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ヤクルト村上宗隆、53打席ノーアーチも進化見せる選球眼 王貞治超えシーズン167四球のハイペース

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ヤクルト・村上宗隆,ⒸSPAIA

今季初打点記録も開幕から53打席ノーアーチ

ヤクルトの主砲・村上宗隆に待望の1本が飛び出した。13日のDeNA戦に「2番・三塁」で先発出場。プロ7年目で初となる2番に座ると、7回の第4打席でタイムリーヒットを放ち、今季初打点をマーク。開幕から53打席目にしてようやく「1打点」を記録した。

今季はここまで全12試合にスタメン出場し、打率.263、1打点、OPS.761と主砲としては物足りない成績。この日も今季初本塁打は出ず、開幕からのノーアーチは未だ継続中(53打席)だ。

例年、夏場からシーズン終盤にかけて調子を上げてくるタイプではある。ただ、三冠王に輝いた一昨年は3・4月に6本塁打、もがき苦しんだ昨年も開幕戦で一発が飛び出すなど、同時期に2本塁打をマーク。レギュラーに定着して以降では、異例とも言える超スロースタートのシーズンとなっている。

ただ、なかなか打球が上がらない中でも、昨年からの成長が垣間見える数字も残している。NPBのシーズン記録を上回るペースで四球を積み重ねているのだ。

王貞治超えのシーズン167四球ペース

13日のDeNA戦でも第3打席で四球を選んだ村上は、ここまでの12試合で計14個の四球を獲得。リーグ2位の岡本和真(巨人)らの7個の倍となる数字を積み上げている。また、このままのペースで四球を積み重ねると、シーズン143試合換算で約167個となり、1974年に巨人・王貞治が記録した158個の日本記録を上回ることになる。

ちなみに、四球数のシーズンランキングは1位から4位まで王が独占。4位タイにに130個で丸義浩(広島時代の2018年)の名前がようやく出てくるように、王の独壇場となっている。

【NPBシーズン四球記録】
1位 王貞治(巨人) 158個
2位 王貞治(巨人) 142個
3位 王貞治(巨人) 138個
4位 王貞治(巨人) 130個
4位 丸義浩(広島) 130個

昨年のWBCでも4番を務め、チームでは不動の4番として君臨する村上が、勝負を避けられて四球が増えるのは必然と言える。だが、今年まだ本塁打が出ていないなど、決して本調子とは言えない中でのこの数字は驚異的だろう。

これまでのキャリアハイは三冠王に輝いた2022年の118個。前年の2021年は106個で、昨季は不調期間が長かったこともあり、90個だった。シーズン序盤ということもあり、結論を出すにはまだ早いが、今季の村上は例年より打席の中で辛抱強く好球を待ち続けるスタイルに変更しているのかもしれない。

昨年までとは一味違う打撃を見せている令和初の三冠王。その2022年時は、シーズン最終打席で56号を放ち、日本人で初めて王貞治の記録を抜いてみせた。今年は新たな王超えを果たすのか。いつ今季初本塁打が飛び出すのかも含め、日本の4番の打席から目が離せない日々が続きそうだ。

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記事:SPAIA編集部

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