年を記念したワンマンライブ『「WHITE SCORPION 2nd Anniversary LIVE』も決まっていますが、どんな未来を望んでますか? 

HANNA「3rdワンマンは1部「静」は完売できたんですけど、2部「動」はできなかったので、それが少し心残りになっていて…。でも、成長や進化しているのは確かだと思いますし、これから香港公演やショートドラマ、そして、2周年のワンマンと大きいイベントが待っています。その1つ1つのイベントをちゃんとつかんで、1つ1つを伝説にしていきたいです。いつか振り返ったときに、スコピストの方々がすぐに思い出せるくらい印象的なパフォーマンスをしたいです」

ACE「今回、新曲が3曲増えて、私たちはもうすぐ3年目になって。今、頭にあるのは、とにかく、ワンマンライブを必ず満員にしたいという気持ちです。「連撃」は2部「動」を完売にはできなかったんですけど、スコピストのみんなの熱量だったり、“ホワスピの未来はすごくいい方向に向かっている”という希望と自信を持てたワンマンライブでした。次の周年ライブまでの期間、もっと意識を高めて、1つ1つのイベントを大切にして、スコピストの輪をどんどん広げていきたいと思います!」

(おわり)

取材・文/永堀アツオ
写真/中村功

RELEASE INFORMATION

2025年10⽉22⽇(水)発売
KICS-4233/2,500円(税込)

WHITE SCORPION『Corner of my heart』

2025年10⽉22⽇(水)発売
NKCD-10544/2,200円(税込)

WHITE SCORPION『Corner of my heart』

LIVE INFORMATION

WHITE SCORPION 2nd Anniversary LIVE
2025年12月13日(土) 開場13:00/開演14:00/品川ステラボール

WHITE SCORPION 2nd Anniversary LIVE After party
2025年12月13日(土) 開場17:00/開演17:30/品川ステラボール

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