買えたらラッキー! 関西の名フレンチのマダムが作る、驚きのスイーツセット【大阪・福島】
本日の一品 > ミチノ・ル・トゥールビヨンの「マダムのスイーツセット」(大阪・福島)
“大阪のうまいもんのことなら、この人に聞けば間違いなし”のライター、団田芳子さんが、とっておきのあまいもんを教えてくれました。老舗のフレンチレストランのマダムが手がける、知る人ぞ知るスイーツセット。焼き菓子からチョコレートまで、ほかにはない驚きの味に出合えます。
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「名フレンチのマダムが作る、未知の香りや刺激に出合えるスイーツ」(団田芳子さん)編集部の「これも食べたい!」
【水曜15時のあまいもん】とは?
関西の食に精通するライター、エディター、フォトグラファーなど“取材のプロ”たちが、ほんとは教えたくない関西の「推しおやつ」を、和洋問わずレコメンド。確かな目利きで選んだあまいもんは、どれもわざわざ足を運んで大正解の、ハズレなしのおいしさです。
「名フレンチのマダムが作る、未知の香りや刺激に出合えるスイーツ」(団田芳子さん)
ミチノ・ル・トゥールビヨン「マダムのスイーツセット」
「マダムのスイーツセット」3000円の一例。写真は、イチゴのメレンゲ、抹茶のカトルカール、チョコとピスタチオのサブレ、スパイシーチョコレートボール、クミン風味のイチジクサンド、マカロン3種。内容はその都度変わります。
「関西フレンチ界の巨匠、道野正シェフのマダム、祐子さんによるスイーツセット。五香粉や山椒を使ったマカロン、スパイシーチョコボールなどなど。マダムの作るお菓子は、スパイスやハーブを使って、未知の香りや刺激、驚きをくれるふたつとない味のものが多く、発売するや瞬く間に売り切れてしまう人気です」(団田芳子さん)
道野正シェフが営むレストランで、1990年のオープン当初から、デザートや小菓子を手がけてきたマダムの祐子さん。コロナ禍でレストランが営業できなくなった時にはじめたのが、6〜8種の焼き菓子やチョコレートを詰めたスイーツセットです。祐子さんの作るスイーツは、常連客の間では評判でしたがこれをきっかけに、お店を訪れたことのない人たちの間にも広がり、いまや毎回完売する人気に。
華やかなスイーツボックスは、ギフトにも最適。電話で予約をすれば、お店で受け取ることもできます。公式サイトでも購入可能。
マダムの祐子さんは、大のインド好きで、少し前もひとりで旅をしてきたばかり。それゆえ、お菓子にも積極的にスパイスを使っているのが、大きな特徴です。ガナッシュに、クミン、ジンジャー、クローブなどで風味をつけたスパイシーチョコボールはその代表格。口中でスパイスの刺激的な香りがみるみる広がり、味の印象を鮮やかに残します。
編集部の「これも食べたい!」
フランスの金平糖
「フランスの金平糖」1袋550円。お店に足を運べば、予約なしで購入できます。
圧巻は、レジ横で見つけた金平糖。小さいけれど非常に手間のかかる金平糖ですが、なんと祐子さんの手作り。しかも、こちらにも、ハーブを使っているんです。金平糖は、核となる材料に糖蜜をかけては乾かし、かけては乾かしを繰り返し、イラと呼ばれる角を作り、仕上げていきます。
その昔は、インド舞踊を嗜んだこともあるという道野祐子さん。チャーミングなマダムは、ひとりでインドを旅したり、愛車のスーパーカブで日本一周旅行をするなど、アクティブでもあります。
その核となる材料に、クミンシードやフェンネルシードを使い、ボウルひとつで作っているというから驚きです。実は、この金平糖も団田さんのお気に入りで、いわく「特にクミン入りの金平糖の破壊力がすごい!」というその言葉どおり、一度口にしたら忘れられないお菓子。祐子さんの発想と仕事ぶりに脱帽です。
教えてくれた人団田芳子/Yoshiko Danda
生まれも育ちも、そして仕事場もずっと大阪という、大阪を愛してやまないライター。食・酒・旅・大阪についての記事を数多く、取材、執筆。料理人からの信頼も厚く、“姐さん”と呼ばれ、親しまれている。著書に『私がホレた旨し店 大阪』(西日本出版社)、『ポケット版大阪名物』(新潮文庫・共著)などがある。
Michino Le Tourbillonミチノ・ル・トゥールビヨン
patisserie PECHEMIGNON/パティスリー ペシュミニョン
大阪府大阪市福島区福島6-9-11 神林堂ビル1F
06-6451-6566
営業時間:ランチ11:30~14:30(LO 13:00)、ディナー17:30~22:30(LO 19:30) ※営業時間の変更などは公式サイトにて確認を
定休日:月(祝日の場合は翌火)
\from Editor/
少し前に金平糖の取材をして、その手間暇を聞いていただけに、自家製というスパイス入りの金平糖には驚きました。スパイス好きにはたまらない、香りと刺激です。取材でお会いしたマダムの祐子さんは気取らない本当にチャーミングな女性であり、パティシエ。作り手のそんな人柄も、お菓子をより一層、おいしくしている気がします。
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
写真/吉村規子 文/齋藤優子 企画・編集/吉村セイラ