野菜のチカラを最大限に引き出す『幸の木』の料理で、パワー充電!
カラダに優しい料理を出すというウワサを聞きつけ、野菜料理の店『幸の木』さんを訪れました。取材に伺った日には「忙しくて体調が悪くなりそうだから、ここに食べに来た」という常連さんに出会いました。どうやら優しいだけじゃなく、元気にもなれそうです。
京王八王子駅を出て、京8ビルとブラッセリーBASELの間をまっすぐ進み、四小がある “かえで通り” に出たら、左側の横断歩道を渡ったところにあります。『焼肉味道園』の向かいが目的地です。
目指す『幸の木』は派手な看板もなく、見逃してしまいそうなくらい周りに溶け込むようにたたずんでいました。外観は木のぬくもりある小さなお店です。これも「好きな人だけ来てくれればいい」という店主の意向なのかも。
所在地:東京都 八王子市明神町2-25-8-1F
入口を入って左手に10人ほどが着席できる2人用、4人用のテーブル席が用意されています。明るさをおさえた室内は落ち着きがありました。店が混んだ時にはカウンター席もありますが、ゆっくり過ごして欲しいので、できるだけ使用しないようにしているそうです。
テーブル席の向かい側は手作りの焼き菓子や、店主が吟味した品が行儀よく並んでいます。店の大きさの割に贅沢な空間があるのは、少しでもくつろいで欲しいという思いから席数を減らして空きをとるようにしているんだとか。「好き嫌いはありますから、無理にウチの味をおいしいと言ってくれなくても構いません。好きな人だけ来てくれればいい」というハッキリした姿勢がこの店を作っているんでしょう。
至福の幸の木堪能コース
『幸の木御膳』にデザートとドリンクが付いたお得なコース。メインの根菜や野菜のフライは、その日の仕入れによって変わるので、いつでもその日だけのスペシャルメニューを楽しめます。
至福の幸の木堪能コース 3850円(税込)
メインのフライはカリッと揚がっていて歯ざわりがよく、ボリュームがあるのに胃にもたれないフライです。「これは何?」と、驚きも一緒に味わえます。椎茸、レンコン、ごぼう、エリンギのフライは、まろやかな醤油と炒り塩でいただきます。食べ応えのある大きさのフライは、例えばレンコンひとつをとっても、味付けをし蒸してからフライにするといった丁寧な仕事がなされています。日によっては、コンニャクのフライや大豆のコロッケになることもあります。
野菜、根菜のフライ
玄米を選り分け、小豆と一緒に圧力鍋で丁寧に炊き上げ、3〜4日以上保温状態にしてやっと酵素玄米ご飯はでき上がります。ごま塩や梅味噌といただくと、これだけで十分ご馳走だと思えます。
酵素玄米
存在感のある大きさのたっぷりと野菜が入った味噌汁は、手作り味噌をブレンドしたコクのある優しい味付けの椀になっています。
具沢山味噌汁
パリッとした新鮮な野菜たちのサラダ。ドレッシングも料理人のインスピレーションで、日によって違います。この日は『金柑のドレッシング』。
野菜サラダ
小鉢がたくさん並ぶと、それだけで豊かな気持ちになります。
小鉢(>左上から時計回りに、椎茸とカブ炒め→豆腐と椎茸と長ネギの塩麹煮→おからコンニャクの植物性ミルク煮、梅味噌→人参のぬか漬け&カブの塩麹漬け)
野菜のご馳走
うかがった日はナッツがたっぷり入った『キノコたっぷりクリームドリア』でしたが、こちらもその日によって中身が変わります。動物性の食材が一切入っていないのに大満足。
サラダ、スープ、小鉢付 2750円(税込)
デザート
季節によって素材を変え、楽しませてくれるデザートたち。優しい甘さに心もウキウキです。各990円(税込)
『キャラメルナッツケーキ』+甘糀カスタード風クリーム添えは、さまざまなナッツがたっぷり使われたリッチな焼き菓子です。口いっぱいに自然の恵みが広がります。
『苺アイス』アイスの下には玄米フレークが敷かれています。少し柔らかくなるのを待った方が、苺そのままの風味が高くなります。
『植物性フロマージュ〜苺〜』甘さ控えめのフロマージュは、オレンジワインとの相性も抜群。おいしい塩とオリーブオイルをかけてもイイつまみになりそうです。
すぐに無くなってしまうという、人気の『国産有機ブラッドオレンジケーキ』をテイクアウト。火入れしているはずなのに、よりフレッシュに感じるジューシーなブラッドオレンジに脱帽です。
手作り焼き菓子『幸の実』
壁際に並ぶ焼き菓子は、一つ一つ説明書きを読みながらチョイスできます。
ドッシリと重みのある焼き菓子は、自然な甘みでワインなど酒類にもよく合います。稀に他の店とのコラボ商品も並びます。
左上から時計回りに『きな粉&胡桃』『南瓜&パンプキンシード』『紫芋&黒胡麻』『苺&カシューナッツ』
新メニュー
『幸の木』の新メニューには写真がありません。「写真があった方が分かりやすいと思うんだけど『何が出てくるんだろう?』ってワクワクして欲しくて」と、店主の幸枝さんはいたずらっぽく話してくれました。フロアを担当するのは幸枝さんのお母様。今日のメニューを丁寧に説明してくれますから、あれこれ想像してみてください。
アルコールと酒の肴
今年はやりたかったことをどんどんやる年と決めているそうで、その1つが『アルコールと酒の肴』の提供です。店主は自分のペースで目標に向かい、自分を緩めずに進み続けています。
生産者を探し、仕入れから仕込み、料理まで全部一人でやっているので営業時間は短いですが思いの詰まった料理が味わえます。『幸の木』での食事、そして昼飲み、皆さんもいかがですか?