有村架純の初写真展『sou.』はファンへの想いに溢れていた 心と、掌を重ねて。会場レポート
女優・有村架純の30代初の写真集『sou.』の発売を記念した写真展が、2024年3月25日（月）まで、池袋・PARCO FACTORYにて開催中だ。会場では写真集に掲載のカットのほか、オフショットを多数展示。さらに、有村自身の言葉をファンに届ける演出が多数用意されており、有村とたっぷり向き合う時間が過ごせそうだ。本記事では内覧会の会場写真と共に、その見どころについてレポートする。
有村架純『sou.』の世界へ
展覧会の導入は薄いヴェール越しに、自然体の有村がお出迎え。レースのカーテンの向こうに彼女がいるようで、一層その存在を身近に感じさせる。
写真集『sou.』の表紙になっているカットを引き伸ばしたパネルも。大きな瞳を覗き込むと、そこに映るカメラマンやスタッフの姿まではっきりと確認できた。また、展示空間には有村自身の言葉を使った仕掛けも用意されているのでお楽しみに。
各ロケーションをご一緒に
展示室は、写真集の舞台となった「東京」「鎌倉」「タイ」の各エリアをイメージした設えとなっている。足元には東京の公園での撮影を思わせる、“けんけんぱ”の◯が描かれていてちょっとほっこり。ウォールスクリーンに投影されているのは、本展で初公開となる写真集撮影のメイキング映像。美味しそうに海鮮丼を頬張る有村の姿は必見だ。
タイでの撮影をイメージしたエリアでは、とりわけ、ホテルにて撮影されたオフショットにはドキッとするような色香が漂う。さすが女優、隣のエリアでニコニコと海鮮丼を食べていた女性とは別人のようだ。ベンチに座ってじっくり向き合うのも一興である。
こちらは東京の夜の撮影になぞらえた小部屋。壁に記された有村の詩的な言葉が、疲れた心身に染みる……。デコルテやうなじにフォーカスした至近距離でのショットも相まって、有村から直接話しかけられたような気分になれる一角だ。
先へ進むとムードは一転。今度はタイのビーチでの、笑顔が眩しい有村だ。美しいボディラインもさることながら、心から楽しそうな笑顔を眺めていると自然と笑顔になってしまう。注目は、砂浜をイメージした展示（リアルな砂が使用されている！）。撮影時の映像と併せて、砂の上に有村の足形が点々と刻まれては、波にさらわれていく。想像以上に華奢な足跡に胸キュン必至である。
想いを受け止め、ハイタッチ
ラストは来場者も撮影可能なエリアなので、ぜひ存分に思い出作りを。右手のアンニュイな表情も素敵だし、正面の両手でハートを作った笑顔も可愛すぎる。そして左手に展示されているのは……
本展のために製作された、石膏で出来た手形である。こちらは触れてもOKのもので、有村からファンへ感謝の想いを込め、ハイタッチをするべく作成されたものだそう。そっと掌を重ねてみると、すべすべしていて気持ちいい。隣のディスプレイでは型取りに奮闘する有村の様子を見ることができるのでお見逃しなく。
もっと好きになってしまう
出口付近には展覧会のオリジナルグッズが並ぶ。写真集『sou.』のスペシャルカバー付きver.は、ここでしか購入できないアイテムなので要チェックだ。ちなみに「あ」の文字をあしらったオリジナルグッズたちは有村自身がプロデュースしたもので、文字も本人の筆跡なのだそうだ。
手形、足跡、筆跡……。写真とあわせて、まるで彼女がそこに居て来場者を迎え入れてくれているような、温かい気配を感じる展覧会だった。『sou.』というタイトルの通り、有村からの「想い」がたっぷり込められた本展は、女優・有村架純の輝きに触れる絶好の機会なのではないだろうか。
有村架純写真展『sou.』は、池袋パルコのPARCO FACTORYにて3月25日（月）まで開催中。その後、福岡PARCO・心斎橋PARCOへと巡回予定。
文・写真＝小杉 美香