「愛情=美味しい」は大きな勘違い? 潰れる飲食店が陥る“独りよがりな努力”の罠
飲食店の経営は、努力や愛情だけでは成り立ちません。時には残酷な現実を直視する必要があります。 つぶれかけた料理店を徹底的に鍛え直し、繁盛店へと再建させる伝説の料理人の活躍を描いた漫画『食キング』。本作の第1話には、ビジネスやマネジメントにも通じる深い教訓が隠されています。
「安売り食材」と「独りよがりのメニュー」の罠
閑古鳥が鳴くレストラン「ミツバチ」の店主は、スーパーで特売の牛肉を買い込み、原価を抑えようとします。そして打ち出したのは「ハヤシ・カツカレー(800円)」というボリューム満点のメニュー。一見すると努力しているように見えますが、顧客のニーズを見失った独りよがりな営業になっていました。
市場(顧客)の評価は残酷である
その現実を最も突きつけられたのは、店主の息子です。彼は親が作ったお弁当を同世代の子供たちから「コンビニ弁当の方がマシ」と笑われてしまいます。作り手の愛情がどれだけ込められていても、商品としてのクオリティが低ければ(冷めると不味くなる等)、容赦なく「美味しくない」と評価されてしまうのがビジネスの厳しい現実です。
プロのコンサルタントが下した「廃業宣告」と「唯一の希望」
そこに現れた伝説の料理人・北方歳三は、店の味を一蹴し「この店は間違いなく潰れる!」と断言します。 しかし、北方は優れたコンサルタントでもありました。彼は厨房を見渡し、「鍋やフライパンの手入れの良さ」というたった一つの長所を見逃しませんでした。技術や戦略は間違っていても、道具を大切にする基本姿勢(マインドセット)が綺麗に残っているなら、再建の余地はあると分析したのです。
まとめ
どんなに業績が悪化しても、仕事への誠実さ(=道具の手入れ)が残っていればやり直せる。『食キング』第1話は、経営不振に悩むすべての人に、プロフェッショナルの何たるかを教えてくれる名エピソードです。